われポン24時間の時期、来たる

今年もまたこの季節がやってきた。フジテレビCSフジテレビONEが誇る麻雀番組、「THEわれめDEポン」の年に1度の祭典24時間われポンの放送が8月3日・4日と2日間にわたり行われる。
例年は8月のお盆以降に放送されることが多いが、今年は8月突入直後と割と早めに設定されている。また、この企画の"絶対王者"として君臨する中野浩一が今年はパリ五輪競輪種目に出場する選手たちへの帯同を理由に出演を辞退。2013年の初回開催から唯一皆勤賞で出場してきた連続記録が途切れることとなった。

出演者

出演者一覧については予め、こちらのURLから是非確認していただきたい。

雀士は昨年とほぼ変わらず、前述の中野と下咽頭癌により春先まで病気療養をしていた見栄晴の通称"浅井企画ライン"が不在なだけ。代わりは2016年以来、今年が8年ぶり3回目の24時間となる大村朋宏と2022年以来2年ぶり4回目の24時間出場となる月亭八光の2名。しかし、王者中野が不在な分実力伯仲大激戦となることは間違いないはずだ。

注目雀士

筆者の本命には小柳ルミ子を推したい。2014年大会から出場を続けること今年が9回目。最高成績は準優勝が3度。あと一歩というところで優勝には手が届いておらず涙を呑む展開が続いている。今年は自身の優勝を阻んだ中野・見栄晴の両者は不在。となれば、優勝に一番近い存在といっても過言ではない。日夜寝る間を惜しんでサッカー観戦するほどの集中力と麻雀における爆発力を兼ね備える芸能界屈指のレジェンド雀士。今年4月の放送回では歌謡界の大物・瀬川瑛子との同卓で注目されたが、トレンディエンジェルたかしに敗れ2位。この24時間でも、昨年は決勝卓に進めず"やさぐれ卓"と呼ばれる別卓に回っている。今年は愛するメッシのように、堂々主役級の活躍で優勝する姿を期待したい。

われポンにおける長年のライバル関係にある2人

プロとして、Mリーガーとして闘う萩原聖人も簡単に負けてはいけない舞台だ。過去7回の24時間出場で優勝は僅かに1回。われポン最多優勝記録を持つ男が優勝1回では満足などしないはずだ。今年は前回6月の出場で苦手な中野・見栄晴を攻略し実に21回目の優勝を果たしこの24時間に乗り込んでくる。2019年以来5年ぶりの24時間Vをもって今秋に開幕するMリーグへ繋げたいところだ。

その萩原とともに番組開始当初からしのぎを削り合ったのが坂上忍だ。地上波昼の帯番組「バイキング」を担当していた時期も含め、2016年ごろからの5年間はあまりキャスティングされて来なかった坂上。だが、バイキングの終了を機に出場機会が増やしている。しかし、優勝までには届いておらず悔しい思いを抱えている。坂上が最後に優勝したのはなんと、われポン100回記念でツービート同卓が実現したあの2015年11月。それ以降、実に約9年勝ち星から遠ざかっているというデータが残っている。前回出演の今年5月の放送回では、コロナによって出演の機会が無かった風間杜夫と同卓し風間に10年ぶりの優勝を許している。5回目の挑戦で24時間初Vなるか。

月亭八光、未勝利からの脱却なるか

落語家・月亭八方を父に持つ月亭八光もこのわれポンには多く出場しているが、ここまで初出場から14戦優勝無しと連敗記録が続いている。前回は昨年3月の放送回で今回も出場する水崎綾女に敗れている。今回が15回目となるわれポンで初優勝の美酒を味わえるか。

このほか、24時間では初優勝を狙う大村朋宏をはじめ昨年の雪辱に燃える宮川一朗太、2年連続出場で初の決勝進出を目指す波岡一喜も24時間の頂点を虎視眈々と狙っている。
また、24時間われポンでは優勝者が過去4名しかおらず、初回のみ出場のスピードワゴン小沢を除けば複数回優勝するジンクスが残っている。今回該当するのは萩原のみだが、逆に萩原以外の7名が勝てばいずれも24時間では初優勝となる。小沢・中野・見栄晴・萩原に続く5人目のチャンピオン誕生か、それとも萩原が意地を見せ2度目の優勝を果たせるか。9年目の真夏の祭典、24時間終了時に笑って迎えている雀士は誰になるのか。

解説陣・実況・MC

解説は男性3名女性5名の計8名のプロ雀士たちがリレー形式でお送りする。男性陣は土田プロ・古久根プロのover60コンビの"チームポンコツ"(©野島卓)に加え5月の解説初登場に続いての登場となる新Mリーガー竹内元太の3名。竹内は新Mリーガーとなって初めてのわれポン登場。Mリーガーとなった心境や意気込み等は解説席からたっぷり聞かせてくれることだろう。

また女性陣はもうすっかりお馴染みとなった宮内プロ、昨年も24時間に登場した蒼井プロ・早川プロに加えMリーグ公式実況の松嶋桃プロが今回は解説として登場。今年3月の極雀DEポンでは極雀パートの実況を担当したが、解説としては2020年11月以来と間隔が空いての登場となる。そして、元Mリーガーの丸山奏子プロが初めてとなるわれポン解説席に就く。自団体の最高位戦では実況こそ経験があるが、解説での出演は非常に珍しいキャスティングとなっている。誰がどの時間帯で登場するかは公式XやHPでは明かされていないため、放送日近辺での本人たちからの告知を待とう。

なお、MCは長年"番組の顔"として25年以上数多の雀士たちの闘牌シーンを実況席から見守ってきたガダルカナル・タカ。アシスタントは橘ゆりかと森田涼花の元アイドリングコンビが時間により交代する24時間恒例の2人体制となっている。途中2度のプロ野球ニュース放送によるブレイクを挟み、完全実況生中継でお送りする。今年はオリンピック開催の真裏で行われる異例の放送となるが、オリンピックにも負けないアツい闘牌を涼しい部屋で最後まで楽しんで行こうと思っている。

最後に

このわれポンにも長く出演し、この2年を癌闘病により番組出演を休止している馬場裕一プロの近況がXで更新されて来ない。昨年は、MONDO TVで放送されたモンド名人戦に黒木真生プロとともに交代で出演したがその姿は昔の姿とはかけ離れたようだった。
馬場プロが最後にわれポン出演を果たしたのは、2021年1月。以後、Xなどで番組へのメッセージは寄せられていたもののこの数ヶ月はそれも停止状態となっており体調が心配だ。しかし、必ず復活しまたテレビの前で会えることを願ってこのnoteの結びとしたいと思う。

(了)


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