強者になれなかった貴方へ

この記事は定期ゲ Advent Calendar 2019 23日目の記事です

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24日目の記事はこちら。

この記事は定期更新ゲーム・AP制ゲームのあらゆる面において強者になれなかった者に向けた記事です。
なあなあに生きよう!

ところで「駄無による駄無の話をする」とか書いたはよいものの、本来『駄無』ってどういう意味なんでしょうか? 調べてみました!

利用者の間から生まれた俗語で、他人任せにして自分は何もしない人物を指し、転じてやる気の無い感情を表す。なお「∈(・ω・)∋」は駄無という用語が持つ雰囲気をアスキーアート化したもの。提案や要望などの文章の末尾に付ける事によって、それらの提案・要望が「他人任せ」である事や、「自分では何もしない」つもりである事を示す。
──アクア=エリアス - Wikipediaより

へ〜。駄無ってそういう意味だったんですね。
クソザコナメクジ的なニュアンスかと思っていたのですが、どうやらちょっと違ったようです。
駄無とは対照的な存在にまーしゃるさんという呼称があります。ついでに見ていきましょうか。

EDEN's Shift と同じ定期更新型ゲームである「アクア=エリアス」におけるクラスに「マーシャル」がある。自分自身の戦闘能力はほとんど皆無だが、PT全員の能力を操作する技は最強。 その采配如何で、戦局が大きく左右されるほど。
そこから転じて、PBBS等において知識や指揮でPTを操作する人のことをリアルマーシャルさんと呼ぶようになった。
──EDEN's Shift@Wikiより

まーしゃるさんとは『定期更新ゲームにおける先導者ないしは強プレイヤー』という認識でしたが、だいたい合っているようですね。

いかがでしたか?

まあそういう話はいいんだ。
いい加減本題に入ります。

この記事の趣旨

この日数になると、もはや語ることなんて残ってないんじゃあないかね? そう思わない? てかみんな同じコト言ってるね。

劣等感との向き合い方でもするとしましょうか。
本来なら裏面でやるべき話題だったかな〜と感じつつ、いかに綺麗に取り繕おうが劣等感は切っても切れない存在なので。

他のアドカレ記事を見てみればわかりますが、強者という人種はナチュラルに努力ができる人々です。
絵や文章等で感情揺さぶる表現を常に模索したり。データを集めて眺めたり構築したり。
ワケわかんないですね。なんでできるの?
できる方、そのままご退席ください。

量産機になろう

世間で強いと評されるキャラクターやスキルを探してみましょう。
Twitter上で壁アカウントに向けた発言を辿っていけば簡単に見つかるかと思います。
キャラクターページと照らし合わせつつ、貴方の理想とする動きに近いユーザーを見つけられたなら、遠慮なくパクってましょう。

持論ですが、パクりがオリジナルに勝ることはありません。なぜならオリジナルと見据える先が違うからです。
貴方がもし要点を押さえつつ思考して模倣が行える人種であれば、オリジナルに勝利するでしょう。
きっとその頃には、貴方は別の対象を見据えています。
おめでとうございます。この記事はそんな貴方にとって不必要な存在です。こんな記事のことは1秒でも早く忘れて、どうぞ。

視野を広げよう

Discordの攻略系サーバーに加入したり、情報面に明るいプレイヤーのアカウントをフォローしましょう。

餅は餅屋。貴方の役割は餅を作ることでも売ることでもありません。選んで買う、それです。
不満を覚えたらその時はじめて餅を作りましょう。餅屋としての第一歩を踏み出しましたか? では貴方は強者への第一歩を踏み出したことにもなります。
強者を志す貴方へ、ご退席を願います。

そうそう。シャイな貴方に良いニュースと悪いニュースがあります。
まずはバッドニュースですがWikiの更新よりもDiscordやTwitterのほうが遥かに情報が速いんです。
グッドニュースは視野を広げることで新たに見えてくる事柄があるということです。素敵ですね。

視界を閉じよう

視野を広げると色んなものが見えてきます。最前線の攻略情報とか、お作法をめぐる学級会とか、かわいいあの子への思いの丈とか、誰々のロールが尊くて無理だとか。
頭上ではキラキラが飛び交ってくるし、足元にはドロドロが流れ込んできます。

ではあえて情報をシャットアウトしてみましょう。
貴方が見たドロドロとキラキラは、姿は違えど等しく遅効性の甘い毒です。ジワジワと貴方の精神を蝕み悪感情を育むことでしょう。
解毒方法がわからないのであれば触れないことがベストです。

もちろん常時シャットアウトしなくてOKです。せっかく得た視野です。存分に活かしましょう。特定の情報源にフォーカスすることも有効です。
取捨選択はメンタル管理において重要です。
何から何まで受け止める必要はないよ、つらい時は目を逸らしてもいいんだよ、ということです。

同界隈であろうが相互フォロワーであろうが気にする必要なんてありません。
「ふーん。そういう人もいるんだね〜しらんけど」くらいのドライな感情・距離感が丁度良いのではないかなあと筆者は考えます。

貴方が劣等感を覚えた相手は、毒されかけた貴方を救ってくれますか?
救ってくれるか否かは個人によりけりですが、責任はひょっとしたら視界にすら入っていないかもしれませんよ。

「え、それってちょっとヒドくない?」と感じた方。
貴方は優しいですね。しかし優しさだけでは救えない存在もいるのです。

言い訳していい訳

「色々準備したかったけど時間が足りなかったなぁ」
「みんなは楽しそうなのに置いてかれちゃった……」

んー、べつにいいんじゃないですかね? だって所詮他人は他人。近くて遠い存在です。技術やら割ける時間やら、置かれた環境だって異なるのですから。
開き直っちゃいましょう。だって無理なものは無理ですし。
仕事や課題で余裕がないならそれでいいんじゃないですか? 生活あっての娯楽だと思うので。

言い訳や開き直ることを良しとしない責任感の強い方。責任感を抱えたままで結構です、どうぞそのままご退席ください。

そして開き直ろうとしている方へ。これだけは守ってください。
絶対に他人のせいにしてはいけません。
そして反省してください。
できないことは悪ではありませんが、しかし自戒なき開き直りは悪です。
開き直り続けた未来にあるものは、失望からくる孤独です。それを忘れないでください。
開き直る行為は貴方の心を自責の念から守る武器であり、ひとたび扱いを間違えるとたちどころに貴方の信用を傷つける諸刃の刃なのです。

スポットライトの拒絶

見る者を惹きつける魅力的なイラストたち。空想を彩る演出画像はできればあったほうが楽しいですよね。
イラスト指南の記事はアドカレ内にもあります。参考にするとよいかもしれません。

雑に貼ってしまったことをお許しください。やっぱ許さなくていいです。
絵が描けない方、幸運なことに使用フリーのイラスト素材が世の中には溢れています。権利問題に気を配りつつ使えるものはじゃんじゃん利用していきましょう。
コミッションなんてのもありますね。お財布に余裕があるのならイラストレーターに直接依頼して制作していただくのもよいでしょう。

プロフィールよし。アイコンよし。演出よし。
これならきっと誰かが見てくれるだろう……。

いいえ、その願いは叶いません。
残酷ですがいくらイラストを用意しようが見てもらえないときは見てもらえません。諦めましょう。あわよくばの淡い期待を一切合切捨てましょう。
スポットライトを浴びる人間はいつもだいたい決まっていて、じゃあひしめきあう数多の端役のなかでどれだけ目立てるのか? って問題なのですが、これ不毛じゃないですか?

「えっ。その考えは見てくれてる方に失礼なんじゃない?」
ちょっとぉ〜それって筆者に失礼なんじゃな〜い? ご退席願います。

結局のところは定期ゲ界隈も自己満足の世界ですから、どこまで折り合いをつけられるかどうかみたいな部分が強いです。
どうしても脚光を浴びたいのなら時間や財布に相談して人々をあっと言わせられるように頑張りましょう。ロールや演出で人間たちの感情を丁寧に刺していきましょう。

貴方がどれだけ頑張ろうと見ない人は見ないのです。
しかしいつの日か貴方のキャラクターを熱心に見てくれる方、好きだと言ってくれる方が現れるかもしれません。性善説だし綺麗事にすぎませんけどね。
可能性に賭け続けることは大変苦しみを伴う行為です。賭け事はリソースが無いとできませんし、何より根気が要ります。

疲れてしまったら一度スポットライトの当たらない位置に移動するとよいでしょう。クールダウンは大切です。
落ち着いた状態で舞台を望めば壇上ではわからなかった何かが見えるかもしれません。もしかしたら見えないかもしれませんが、それは悪いことではないです。己を責めるのはやめましょう。
可能性に賭けて努力をすること、それは決して無駄な行為ではない。筆者はそう思いたいです。

汝のフレーバー要素を愛せ

なんとなく伸ばしたステータス。キャラクターの背景設定に合った名称のスキル。よく使っていたけど型落ちしてしまったスキル。マイフェイバリットスキル。
とりあえずフレーバー要素を構成に組み込んでみましょう。雑でもかまいません。入れましたか?
楽しいですね。
以上です。
フレーバー要素が強スキルの方はそのままご退席ください。

よくある話をします。
たとえばTCGでお気に入りのカードがあるとしましょう。貴方はお気に入りのカードを中心にデッキを組み上げていきます。しかしどういうワケか、デッキを完成させてみるとお気に入りのカードはベンチウォーマーになっていました。
強さの話題になるとこういう事態はよく起こります。
強くなりたいのなら強い手札を入れればいいだけです。教科書通りでいればいいんです。
フレーバー要素は教科書通りの構成には大抵の場合入っていません。入る方はご退席願います。

迷ったならひとまず入れてみましょう。
弱くても大丈夫。なぜなら貴方は強者ではないからです。

雰囲気でフレーバー要素をセットしましょう。
そしてそのフレーバー要素を補強する都合の良い要素を探し、フレーバー要素を全力で補強しましょう。
例をあげるならば、コストが重ければそれ以外をコストの軽いパーツで固めたりリソース回復手段を充実させてみるのがよいでしょうか。しらんけど。
行動が順当に回ったなら貴方は役割を果たしたと言っても過言ではないです。回らなくてもフレーバー要素を採用するという当初のは果たせているのです。もう充分やり遂げています。存分に誇りましょうね。

もし難しいと感じたら、とりあえずは強者の構成を模倣してみて、後から改変の余地を考えるのもよいでしょう。成功体験はモチベーションに関わることです。強くなくても大丈夫です。最低限回せていりゃあいいんです。
コスト管理だけは気をつけて。

天呼懐古録

昔話をします。長くなりますので興味のない方はそのままご退席することをおすすめします。
『Celestial Call(以下天呼)』というAP消費型ゲームに参加していたときの話です。
天呼の概要はアドカレ内で散々出てたので割愛。気になる方は各自で調べてください。

筆者が操作するキャラクターは補助ヒーラー、腹ぺこ悪魔の女の子でした。

天呼には結晶システムというスキル取得に関するシステムがありました。
結晶を使用することで結晶と同名のスキルを取得、そのスキルをセットした状態で行動すると熟練度に応じて上位スキルを開放できるといったものです。

天呼の序盤。結晶上位スキルが不明だった頃、筆者は『料理』の結晶を手に入れました。

料理 【戦闘開始時】自:HIT・CRI増

ご覧のとおり『料理』は物理系の命中とクリティカルを増加させるスキル。
では上位スキルはどうでしょうか。

半月斬り 【通常攻撃後】弱敵:攻撃
乱斬り 【与ダメ後】対:攻撃

アタッカー向けの結晶であることは明らかです。
判明したスキル群はいずれもヒーラーには不要のスキルでしたが、腹ぺこキャラだったので実用性度外視でセットしていました。そう、フレーバー要素ですね。
しばらくして最上位のLV12スキルが先駆者によって開放されました。

オードブル 【SP60:PT重傷】味全:HP増&連続減

デメリット付き範囲大回復スキルでした。
こんな未来を誰が想像しましたか? 筆者は想像していました。(大嘘)
『料理』所持者は軒並みアタッカーだったため、天呼で最初にオードブルを保有したヒーラーになってしまったのでびっくり。こんなコトって起こるんですね。
攻略的意味合いで一時的に注目されはしたが、必ずしもキャラクターが注目されたワケじゃあないんだなあと少し複雑な感情を覚えました。

一方でヒーラーに必須と喧伝される『療術』がなかなか入手できず筆者はぶー垂れていました。
まあ世の中そんなものですよね。
世間のヒーラーたちがウェルフェアでPTを支える中、筆者のキャラクターはオードブルを振る舞っていました。

オードブルは低コストで高係数回復を行える、ルートによっては結晶の確定入手が可能、序盤にしては破格の性能を誇るスキルでした。
しかしゲームが進行していくにつれて、より強い回復スキルが登場したりデメリットが色濃く現れる場面が増えると、オードブルは表舞台で見る機会がめっきり減っていきました。

中盤を過ぎようとした頃、即死級ダメージが飛び交うようになり、難易度は目に見えて上がっていきます。中には打つ手ナシで攻略を一からやり直すプレイヤーもいました。
筆者も筆者で跳ね上がる難易度に疲れきってしまい、しばらくの間ロールのみに徹して探索を休止することに。

ステータスのひとつにCLVと呼ばれる数値があります。経験値みたいなもので、ひとつの強さの指標です。
CLVが極端に離れているとステータス減衰が発生してキャラクターは真価を発揮できなくなります。序盤にいるプレイヤーが最前線のキャラクターを呼び出すと、ほとんどのキャラクターはSP不足で息切れし置物化してしまいます。

低層特化というスキル構成がありました。
単純に言えばCLVに開きがあってもスキルを回し続けられる、低コストに特化した構成。
低コストのスキルといったら……?

そう、オードブル。

消費SP60。驚きの軽さと圧倒的回復量。オマケに消費SP量を抑えるスキルもセットしていましたから、そのコスパたるや。
一時は陽の当たる場所から姿を消してしまったオードブルでしたが、低層支援の形で再びスポットライトが当たったのです。

それからというもの色々と事情もあり、残念ながらこのゲームを完走することはできませんでした。

終了時期に合わせた進行の目処を立て、以前から欲しかった『甘味王』の結晶を入手。腹ぺこ悪魔の彼女にぴったりのスキル。これでもう悔いはありません。
そりゃあプレイヤー的には完走できたらこの上なかったですけど、一応はロール上で完走させなくていい理由を立てられてたので後悔は無いです。
キャラクターのためのフレーバースキルと苦楽を共にした戦友とも呼ぶべきスキルをセット。天呼のページを閉じました。

筆者は天呼という作品においてオードブルというスキルと心中したのです。

回想終了。

そして誰もいなくなった

回想パート終了です。
やたらと長いし、筆者はノリノリで書いてました。
過去編に突入するとアンケート順位が落ちるのも頷けますね。

ほとんどの方が退席したかと思われます。まとめです。

〜総括〜
一、視界を開けたり閉じたりしろ
一、伝家の宝刀『開き直り』
一、自分の心は自分で守れ
一、フレーバー要素を信じろ
一、エンドロールで席を立つな

最後まで見ていただきありがとうございます。
物好きな貴方へこの言葉を送ります。

Not for me.

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