2019年オーシャンステークス(GⅢ)検討②

出走馬を見ていく。

スノードラゴン 差し・追込 E 
11歳の大ベテラン。ただ前走のスプリンターズSは衰えを感じさせる内容だった。
11.7 - 10.3 - 11.0 - 11.3 - 11.5 - 12.5 (33.0-35.3)
稍重馬場で消耗戦。中団付近の9番手で流れに乗って進めていたが、直線入りで既に手ごたえ悪く、ずるずる下がっての15着惨敗。この展開でこの惨敗は以前なら考えられなかった。
2走前のCBC賞から、芝ではもうスピード不足という感じがしていた。追走はできても、それで精一杯という感じ。カペラS以降芝では結果出てないしね。
おそらく印は打たないと思う。無事に回ってきてくれれば。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ラブカンプー 先行・逃げ C
前走はまさかの大惨敗。約4ヶ月の休み明け・自己最高体重であり、体調面に問題があったとしか思えない敗戦だった。M・デムーロ騎手もレース後コメントで「ずっと耳を絞って走っていた」と言っていたので、力みながら走っていたようだし。
直近の同コース、2走前のスプリンターズSを振り返る。稍重で雨が降っていたが、前週まで高速馬場と状態は良かったため、田んぼになるほどではなかった。若干内有利かな、という程度。
11.7 - 10.3 - 11.0 - 11.3 - 11.5 - 12.5 (33.0-35.3)
という流れで、馬場が馬場なのでラスト1Fはさすがに大きく落としている。9番枠から好ダッシュ、ワンスインナムーンを行かせて離れた番手を確保。直線で早めに抜け出しよく粘るが大外からファインニードルの強襲を受けて2着。上位5頭については、ファインニードルはさすがに別格としても、大半が内を通した差し馬もしくは先行馬であった。また、ラブカンプーの斤量は3歳牝馬ということで最軽量の53kg。恵まれていたことも事実。ただこの馬自身33.2-35.1とハイペースで進めてしっかり粘りきっており、高いパフォーマンスであったのは間違いない。

3走前のセントウルS(阪神1200)も重馬場で雨が降っていた。開幕週だったので内が荒れまくり、というほどではなかった。
12.0 - 10.5 - 10.8 - 11.3 - 11.5 - 12.7 (33.3-35.5)
スプリンターズSと同じくラスト1F落とすハイペース戦。2番枠から好スタート、そのままハナをとり切る。ネロに競りかけられたがそれでも譲らず、最後はこれまたファインニードルの強襲に屈したが2着は確保。

2戦ともにファインニードルを除けば低調なメンバーであったとは思うが、中山1200に必要なスピードと底力は十分備わっている。体調が戻ってくれば巻き返しも考えられる。しかし今回斤量54kgで他馬との差が2~3kgしかない。前走ほどの惨敗は無いにしても、強く狙うには不安が多いかな。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ダイメイプリンセス 差し・先行 C
スプリンターズSで1着ファインニードル・3着ダイメイプリンセスの3連単総流しを買って撃沈したので、思い入れのある馬。
スプリンターズSの馬場・展開は上記2頭のところに書いたので省略。当馬は6番枠から出負けして後方、道中インからポジション押し上げて中団内で直線。進路を切り替える場面もあったがしっかり差し込んでの4着。

前走のシルクロードS(京都1200)も行き脚つかず後方、若干押し上げるも後方外で直線。前をティーハーフに割られてワンテンポ仕掛け遅れたが、それを抜きにしてもラストは脚色悪く6着敗戦。

近走は差しが多いが、もともとは先行できていた馬。2017年9月の初風特別(1000万下・中山1200・重)は、
12.0 - 10.1 - 10.8 - 11.2 - 11.9 - 12.3 (32.9-35.4)
という消耗戦。まずまずのスタートから番手につけ、そのまま直線押し切った。ゲートが速いわけではないが、二の脚で前へつけることができた。

本来ならゲートを五分に出さえすれば中団にはつけられるはず。後方で外から差すとなるとかなり厳しいかと思うので、内枠引いて中団内を進められれば。スプリンターズSより少々前目のイメージでいいと思うが、あの時よりはみんなインコースをタイトに回りたがると思うので、進路が狭くなる可能性は十分ある。枠順次第。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ナックビーナス 先行・差し B
スプリンターズSを見る限りでは、タフな馬場・淀みない流れの2つが重なると厳しいように見える。ただ、良馬場で淀みない流れタフな馬場で緩む地点がある流れでは強い競馬を見せてくれている。まずは前者。
今回1番人気が想定されるモズスーパーフレアと前走カーバンクルS(中山1200)で激突。斤量53kgのモズに対し、当馬は58kg。
11.7 - 10.4 - 10.7 - 11.2 - 11.1 - 11.9 (32.8-34.2)
15番枠から好スタート。同じく好スタートを決めたモズスーパーフレアを見るような形で番手確保。直線で捕まえに行くが前との差は詰まらず、2着。
高速馬場というほどでもない中でモズが出した1:07.0というタイムは非常に優秀で、ナックビーナスもよくがんばっていた。何より斤量差が5kgもあったのが痛い。

続いて後者、タフな馬場で緩む地点がある流れ。初重賞勝利となった4走前のキーンランドC(札幌1200・稍重)・は、雨の影響で時計がかかるタフな馬場だった。
12.1 - 10.7 - 10.9 - 12.0 - 11.6 - 12.1 (33.7-35.7)
11番枠から好ダッシュでハナ、そのまま押し切る競馬だった。ラップを見てわかるように、3~4角で息が入ってからの4角再加速。前半のペースのまま突っ込むと厳しいが、コーナーで息を入れることで4角入り口での引き離しを生み出している。

今回はそこまでタフな馬場にはならず、また、ペースは中山1200らしく流れるであろうから、安定した走りをみせてくれそう。斤量も54kgと手ごろ。枠は問わない。2年連続2着の安定感を見せてほしい。あとはラストの甘ささえごまかせれば。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ナインテイルズ 差し・先行 D
淀みない流れの中で立ち回れる機動力、そしてパワーを持ち合わせている。小回り向きの競馬で、中山1200が合いそうな一頭。
3走前の京阪杯(京都1200・良)から振り返る。標準~やや高速寄りの馬場。
12.4 - 10.7 - 11.0 - 10.9 - 11.3 - 11.7 (34.1-33.9)
という淀みない流れを後方内からスルスル抜け出して2着確保。特にラスト1Fの伸びがすばらしかった。ここから脚質転換して差しへ回ることになる。

続いて2走前の淀短距離S(京都1200・良)。時計かかる馬場。
12.1 - 10.7 - 11.2 - 11.4 - 11.6 - 12.1 (34.0-35.1)
という消耗戦。ラストも大きく落としている。中団外で進めて直線まで我慢。仕掛けるとじりっと進出開始、L1でグンと伸びてアンヴァルを差しきっての勝利。少頭数というのもあって外から差し切ることができたが、フルゲートでは難しかったと思う。メンバーも薄かったし。

そして前走のシルクロードS(京都1200・良)。標準~やや時計かかる馬場。
11.9 - 10.3 - 11.1 - 11.4 - 11.7 - 11.9 (33.3-35.0)
中団インコースで進めていたが、直線向いて進路確保できず。前が開いた時にはすでに手遅れ。外から勢いつけて突っ込んできた馬にはかなわなかった。

今回の中山は多頭数・良馬場が想定される。内枠がほしいのは間違いないが、馬場的にみんなタイトに回りたがると思うし、前走同様に進路がなくなる可能性もある。強くは狙えないかな。枠順次第という感じ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?