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異空間の白い猫

眠れぬ熱帯夜。
燃えるように輝く星が
私を異世界へと導いている。

星の誘いにのり、
車を止め、
あちらの方にレンズをむける。

夢中になるうちに、
あちら側の明るさと、
こちら側の暗黒の差に目が眩む。

こちら側の暗黒に
目が追い付かないでいるとき、
わたしの横を通りすぎる者がいた。

白い影。

どっしりと構え
のらりくらりと歩く姿は美しく。
行く先を確信し、
確実に一歩一歩を歩く様は
まるで神の化身のようであり、
その行く道を
開けずにはいられないのであった。

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