台所は理科実験室だ

学生時代の親友が、キャベツの芯を水に漬けていたら日々キャベツになってきたと写真を送ってくれた。

本当にキャベツらしくなっていてびっくりである。

確かにキャベツを湿った新聞紙に包んでおくと、根が出てくる事がある。
切った白菜を冷蔵庫に入れておいても、芯の部分がどんどん成長して盛り上がっていく。

植物の生命力には感心させられる事も多い。

干からびたごぼうを土に入れておいたら、立派なごぼうに再生したことがある。
ニンジンを水に付けて、葉を出させて楽しんだことはあるが、さすがにそこからニンジンは再生出来なかった。
収穫後の野菜も生きてる!と感じる事は何度となくある。

それでもこのキャベツの芯はびっくりした。

これは面白い。

我が家はキャベツを使うとき、ザクザク切ってしまい、外側から使ってきれいに芯全体が残ることはない。
今あるキャベツは4分の1。
つまり芯も4分の1しかない。
それでもキャベツらしく再生していくだろうか?

コップの中に水を入れ、4分の1になったキャベツの芯を入れて半日。

目の錯覚ではない。
確かにあちこちわずかに膨らんで来ている。
葉の残りが成長しているのだ。
おまけに固く巻いていた葉が少し緩んで、色もキャベツ色が付いてきているではないか!

だった半日なのに!

俄然楽しくなってきた。
このまま完全なキャベツの形にまではならないだろうが、一体どこまで成長するのだろう。

これは観察好きの私にとっては、今や最大の関心事だ。
水に少し養分を入れたら、もっとしっかり成長していくのだろうか?
色々な考えが広がっていく。

今は水だけで観察中だが、次にキャベツを買ったら、先に芯をくりぬいてやってみたらどうなのだ?
ゆっくり食べていけば、少なくても2個目は、1個目のキャベツの芯で行けるかもしれない。

そんな考えも膨らんでワクワクしてくる。

台所は一番身近な理科実験室なのだ。

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