色鉛筆

色鉛筆を貰った。
それも何と20セット!

半分は知り合いにあげたりしたものの、どうすべきか?
これだけたくさんあると、何かしなければならなく思えてくる。

そうだ。
塗り絵をしよう。
大人の塗り絵ってしばらく前から流行ってるではないか。
ハマる人も結構いるみたいだし。
それしかない。

さぁ本屋だ。
元来私は活字中毒の気があり、本屋は大好き。
いくらでも時間を過ごせる。
背表紙を読んでいくだけで、様々な想像に飛び、世界が広がる気がするのだ。

だが塗り絵を探したことはない。
半年程前に閉店してしまった本屋には、レジ前に大人の塗り絵コーナーがあって、感心しながら眺めた事はあるが、現在行きつけの本屋だと何処にあるのだろう?

ようやく大人の塗り絵コーナーを探し出すと、なぜだか“脳がみりみる若返るぬり絵”シリーズしかない。
それでも8種類もある。
脳が若返るのは歓迎だが、どれが自分に向いているのかさっぱりわからない。
しばらく迷ったあげく“季節の花々”を選んで買ってきた。

デッサンは好きで、楽しんで描いたことはあるが、あまり塗り絵はやったことがない。
得意なのか苦手なのか、はたまた好きか嫌いかもよくわからない。
学生時代の課題で、花壇の提案図として色彩画を描いたのが、真面目に描いた最後かもしれない。
でも多分嫌いではないだろう。

最初の、さも脳が活性化しそうな説明文を何ページかザッと読んだ。

さてまず一作目。
色鉛筆を出し、そのうち全て並べ出して取りかかる。
やっと一種類の葉の部分だけ塗り終えた。
何と1時間以上経っているではないか。

このペースで一作目を終えるには、日々の時間も考えると1ヶ月は掛かってしまう。
と言うことは、この一冊を塗り終えるのは早くても3年後?

塗り絵とはこんなに時間がかかるのか。
それって私だけ?
だからあんなに売ってるのか?

それなら現役を退き、それこそ脳の老化に深刻に向き合おうかという頃から始めるべきだったのではないだろうか。
しかしやり始めた事、初日で放り出すなどしたくない。
時間を見つけ、何とかチビチビ塗り進めて行くしかない。

肝心の色鉛筆の芯は全然減ってないし。

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