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1年ぶりにデュエプレを頑張ってみた話

 早いもので、デュエプレがリリースされてから既に2年以上が経過している。

 リリース当初からデュエプレを開始し、初期のメンテ地獄、ブリザードマスターズや第二のボルバルマスターズ、メカオーやドリームメイトといった新種族の台頭などを経て、私がデュエプレを休止したのが昨年の5月、8弾環境の頃。
 そのプレイヤーが久しぶりにデュエプレと向き合ってみた結果や、そこで感じたことなどをつらつらと記していきたい。

休止した理由


 まずは、私がデュエプレを休止した理由について改めて記しておこう。

 最も大きな理由は、やはり自分にとっての「懐かしい」環境がどんどん過去のものとなっていったこと。
 デュエマの知識が14弾周辺で止まっている私にとって、第7弾辺りからは収録されるカードのほとんどが未知のカードであったし、そうしたカードをプレイすることに、以前ほどの楽しみは感じられなかった。

 ただし、他にも理由はある。
 ひとつは環境の高速化。当時のささぼーさんも「今はコントロールと言っても実質ビートダウンみたいなもんだから」などとよく言っていたが、環境の高速化は着実に進行していた。

 私はビートダウン愛好家であってコントロールを使うことはほとんどなかったが、コントロール相手に粘り切って勝ち筋を見出したり、或いはコントロールミラーの長期戦を大会等で観戦したりするのはとても好きだった。
 相手との対話の時間が減って強力なカードで押し倒すゲームが増え、そうした興が削がれていくのは決して面白い光景ではなかったのである。

 もうひとつは、ランクマッチのNDとADへの分裂。
 私の中では、ランクマッチをやるなら自分の中で納得いくだけの試合数をこなしたいという思いがあった。その試合数は、一度どこかで下振れても十分巻き返しが可能な、月間600試合程度。同時に、それが1か月にプレイできる試合数の大まかな限界でもあった。

 しかしながら、ランクマッチが2つに分かれると、各ディビジョンに割ける試合数は半減する。
 その場合、一度の下振れでレートを落とした時に復活するのは(私の実力では)容易ではなく、「自分の実力が足りなかった」と負けを受け入れるには試合数が少なすぎた。

 どちらかのディビジョンを捨てるという選択肢もあっただろうが、当時はやるからには両方頑張りたいという思いが強かったし、その一方で、毎月計200名が最終レジェンドになれるということは、その価値が幾分下がるということも意味していた。
 ランクマッチの分裂には小さくない落胆や不信感を抱いたし、そのフラストレーションがモチベーションを低下させたのは間違いなかった。

始動


 昨年にデュエプレを休止したとき、どこかで復帰する確率はせいぜい20%程度だろうと私は思っていた。
 この数字に特に根拠は無いが、前述のような要因が解消される可能性はほぼゼロである一方で、予想だにしない要因で復帰の機会が巡ってくることも直ちには否定できない。
 だから、当時は保険を掛けて「引退」ではなく「休止」という語を用いていたが、実際にその機会が巡ってくるとはあまり思っていなかった。

 この間に二度ほどマスターに到達したりもしていたが、これもカードプールや相手の使ってくるカードのことは度外視し、昔からあるデッキを回してみていただけで、それ以上のことをするつもりはなかった。

 今回、久々にデュエプレをやり込んだのは幾つかの要因があった。

 まず、海の幸さんからささぼーカップダッグバトルへの参加のお誘いをいただいたこと。これが無ければ、環境のことが一切分からない中で再度やり込むに足るだけの魅力をデュエプレに感じることはなかっただろう。

 そして、改めてささぼーさんの最近の配信を見てみると、カードパワーは大きくインフレしている一方で、ゲームの高速化はそこまで進んでいないか、幾分改善されているようにも思えた(当時のこの見立てが正確であったかは大いに議論のあるところではあるが)。
 これならちょっとやってみてもいいかな、そう感じた。

 しかし、相変わらず環境のことは何も分かっていない。
 海の幸さんから「デイガナイト」という語を聞いたとき、私の頭に最初に浮かんだのは《覚醒のタンザナイト》である。本当に何も分からない。

 とりあえず、現環境の主流デッキを確認した。その中で、ひとつだけ自分にピッタリだと思ったのが【剣誠】。
 詰め方などに違いはあろうが、細かいクリーチャーを並べ、手札補充しながらビートダウンしていくのは、かの【ラッカ速攻】や【ダイヤモンド・ブリザード】にも似た、一番好きなデッキタイプ。

 それが環境にいたことで、少し腰を据えてやってみようかと思った。

始動後

 ゴールド帯で一時大きく負け越した時は一生浮上できないのかと若干凹んだりもしたが、その後は割と順当に勝てた。

 マスター帯に到達してもそこまで負けが込むことは無かったが、道中でトリガーが《パーフィン》4枚しか無いことに不安を抱き出す。
 もともと勝率がゼロになりやすいデッキを使うのはあまり好きではなく、逆転の芽を作るには、いつの時代も最強格のトリガーであった《ホーリー・スパーク》を入れれば良いのでは、と感じ出した。

 今回最終的に【剣誠】で結果を残していたプレイヤーにはトリガーを厚めにしていた方も結構いたようなので、この感覚は恐らくそこそこ合っていたのだろう(或いは、もともとそれがテンプレなのかもしれないが)。

 調べてみると、Twitter上でタッチスパークを試みられていた方がいるのを見つけたり、攻略サイトに《スパーク》も採用候補だと書かれていたりしたので、試してみることにした。攻略サイトをデッキ構築に活用したのは1弾環境の頃以来である。

 《スパーク》を採用したが故の事故に見舞われることもしばしばあったが、盾に《スパーク》が埋まっていることに賭けた選択を取れるのは大きかったので、これは成功だったと思っている。

 このデッキで、海の幸さんに誘われたささぼーカップダッグバトルも出場することにした。そこでは海の幸さんが勝利に勝利を積み重ねていったことで決勝T進出できた一方、私はあまり振るわなかったが……。

 ただ、まさかの決勝T進出で、ささぼーチャンネルの実況試合に出ることまでできたのは本当に嬉しかった。自分の試合をささぼーさんらに解説してもらえる機会なんてそう訪れるものではない。
 この機会に恵まれただけでも、本当にやった甲斐があったというものである。

 ランクマッチではR1674で12か月ぶりに最終100位に食い込んだが、正直、未だに効果がよく分かっていないカードは沢山あるし、相手の手札を読むといった技術は全く会得できていない。この最終100位は相当な僥倖だった筈だ。

 ただ、《スパーク》をタッチで入れるという発想自体は1-6弾環境辺りの経験によるところが大きいし、細かいプレイングも過去の経験を応用できる部分が少なくなかった。
 その辺りは幾らか誇れるものがあったのかもしれない。


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 使っていたデッキ。最初は《スパーク》4枚にしていたが、事故率が跳ね上がるので3枚にした。昔の【ツヴァイランサー】辺りを思い出す。


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 ささぼーカップ決勝Tの一場面。
 (引用元: https://youtu.be/n4Q6R4dFLF4
 ここのセルフハンデスで《トモエ》ではなく《紫郎》を選んだのが恐らく結構なミスで、それがなければもう少し良い試合になっていた筈だとそこそこ悔やんでいる。ただ、この後マッハアーマー廃棄工場と化したトモエちゃんたちのことは一生許さん。

今の環境に感じたこと、今後


 最初に感じたのは、やはりインフレの進行には凄まじいものがあるということ。
 一番分かりやすかったインフレは《ピース・ルピア》。《翡翠樹》に2個もメリット効果が付いたうえに種族も優秀とは、2年余の時の流れを感じさせられる。
 強すぎてナーフされた《アガピトス》も、文明を変えてより強い姿で帰ってきているように見えたのだが、その辺りは大丈夫なのだろうか。

 ただ、カードパワーが上昇しても、結局勝つためにやるべきことは同じである。与えられた状況に対して、最も勝率が高くなる選択肢をいかに正確に選べるかがカードゲームの本質であり、そこで問われる技術というのは昔とそこまでの乖離は無いように思えた。

(一方で、デザインされたデッキが強すぎてデッキビルディングの腕前が問われない環境だという不満も結構あるようで、これにはそもそもカードプールの大半を理解していない私には言及する権利がない。)

 半面、昔に比べると対話拒否型の対戦も増えただろうか。
 Twitter等を見る限り、【キリコ】などが対話拒否型としてややブーイングを浴びているようだ。
 個人的には、先に《剣誠》を出したほうがそのまま大体勝つ、【剣誠】のミラーマッチの虚しさが結構辛かった。かつてのビートダウンのミラーマッチなら、互いに盤面に干渉し合い、リーサル速度の間合いを図りながらの進行となることが多かったが、そうした対話がこの対面ではまるまる消失してしまっていた。
 この辺りはデッキによるだろうし、以前も【アポロ】辺りが似たようなブーイングを浴びたりはしていたが。

 むしろ、私のような、相手が何をしてくるかの知見が貧しいプレイヤーでも、自身の動きを最大化させる選択をある程度高い精度でできさえすればそこそこ勝てたということこそ、対話拒否型環境が進行している裏付けのひとつと言えるのかもしれない。

 ただ、ビートダウン対コントロールで長期戦を戦う余地があるのは嬉しかった。
 私が経験した【剣誠】対【ナイト】の長期戦の最終盤。《アクセラー》をクロスさせておくべきクリーチャーを間違えて、本来ならジャスキルを狙えていたところがライブラリアウトを免れ得なくなったのは、悔しさとともに自分の中で記憶に残る面白い対戦となった。
 こういう戦いができる環境が続いてほしいと願う。

 私というプレイヤーの今後については、正直なところどう転ぶか分からない。
 デュエプレというゲームは安定して勝率60%を残せれば一流であり、先にも書いたが、本気でやるなら月に600試合くらいはこなしたいという感覚がある。その時間的負担は小さくないし、先述のモチベーション低下の要因もまだ解消されてはいない。

 ただ、久々にデュエプレの楽しさに触れる舞台を作ってくれた海の幸さんにはとても感謝しているし、私というプレイヤーが今回少しばかり復帰をし、頑張ったことについて、少なくない方からお祝いの言葉が貰えたのもすごく嬉しかったです。今後ともよろしくお願いします☺️✨

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