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常連客の大切さ

住宅街の小規模飲食業がギリ生き残れる方法の提案


1.1回転1組限定の少人数制のお客様を対象にする。
2.100%予約制にして材料廃棄をなくす。
3.近隣で競合がない料理を持ち帰りメニューとして提供する。
4.常連客を徹底的に大切にする。


書類を作成するとき職業の欄には「自営業」と書いています。
自営に間違いはないのですが、正しくは製造販売業と飲食業です。

もう一つ詳しく表現すると、
「工芸品の製作及び製作ワークショップ、並びにその工芸品の展示及び販売と飲食業」です。

飲食業は二義的な物であることは上記によりお察しいただけると思います。
理由は主たる職業は工芸品の製作・ワークショップであり、それに付随した販売です。

工芸品のワークショップにしても展示即売会にしても、来てくれた人にお茶の1杯もお出しできないのは困りものなので、それで併設した飲食店です。

にもかかわらず、最近は職業欄に「飲食店経営」と書いています。

それは店からの水揚げはほとんどが飲食であるのが実情だからです。

実際、今の社会情勢だとどこも同じだと思います。
・対面のワークショップはできない。
・工芸品を求める人は減っている。

しかし、世間の飲食業者はもっと厳しい実情を抱えているはずなのですが、
住宅街で、それ以外何もないというような立地条件になのに飲食の水揚げが伸びています。

それは「持ち帰り」ができる食べ物を売り出したことです。そして、それをデリバリーすると喜んでもらえました。

ワークショップと展示会ができないとなると、わたしはサッサと店の模様替えをして気の利いたカフェに作り替えました。

狭い店なのにテーブルの数を減らして
「完全予約制・1日二組少人数のお客様限定」としてしまいました。

完全予約制にすることで材料の廃棄をなくします。これだけで大きく変わります。

今は外出、外食が厳しい状況です。不要不急の外出を自粛せざるを得ないので、繁華街へ外食に行くことを躊躇する近場のお客様が予約を入れてくれるようになりました。このお客様を徹底的に大切にしました。

わたしが次にしたことは、
カフェに来てくれている常連さんに、持ち帰り用のメニューとして売り出す料理の試食をしてもらいました。

常連さんは、試食した料理がおいしいと思ってくれたら必ず注文してくれるし、ご近所の人に話します。これが効果を生みます。

新メニューの試食は、日頃ごひいきにしてくれている常連さんへのサービスの一環です。そうすることにより常連さんは喜んでくれるし、次の注文ももらえて、
その上「おいしかった」と人にしゃべってくれたら歩く広告塔になってくれるのです。
実際わたしは、これについての広告費は1円も支払っていません。全て常連さんのお陰です。

ここまで上手く運ぶと後は仕事の予約が入ってきます。

もちろん、細かなことはたくさんあります。県の条例等により細部は異なることもあるでしょう。保健所に確認を取ることをお忘れなく、です。

お勧めメニューは
・1品で食事が成立するもの。
・競合が近隣にないもの。
・材料の値段が変動しにくいもの。

住宅街に浸透しているのは、ピザとハンバーガーそれに、自家製のおいしいパン屋さんです。このあたりは強いので同じ土俵で戦うとしんどいです。

お住いの地域が比較的お若い人が多ければ、近くのコンビニでリサーチしてください。お弁当関係が多く買われているならご飯ものは外せません。袋に入ったカット野菜が売れているようなら野菜を多く使ったメニューを狙います。しかし、野菜は値段の変動が大きい材料です。近隣で家庭菜園をされている人と仲良しになると有利です。

売りたいものがお昼に食べたくなるものであれば、その界隈で働く人も視野に入れましょう。その人たちはコンビニでお昼ご飯を調達する人が多いです。お昼時にコンビニへリサーチに行きましょう。

小さいお子様がいる若いご家族が多いなら大人にも子供にも好かれるメニューが良いですね。親は子供に食べさせなければという意識を持つはずなので、どちらかと言えば子供に寄ったメニュー構成から選びます。

ご年配の方が比較的多くお住いの地域なら、、、ここが一番難しい。
夕方ごろにお近くのスーパーの総菜売り場でリサーチしてください。

とことん年を取り切ったご老人はご飯を炊くことを苦痛に感じるようです。そんな方が多く住まわれているならご飯メニューが狙い目かもです。でも、ご飯メニューって幅が広いので、さらに細かいリサーチが必要ですね。

ご飯は苦も無く炊けるようなお元気な方は煮物、炒め物はお手のものですが、揚げ物だけ外から調達するようです。揚げ物は作った後の油の処理が面倒な上、コンロの掃除の手間がかかります。何より、ついつい作りすぎるし、ついつい食べ過ぎてしまうので 揚げ物は家族が減ると作らない方が多いです。

それ以外では、近所で出前をしているお店をリサーチするのも良しですよ。

駅からの帰り道、どの地域に住んでいる人がこの道を通るのか。その道中にはどんなお店があったのかも見ておくと何が売れるのかが推測できそうな気がしませんか?

ちなみに、わたしが住む町は国道を隔てただけで売れる唐揚げ屋さんと売れない唐揚げ屋さんがあります。

駅からすぐの立地のお店なのに売れず、駅から2~3分の国道を渡ったところで駅の近くのスーパーから少し離れたお店が売れています。

要は、仕事の帰りがけスーパーで買い物する人はお惣菜はスーパーで調達し、一方電車に乗らない人は、お惣菜の調達はわざわざ駅まで出ることなく近場で済ませるのでしょう。

ご年配の方は国道を渡ることにハードルを感じられているように思います。国道は横断歩道を使わなければ渡れません。自分が渡りたいところで渡ることができないのがどうも面倒くさいようです。

もっとも、そんなことはお構いなし。自分の好きな場所で渡ってしまうという強者の老婦人がいらっしゃいます。危険なのでお声掛けをしたら大変怒られてしまいました。

こういう方がお客様になり得るのではないかと思います。この老婦人は近いうちに怖い思いをなさるはずです。二度と国道は渡るまいと思えば買いにきてくれると思いませんか?

彼女は強者だから目立ちましたが、目の前に総菜屋さんがあっても国道の横断歩道まで50~60mあれば、面倒くさいと思う人はたくさんいるはずです。特に雨が降っていたり重い荷物を持っていたりすると、ご年配の方でなくても国道は渡りたくないと思います。

道の向こうのおいしい唐揚げよりも、コンビニの唐揚げで間に合わせてしまう気持ちは誰にでもあります。国道とスーパーの位置関係も是非視野に入れて参考になさってくだされば幸いです。

#小規模飲食店がこの状況を何とか切る抜ける提案
#持ち帰りメニュー
#常連さんを大事にしよう




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