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粥有十利

粥有十利(しゅうゆうじり)とは、お粥を食べると十の良いことがある、という意味で、仏教の教えなのだとか。

すでに、終わっていますがNHKのBSプレミアムのドラマの
「ライオンのおやつ」で出てきた言葉です。

物語の舞台は「ライオンの家」というホスピスで、そのホスピスの朝ご飯に出てくるのがお粥で、毎日様々な趣向を凝らされていました。


粥有十利・・・粥には十の功徳がある。
1.[色] 体の色つやがよくなり
2.[力] 気力を増し
3.[寿] 長命となり
4.[楽] 食べ過ぎとならず体が安楽
5.[詞清辯] 言葉が清く爽やかになり
6.[宿食除] 前に食べたものが残らず胸やけせず
7.[風除] 風邪をひかず
8.[飢消] 消化良く栄養となって飢えを消し
9.[渇消] のどの渇きを止め
10.[大小便調適] 便通が良い

なんとすごいお粥パワー!
特に気に入ったのが、

体が元気な人にも、弱った人にも
食べ過ぎる人にも、食が進まない人にも、
と、どんな人が食べても体の養いになるというところです。

良いと聞いたら早速始めたくなるので、これを聞いて以来 毎朝お粥をいただいています。

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今朝は、胚芽米のお粥です。

起き抜けに熱々のお粥がのど元を通って行くのが心地く、真夏にもかかわらず、案外体が冷えていることを実感しました。

冷えは万病のもとと言います。良いことを教わりました。



冷えた体に熱いお粥は美味しいものです。しかし、やはりお粥はお粥。
たくさん食べても頼りなく感じて少し物足りません。

究極の回答は、それが良いのだそうです。物足りなさが良いのだとか。

確かにそうでした。食べ終わってすぐに仕事モードに切り替わります。
それと、もうひとつ。

朝食に面倒なこだわりが排除されました。

トーストを朝食に食べていた時は、やれ豆乳を買い忘れただとか、バターを切り分けなければだとかに追いかけられて、明日のパンがなければ時間がなくても買い物に出かけなければならないのが、今思い出すに窮屈な思いをしていたことに気が付きました。

お粥は茶碗に半分だけでも良し、茶碗に1/3しかなくてもそれで良し。梅干しがあれば、それで良し。なければ他の漬物でも佃煮でも良し。それもなければ粗塩を少し強めにするだけでも良し。

頭の中がクリアな感じになって精神的にミニマリストに近づいた気分になりました。

少ししか食べない。という状況は妙なこだわりを排除してくれました。


「そこにあるものを、あるように食べる」という癖がつくと、朝食用のものを調達することから解放された爽快感が予想以上に大きく十以上の功徳を見つけることができました。

#粥有十利




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