人生で新たに何かに挑戦する時

人生において、苦しみや悲しみがある時に、すがりつける何かや誰かが側にいると良いですが、万が一二人とも海面に顔だけ出ている状況だと、共倒れになり、二人とも沈んでしまうかもしれません。でもよく考えてみて下さい、海の底には地球があります。足が海中で岩盤につけば、その感触を頼りに、海の外へと移動できるかもしれません。

　人生で新たに何かに挑戦しようとする時、海中の足はブラブラした状態で何も踏んでいないかもしれません。しかも恐怖の余り、自分で自分の両目を覆っているかもしれません。さらに言えば、そんな状態で実は誰かの背中に覆い被さっているとしたら?!　なんだかもう、しっちゃかめっちゃかで、全く身動きが取れそうにもないですね。

　でもこれは、何かに挑戦する前の誰かの心理状態を大げさに言っただけです。実際には状況はさほど酷くなく、海中ではなく川岸に立っていたり、あるいは丘の上で太陽の光を浴びているのかも?!　ここで考えたいのは、自分が置かれている状況というのは、自分の心の持ちようによって良くも悪くもとらえられる、あるいは、その気持ちが状況を左右する、という事です。

　人によっては、本当に崖っぷちにいる時もあるでしょうが、後ろに一歩下がるだけで安全になるかもしれません。よく見ずに下がって崖から落ちることもあります。まずは何事においても慌てずに、可能な限り四方八方を充分に見回して、その上で自分の心のあり様を見てみましょう。そうすることによって、冷静に状況を見極めて、もし誰か助けが必要なら誰に頼むのが最良最適かがわかります。

　多くの人は初めて取りかかる事に恐怖を感じるので、自分だけが臆病だとは思わなくても大丈夫です。勇気を持っていきましょう。

　ありがとうございました。(2023.3.2)