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彼らがやりたかったことと私(たち)が見たかったこと〜vol.1

ドームツアーが終わり、世の中の景色が変わっていく様をずっと眺めてきた。抗えない時流の波に巻き込まれながらもそれすらも乗りこなしてきたタレントたち。ファンのためにと動く彼らは本当にたくましくて美しい。彼らを応援できる喜びを2023年晦日に噛み締めていたところにビッグニュース。
岩本照、深澤辰哉、そして宮舘涼太。
3人が新橋演舞場に帰って来る。
しかも『祭GALA』って何が始まるの?

松竹HPより

グループでのメンバーカラーをあしらったタイトルロゴに印象的な3人の眼光鋭く何かを訴えてくる表情
これはもう、演舞場の申し子たちが何かブチ上げてくれるに違いないと、雑誌、WSなどから伝わる彼らの意気込みを貪るように読みあさる
2023年の第4Qは映像のお仕事でそれぞれの現場で研鑽を積んでいた、3人が集まるというのも限られていただろうと容易に想像がつくのだが、雑誌は全てオリジナルエピソードが分散されており、3人へのイメージからなる衣装や、背景も様々。始まる前から至福のひととき、読み返しては彼らが準備していること、舞台にかける想い、ライターのバイアスを通しているものの、彼らは演目に◯を打ったが、決して舞台に挑む気持ちにピリオドを打ったのではなかった、というか次を見据えて必ず演舞場で、と誓いを新たにしていたのだと言葉の端々に強くにじみ出ている。

無事に迎えた初日。
お祭りさながら、照明玄関は3色の門構えに祭、GALAのロゴをあしらった電飾、赤、黄、紫に白と循環していく色の変化を見るのも面白い。そしてテーマパークさながら、ロゴの隠れキャラかと思わせるGALAのマーク

新橋演舞場 20240401


新橋演舞場 20240401

明け方の雨も上がって春空の中、桜を見ながら意気揚々と会場へ到着。並んで開場を待っていたら雲の流れが早まり、通り雨が何度か。雨男と晴れ男がせめぎ合っているのかわからないいけど、一緒に並んで待っていた岩本さんのファンの方は雨が降るたびに「何だか申し訳ない…」なんておっしゃったりして。

1時間前の4時半開場、扉の中に入ると祭のロゴが入った提灯が飾られ、2Fへ促される。階段を上がればそこはもう縁日さながら。グッズ売り場が2箇所に既存の店舗で、一気にお祭りムード。
そういえば、雑誌で語られていたな、祭りといえば縁日だって。財布の紐が緩んだのはいうまでもなく、おみくじもしっかり引き当てた。これは縁起が良い。
弁当のピックアップを終えて席に着くと、メインテーマのストリングスが流れていて、さらに高揚感が高まる。鳥居の映像が映し出された緞帳も少し厳かさが漂う。

開演、定式幕はプロジェクションマッピングと化していてさすがは動画世代の恩恵をしっかり受けている。
神社に迷い込んだというか吸い込まれるようにたどり着いたらそこは3人の勇者が。
コシノジュンコさんデザインの袴と掛、3色がいいアクセントになっていてどことなくモダンな雰囲気。連獅子を想起させる赤頭ならぬ黒頭を被って出てきた彼らは舞台の上から仁王立ちで客席を見回す。
ここで会えたことを互いに喜ぶかのような、演者も観客も『待ってました』という状況でオープニングアクトのスタート。
久しぶりの舞台、号泣必至かと思ったけど、目まぐるしく動く彼らを見逃したくないと、終始くぎ付け、気がつけば喉がカラカラ(お口が開きっぱなしだったのね、驚きの連続で)。
そうして早替えからの白黒のタキシードで3人のダンスチューン。ミッドナイトトレンディから連なるSnowManの80's(90's)。ダンスの間のアイコンタクト、シンクロ、個性が全て詰まっていて見ていて気持ちがいい。歌もそれぞれの声が立っていて自然とリズムを取りたくなる。祭りといえば、踊りにダンス、だから座位であっても自然とスイングしたくなる軽快なDanceFloorであった。

注目すべきソロ曲。これは事前の情報解禁で1番嬉しかったこと。3人各々の「好き」が凝縮されているパフォーマンス。これは彼らも見せたかったことであり、私たちも見たかったもの。デビュー前は先輩の曲で自分を表現していたのが彼らだけのオリジナル。どうしても宮舘さんのソロは見たかったものだし、彼はインスタグラムに代表されるように彼の中の美意識がグループの中では異彩を放っているし、常に見せたい自分という芯と、「こういう宮舘、好きでしょ?」って挑発してきてる?とこちらが感じることもあって私の感じ方もかなり強火かもしれない。
岩本さんはアジアテイストでダンサーを従えて黄金の玉座で遊んでいる神。曲調もヒップホップでパフォーマンス、ポージング全てが岩本さんの好きそうな感じ。あんなにニコニコしている岩本さんが愛おしくなる。
深澤さんは紗の緞帳に歌詞がそよ風のように流れてくる。白の衣装と優しい歌声、ジュニアを優しく見つめる眼差し、どこを切り取っても良き深澤辰哉であった。歌詞もどことなくデビューしてからの彼を彼自身の声に乗せて軽やかに歌い上げる。ようやく涙がほろり。前半の癒やしポイントであり、もっと聞きたい深澤さんの歌声である。
 で、宮舘さん。月見窓(丸窓障子)に煙管、黒のスーツに赤いラメ、もう宮舘王国の独壇場である。
宮舘ファンもさることながら多くの方の目に触れることになったであろう、「大奥」での松平定信との対比も想起させる構図、定信のときは国を憂い、自らの運命に翻弄されて悩む場面は必ずと言っていいほど丸窓障子のある書斎。打って変わって今を生きる宮舘涼太があの時代から艶やかな雰囲気を纏って現れる。月見窓に腰掛ける彼はさながら傾城が仕事を終えて一息ついているような雰囲気。一転して格子から腕を伸ばし傾城の憂いが滲む。茶屋の表に出てきた宮舘さん、感情がほとばしるダンスと歌、当代一の色男が女性ダンサーとともに軽やかに舞う姿は眼福そのもの。
あ、宮舘オンリーで持ち上げるのは当然、私の感想ですからね、あしからず。
このソロ曲のメドレー、岩本さんは男性陣、深澤さんはジュニア、宮舘さんが女性と意図して見せた布陣が楽曲が持つ色と彼らのイメージにぴったり、該当担はしっかり堪能できる演舞。
ひとまずここまで、もう少し思い出しながらVol.
2につなげようかな。

千穐楽の後にしようかと思っていたけれど、私がそう見えたので忘れないうちに思ってつぶやいたPostが想定外のインプレッションで私自身ビビり散らかしており、vol.2ではそれについて考察していきたいと思っている。
タイトルに込めた感想ももう少し煮詰めてみたいしね。まず今日はこれぎり、ということで。

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