たぶん、言葉も足りないだろうけど


多分、言葉も足りないんだと思う。
ドラマみたいに相手が何を思って言ってくれたのか、動いてくれたのか。
想像できる程、経験値豊かじゃない。
知らないことだらけだ。

言ってくれなきゃ結局、私が想像するしかないから、その人の ほんと なんて部分にはかすりもしなかったり、するんだろうなぁと思う。


少し前にバイト先の方に手紙を書いた。
誕生日よりは遅れてしまったけど、プレゼントを渡したかったのと、かりていた本を読み終えたから、お礼がしたかった。
返さなきゃって気をつかわせたくなくて、なんだかまとまらないプレゼントになってしまったなぁ。

その子は、
私と2つ年の差があって、若いのにドッシリとした安定感を持っている。
私が、ふと、バイトのやめ時を話したときに、
ボソッと、
「私もフリーターになって、アルバイトで生きようかな……」
なんて、言った時の表情が気になった。
弱ってるみたいに見えた。
これは、今はスルーするけど、完全に忘れるようなスルーはしちゃいけないやつかもしれない、なんて思ってしまって。

何となく、手紙を渡そうと思った。
手紙しか、真面目な話?を持ち出す場所がないら。
言わなきゃ誰にも伝わらないのだし、
今、言っておかなきゃと何故か思ってしまったから。


この子が今の働きやすい空気をつくってくれてるんだなぁ。

これが最初に私からこの子へ持った印象だ。
それから、徐々に
明るくて、誰とでも仲良くなれるような話上手で、面白くて、細かく気配りをされてる、何故か安心感がある方だな〜
と思っていた。
イマドキというには、年齢の割に落ち着いていて、風格には年齢以上のものを感じていたほどだった。
少しずつ、色々話を聞くようになって、
この子の今までを聞いたことがあった。
よく乗り越えてきたな〜ってくらいの話で。
覚えてていいのか、忘れていて欲しいのか。
私にはわからなくて、でも、この子は、たまに
この自分の話をするとき、毎回、初めて話すかのように私に話してくれていた。

この子に私が感じたものたちへの答えが見える話だった。

色々、考えて、どうしたらいいのか、悩んで、きっと自分なりにもがいて今の自分の芯を掴んだ方なんだろう。

自分がされて嫌なことをしないようにしていた。(これは、簡単なことじゃないと私は思っている)

度重なる辛さを乗り越えて生きてきた人。

繊細なんだと思う。
多分、他の人よりアンテナが些細なことまで受信しちゃうんだろうな〜
見えてるものを無視できない人なんだろうな〜

全部、私の勝手な憶測で決めつけてるだけなんだけど。

優しい優しい人なんだ。

自分を犠牲にできちゃう人だから。
お昼の順番だって、全員入ってから入るし。
立場が上だから、下の方にやらせる人がいるような仕事でも、忙しかったりしたら周りみて何でも自らやってくれちゃう人。
誰よりも先を予想出来るからか、誰かが気づく前に動いてくれちゃう人。
背負ってくれちゃう人。

これも、私が勝手にそう思ってるだけかもしれないけど、
私はこの子をこんな人だなぁって思ってる。

無責任な言葉だけど、
首が絞められてしまうなら、逃げていいよ、と。
たくさんの不安があるかもだけど、
自分が生きたいように生きて大丈夫だよ。
と、伝えたかった。

普段は2人だけじゃないし、
明るい話が多いから、こんな話できるタイミングなんてなくて。

あなたが細かい部分まで気を回してくれてるの、わかってるよ、ありがとう

とも言いたかった。

この子の全てをわかるわけでもないし、
私が感じたことなんて、実は案外思い過ごしなのかもしれないなぁとも思う。

でも、私はちゃんと頑張ってる部分(私からしたら当たり前になってることでも)をわかってるよって言われたら嬉しいし。
少し落ち込んでる時を気づいてもらえてたら嬉しかったりする。

私に似てるな〜って部分が見つかる子だなぁって思うからかもしれないけど、

そういうのは、出来るだけ隠そうともするからこそ、その中で私を見ててくれるから気付いてくれたんだなぁ。は、私はちょっと嬉しかったりする。安心する。

似てるから一緒じゃなくても、
似てるから、そう感じることないかな?って思う。

少し立ち位置が上がると、自分は見る側で見てくれてる人が減っていく。
だから、経験は足りなくとも、生きてきた時間は私の方が長いから、日々、頑張っているこの子は大丈夫かな?なんて、勝手にお節介やいてる。

加減の調節がすごく難しいけど。
やり過ぎはうざいし、ただの迷惑なお節介になっちゃうから。

他人から聞いた話。
この子が、私なら安心出来るって言ってくれたみたいだ。
ただ年だけを、くってしまっただけで、大したことは何も出来ないのに、年齢がもたらす保証って凄いな〜と思う。
けど、嬉しい。何もないからこそ、何かをみて言ってくれた安心感が嬉しい。

何故かこの話をしてくれた方から、ベテラン扱いを受けるけど、くってるのは年だけで、せいぜい最近勤務歴1年になったペーペーなのだ、私は。
(しかも、月に7日ほどしか出勤しない)
と、内心冷や汗をかきそうになる。
知らないことが多いので。
過剰なもらい過ぎは、私も危ない。


ただ、息してる時間を繰り返してるってだけなのに、
頑張ってないのに、生きてきたってだけで、もらえる安心感、年齢ってすごいな〜って思う。

話はそれてしまったけれど、
想像の中で心配になったお節介(つまり私)は、伝えないといけないことがある!と、
誕生日に便乗して、
少しのプレゼントを用意し、前日の夜中に長々と手紙をしたためてしまったのだけど。

久々に会ったこの子は、あっけらかんとして、
この前会った時とは、違っていた。
楽しく生きてる〜!って言ってたし、表情もよかったので、
やっぱり私の心配は杞憂だったんだろう。

わざわざ、ポジティブでない感情を思い返してもらう必要もないから、聞くことはないけれど。

たぶん、言葉も色々足りないし、答え合わせする機会なんて一生来ないだろう。
夜中に書いた推測の塊みたいな杞憂の手紙を送ってしまって、お節介しすぎた私は、
手紙が読まれていようと、実は迷惑なだけだろうと、
その子が触れないなら、
知らない顔して、今日も今日の会話をします。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?