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fore リリースについての雑記

4曲入りのミニアルバム「fore」をリリースした。

バンドを辞めた2,3年前ぐらいから「一人で音楽活動しますわ」といっていたのですが、言い訳を重ねて手を動かしていなかった。猛省。。。

言語化の練習 + 後になって読み返したい + どこまでが先人の功績でどこからが自分の功績かをはっきりさせたいので、各曲の解説や、リファレンスについて書く。リファレンスについてはspotifyのプレイリストにまとめたので何卒。


アルバムテーマ

テーマは「自己治療」「川」。完成した音源をMVの依頼も兼ねて井口氏(All lull wave)に送ったところ「今必要な曲やね」とのお言葉。お世辞とはわかっていても、かなり追い詰められてた時期なので、実家で一人泣く。

「自己治療」・・・2021年の1月に精神的に辛いことが重なり、2週間会社を休み、1ヶ月実家で療養。その時期に自己治療の必要性を感じて、音源を完成させることを決意。各楽曲の制作、アレンジを行った。

「川」・・・Teen DazeやBibio、Bon Iverらが身の回りの自然から影響を受けて楽曲制作を行っている上で、地方都市の住宅街で暮らす自分には何ができるのかを今も考えている。その答えの一つが川。実家、下宿先、現アパートのどれもが川に近く、通学や散歩、ランニングと自分の生活に最も近い自然である川をテーマとした。

制作環境

DTMのDは台所のD。写ってないが、スポット的にminilogueも使用。

スピーカーが無いのでヘッドフォンのみ。はよ買えや。

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1.rhino

作成時期は2020年の4月頃。実家の隣を流れる川「犀川」の犀。2つのリフレインをクロスフェードさせることで、川の流れの変化、金沢→京都への環境の変化を表現。

後半でSmall Black「Canoe」のフレーズを引用。

ドラムパターンはQrion「Outro」を引用。

女性の声を入れたのは、Teen Daze「open」宇多田ヒカル「HEART STATION」の引用。

2.fore

2021年2月にこのアルバムをリリースするために作成。1週間ぐらいでできた。一番気に入っている曲なのでアルバムタイトルに抜擢。後回しにする性分が大きな問題になったので、自戒を込めて"fore"。

後半のシンセフレーズはKai Takahashi「Party Talk」、ドラムはShe her her hers「SPIRAL」から引用。(タンバリン  + スネア) → (クラップ + スネア) → (タンバリン + スネア) → スネア。フェチの世界。

3.Levy Flight

変なビートをずっと鳴らしたくて2020年9月頃に作成。ずっと聞いていたらどこが小節の頭なのか曖昧になるときが気持ちよくてお気に入り。rhinoの後に作成した曲なので、同様に女性の声が入っている。Bon iverバイブス全開。

曲名は飽き性な自分の趣味の探し方、広がり方から。

4.NOT FAR

達磨に目玉を入れる目的の曲。最後のフレーズを左右に分けることで、別れ、離れを表現。だけど曲名はNOT FAR。New Balance T houseのフリーマガジンから引用。

コード進行は、Francis and the Lights 「May iMay I Have This Dance」から引用。MV良すぎ。


ジャケット

もともと自分で撮影した写真を使おうと思案。

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しかし、佐藤雅彦氏の著書を数冊読み、風景を抽象化したくなり、原案からスポイトで数色抜き取り作成。「VRゴーグルを外したときに、現実の解像度の高さに驚く」みたいな体験を目指したかったがそこまでは至らず。原案はリファレンスプレイリストのジャケットに流用した。

fore_ep_jacket_案2

ここでTychoのアートワークに近いことに気づくが、リスペクトの意味を込めて決定。巨人の肩。

MV

MVは井口氏(All lull wave)に丸投げしたところ、エグい映像が返ってくる。天才。本人が解説をしない限りは何も書かない。


総括

もともとSound Cloudに投稿していた既存曲2曲 + 新曲2曲のラインナップ。サウンドエンジニアリング的にはザルな部分があるが、まずは「完成させてバッターボックスに立つ」が裏テーマだったため、概ね満足。"終わるとか完成するとかではなく、魂を込めた妥協と諦めの結石(引用元:映像研には手を出すな!浅草氏)"ができた。

自分の技術的な至らなさなどを再認識。聞き直すと修正したい箇所が山ほど出てくる。

楽曲完成からリリースまで2ヶ月程度間を開けること自体は正解だった気がする。家でダラダラyoutubeを見ていても、「数カ月後に曲出すからええか」みたいな気持ちになり、精神衛生上とても良かった。結果、自己治療として良い作品になったと思う。

なにより、ほぼ全ての工程を自分で行えたことで自己肯定感が爆上がりした。自分の書いた絵で抜くような活動を今後も続ける。次の作品はジャケットやミックス、マスタリングを誰かに頼みたい。自分で歌も入れたい。




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