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筆ペンを習い始める

私の文字の形の原点

私の文字の形は、小学校1・2年の担任だった新田先生という女性教師の影響を強く受けている。小学校1年の時、先生が8マスノートに1列書いたお手本の文字を、1ページ書き写す宿題があった。たぶん、ほぼ毎日あったと思う。

新田先生の文字は、それはそれは美しかった。その文字が大好きで、先生がお手本を書く時は、そばに座って、力強く濁りのない文字をじっと見ていた。

母によく「真似るのがうまい」と、およそ誉め言葉とは思えないコメントをもらっていたが、確かに私の字は新田先生の字によく似ていた。小学校2年の秋、突然先生は心臓病で他界されたが、それ以降も私の中では新田先生の文字がお手本だったので、教師を目指していた間は、ずっと脳内にある先生の文字を真似ていた。

新田先生のお陰で、ペン字は今でもそこそこ形が取れる。書道の大筆も、幼稚園から小学校まで通っていた習字教室のお陰で、そこそこの文字は書ける。ところが、私は、小筆が壊滅的にだめなのだ。大学では必須科目に書道もあったが、先生に「大筆はいいんだけど、小筆がねぇ」と言われたこともある。

筆ペンを習おうと思ったきっかけ

そんなわけで長年、小筆は課題ではあったのだが、日常的に使うペン字はそこそこ書けるし、筆文字で嘆くのはせいぜい香典袋を書く時ぐらいなので、ずっと小筆問題は放置していた。

なのに、何故、突然、学ぼうと思ったのかというと、ある動画を見たからである。その動画とは、認知症の男性が筆ペンで般若心経の写経をしている映像だった。その筆運びは驚くほど美しかった。

正直、筆ペンは筆とみなしていなかった。いかんせん、筆ペンは小筆以上に筆先が思うように動かない。筆ペンで上手な文字が書けるはずがないとずっと思っていた。だから、その動画はかなり衝撃的だった。が、同時に、「私でも筆ペンで上手な文字が書けるようになれるかも」という微かな期待を抱かせた動画でもあった。

筆ペン教室を探す

思い立ったが吉日。早速、筆ペン教室を探し始めた。今の時代、Youtubeや書籍で独学という手もあるが、子供の頃に比べると集中力が落ちているせいか、すっかり独学が出来なくなってきている。学習のためには、自分がどっぷり浸れる環境が必要だ。

通う教室の条件は以下とした。

  • 筆ペンに特化したコースがあること

  • 大人向けであること

  • 通学可能な曜日・時間であること

  • 通いやすい場所にあること

  • 受講料が適切であること

  • 退会が容易であること

上の条件に当てはまる教室はひとつしかなかったので、まずはその教室が提供している「きっかけレッスン」に参加することにした。

「きっかけレッスン」とは、5,000円で60分×3回の受講が出来、筆ペンがいただけ、練習用紙は使い放題。教材はきっかけレッスン用課題となる。半年以内に正式入会すれば、入会金6,050円は無料だという。

入会金を支払うよりずっとお得だと思うので、まずはここから始めてみる。

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