見出し画像

森麻季/アヴェマリア(コンサートレビュー)

12月半ばの土曜日、ミューザ川崎にて森麻季のソプラノリサイタルがありました。クリスマスが近いから、アヴェマリアなどのクリスマスにちなむ名曲ばかり。ドレスも、クリスマスカラーで。
いつもながら、私は後ろに安いお席ですが、十分に楽しみました。

ソプラノのソロ歌手と言えば、ディーバ。美人でスタイル抜群の森麻季は、私のディーバのイメージぴったり。透明感と延びのある美声に加え、この美貌です。華やかで表現力もあり、オペラの花という感じ。テクニックもバリバリです。

バッハ、シューベルト、マスカーニのアヴェマリア3曲が前半のメインでしょうか。
後半は、オペラからの独唱。私が気に入ったのは、プッチーニのラボエームからロゼッタの「私が街を歩けば」です。そういえば、これもクリスマスイブを舞台にした物語。主人公のお針子ミミより、森麻季は、ロゼッタに合ってますね。コケティッシュで、元気なキャラのロゼッタ。純粋でか弱く、貧しく、結核で死ぬミミじゃない。みんなの人気者で人情味のある一面も見せるロゼッタに合うソプラノです。

伴奏は山岸茂人。声楽伴奏の名手らしく、森麻季との共演も多いようで、安心して聴いていられます。何曲かピアノ演奏も入り、バッハやショパンを楽しませて貰いました。

アンコールには日本の歌曲を。「初恋」と「からたちの花」。石川啄木と北原白秋が森麻季にかかるとこうなる、という具合。たっぷりと情感を込めて、なにやらバタ臭く感じるのは何故かな。豊かな気持ちになる週末でした。