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【艦これ】「艦隊通信アンテナ」及び「通信装置&要員」を用いた前衛支援艦隊(道中支援)の来援率について


はじめに

この記事は、2024/06/27のアップデートで実装された「艦隊通信アンテナ」及び「通信装置&要員」を用いた前衛支援艦隊(道中支援)の来援率の調査結果をまとめた記事です。
限られたサンプル数による調査であるため、誤りを含む可能性がある点を念頭に置いてお読みいただければと存じます。
また、本記事では上記装備を単に「アンテナ」と表記する場合があります。お読みになる際は適宜脳内補完ください。

艦隊通信アンテナ。山風改二丁に装備できる。
通信装置&要員。山風改二丁に装備できる。

要点だけ手短に知りたい人向け

支援旗艦に「艦隊通信アンテナ★+1」と「通信装置&要員」を装備させた場合の前衛支援艦隊(道中支援)の来援率は、キラ0で65%程度、旗艦のみキラで80%弱、全キラで95%前後と考えられ、いずれもアンテナ無しの理論値を上回る来援率であった。

アンテナはキラなしでも来援率が上がる装備であるが、運用上は結局こんな感じ↓になると思われる。

調査結果

データおよび結果

支援旗艦に「艦隊通信アンテナ★+1」と「通信装置&要員」を装備させた場合の前衛支援艦隊(道中支援)の来援率を、支援艦隊のキラの数を変えて3パターン調査した。
・キラ0(tata:雷撃支援)
・キラ1(tata:雷撃支援)
・キラ6(Asyuraさん:砲撃支援)

なお、キラ6の調査結果のデータはAsyuraさん(@TypeAsyura)が取得したものであり、投稿及びデータ引用の許可を頂いております。元データの報告は以下の投稿参照。

調査結果の試行数と来援数より、来援率を95%信頼区間の上限・下限と共に整理すると下表の通り。

支援旗艦に「艦隊通信アンテナ★+1」と「通信装置&要員」を装備させた場合の前衛支援艦隊(道中支援)の来援率は、キラ0で65%程度、旗艦のみキラで80%弱、全キラで95%前後と考えられる。
支援艦隊来訪率の既知の式に変更がないと仮定すれば、いずれも95%信頼区間の下限がアンテナ無しの理論値を上回ることから、アンテナは来援率の向上に寄与しているといえる。

なお、アンテナ無しの前衛支援艦隊(道中支援)の来援率の発生確率(既知の式)は以下の通り。

支援発生確率(前衛)[%] = 50 + 15(旗艦キラ補正) + 5 * 随伴キラ数 + 1

艦これwikiより引用

調査結果において未検討の事項

既知の式に含まれていない要素は、来援率に影響が無いものと仮定しています。
旗艦のLv, 旗艦の運、支援タイプ種別、昼戦・開幕夜戦の別 など。
アンテナによる来援率の向上の効果が、これらの要素に影響されている可能性は否定できていません。
(一応、データを取る際にはなるべく同じ艦を旗艦にしていますが)
また、「艦隊通信アンテナ」の改修値、「通信装置&要員」の有無、アンテナを旗艦・2番艦装備の別なども考慮していません。

運用上の考察

以下は、統計理論に基づく考察ではなく支援艦隊の運用上の私見です。

旗艦のみキラで80%弱の来援率が得られるのは、駆逐艦へのキラ付けが1-5等で容易に行えることを考えると「コスパが良い」ように感じられる。
しかしながら、支援タイプが砲撃支援の場合、支援艦隊へのキラ付けの効果は来援率の向上以外に「命中率の向上」があります。
アンテナありでキラなし砲撃支援を使って、そこそこの確率で来援するものの全然当たらん支援で資源を溶かすくらいなら、従来通りに全艦キラ付けをした砲撃支援を使った方がよい場面が大半と思われます。
(そもそも、全艦キラ付けした場合の来援率もアンテナによって上がっているので、結局アンテナの恩恵は受けられるわけですが)
(一応、装備や敵の装甲・回避次第では、キラなしでも十分な命中率と威力を両立できる場合もあるので、キラなし砲撃支援が全ての場面で無意味とまではいうつもりはないですが、このような場合は限定的であり起用艦・装備の条件共に厳しくなるんじゃないかな~~~と思います)

さて、先ほど「支援タイプが砲撃支援の場合」と書きましたが、航空支援(対潜支援)の場合は支援艦隊による攻撃の命中率はキラに左右されないとされています。
キラをサボった支援艦隊でも、そこそこの来援率で航空支援(対潜支援)をやってくれるなら「コスパが良い」かもしれません。
例えば、期間限定海域の前段作戦で弱いけど微妙に面倒な輸送作戦でサブ艦やドラム艦で雑に輸送ゲージを削っている場合なんかだと、雑輸送にキラ6支援を出していると下手したらキラ付けに掛かる資源の割合が結構大きくなるはずなんです。
こういった場合に、旗艦駆逐だけキラ付けした対潜支援を雑に出し続けるなら、キラ付けに掛かる時間と資源を節約しつつそこそこ(8割弱)の確率で来援して対潜マスを気のせいマスに変えてもらう、といった使い方はありかなという気がしています。

もちろん、本隊や基地航空隊の資源が重かったりつよつよ敵潜水艦が並んだ支援不発が死を招く系のマスがある場合は、従来通りのキラ6対潜支援がよいかなと思います。

あ、雷撃支援は駆逐2だけで軽く出せるので検証に大変便利でしたが、普通の出撃では使わないと思います。雷撃支援を強く使いたい方は艦これアーケードをやりましょう。

余談:アンテナありの来援率の推定式とか改修効果とか

以下は、サンプル数が少ないのもあり余談レベルです。1週間で集められるデータで十分に議論できないとは思いつつも気になったので書きました。

推定式の考察

得られたデータを推定式の候補っぽいいくつかのモデルに当てはめてみたものです。

下限と上限で範囲とって見てるけど、このアプローチでいいのか不安はある

モデル1とモデル2は定数の範囲が重ならないので、この推定式ではないと考えられます。
「モデル3:不発時に定数の確率で理論値による再抽選(y=x+px(1-x))」と、「モデル4:不発時に定数の確率で来援(y=x+p(1-x))」は、得られたデータと矛盾しないモデルになっていると思います。

艦隊通信アンテナ★+Maxのデータの考察

2024/06/27のアップデートでは、実装直後の短時間において、改修工廠の消費装備が想定された実装と異なる挙動を示していました。なおこの時間帯に自分は寝てました。

「艦隊通信アンテナ」は想定された挙動においては改修時の消費装備が「通信装置&要員」であったため、当該装備の入手数の制約から、現時点では「艦隊通信アンテナ」の改修値は★+3が上限です。
ところが、実装直後の短時間で改修工廠を使った場合に、「通信装置&要員」を消費せずに(かわりに「15.5cm三連装砲」を消費して)装備改修ができてしまったため、結果として★+4以上のアンテナを一部の提督は入手出来ました。いわゆる脱法アンテナないし技適不適合アンテナです。

この脱法アンテナは7/1のメンテナンスで没収(改修工廠による改修のロールバック)が行われましたが、没収までの期間に艦隊通信アンテナ★+Max集めていただいたデータがあります。なお、調査は対潜支援で行われています。

同様に試行数、来援数、来援率、95%信頼区間の上限・下限を整理すると下表のようになります。

技適不適合と言われても仕方ない来援率してる

次に、この脱法アンテナで観測された来援率を、前述のモデルに当てはめると以下のようになります。

基本的にはどのモデルであっても改修値が来援率にプラスの影響を与えているものと考えられます。
「モデル3:不発時に定数の確率で理論値による再抽選(y=x+px(1-x))」で再抽選率の発生率が1を超えているのが若干怪しい気がしています。

なお、改修値の挙動自体が今後変わる可能性がありますが、少なくともロールバックの前後でサーバーのバージョンが上がっていないので、アンテナの実装時点から現時点までにアンテナの効果に手が入っている可能性は低いんじゃないかなと思っています。

脱法アンテナが合法アンテナにロールバックされた今となってはこれ以上の考察はできませんのでこの辺で。

おわりに

データをまとめるだけでなく、簡単に運用考察をしてみましたがいかがでしたか?
アンテナの効果を聞いたときに「これ対潜支援の実質強化じゃないかな?」って思ってウキウキでデータを集めてみました。あとにぎやかし雷撃支援が輝ける日が来るとは思いませんでした。何度も5-3にUBER魚雷してくれた支援旗艦の山風には感謝の念しかないです。

本記事の執筆にあたっては、Asyuraさん(@TypeAsyura)とArpeggio.さん(@DjArpeggio)より、取得したデータの引用許可をいただきました。実装後の短期間で多くのデータを取っていただき、引用についても快諾いただいたことを御礼申し上げます。
サンプル数積み上げるのがどう考えてもしんどい全キラ砲撃支援のデータ300件がさらっとお出しされてだいぶびっくりしました。

またNiwakaさん(@Niwaka_1125)とのやり取りがなければ5-3-P雷撃支援の可能性には多分一生気づけませんでした。あわせて御礼申し上げます。

この記事に含まれる誤りは、データを提供いただいた方ではなく自分の責になります。
なにかございましたら、わたしのTwitter(@about6833)までご連絡ください。

更新履歴

2024/07/03:新規作成

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