京都府知事選挙、負ける

4月10日、京都府知事選挙の開票結果は現職の西脇さん、50万5651票で当選。

投票率は37.58%。

選対の共同代表として参加したかじかわ憲さんの得票数は25万1261票。

4年前、福山和人さんと西脇さんの新人対決の時は、私は選挙に直接かかわっていなくて、投票することで福山さんを応援したのだけれど、その時は投票率は35.17%。

福山さん31万7617票、西脇さん40万2672票だった。

今回の有権者数は206万3401人。

投票者数は77万5461人。

投票率で見るより、人数で見た方がいかに多くの人が選挙に行っていないか、ものすごく実感します。

今回は、選挙スタート時、自分がコロナ陽性になり参加できず、それでも共同代表で参加させていただいてこれからって時に父がお酒をたくさん飲んで自宅で転倒し入院、その後危篤状態が続き何度も病院からの呼び出しという状況でしたが、選挙を支えた多くの人が、同じように子育てや介護や仕事や病を抱えながらの参加だったと思っています。

市民と野党の共闘って具体的にどんなことをしてはるの?というところですが、選対会議というのがあってこれは基本、どなたでも参加できます。

本当にどなたでも参加できます。

今回で言うと、共産党の方は数名、新社会党の方はお一人、緑の党の方はお一人、定期的に会議に参加されていて、市民側も毎回数名参加して宣伝物の内容や街宣の予定や政策について、相談をします。

ここでの話は今回、しっかり選挙のあり方に反映していたと思います。

同時並行で、選挙事務所を借りたり、宣伝カーを準備したり、選管とのやり取りなど、具体的な膨大な実務を担ってくださるのは労働組合の方や共産党の方です。

出来上がった事務所には政党支持者以外の市民の皆さんが大勢、チラシ折りや電話かけで参加されるし、各地で毎日地道にポスティングや街宣に参加されるのも政党支持者さんだけでなく市民の皆さんが大勢いらっしゃる。

私が選挙に積極的に関わりだしたこの数年のことしかわかりませんが、いつもこんな体勢で首長選挙が進んでいて、そういう意味では市民と野党の共闘ですが、市民だけで政党とは関係なく、首長選挙で選対を立ち上げたことは無いのだと思います。

私は自分自身も仲間と一緒に選挙をやってみて、おかしなところの多い公職選挙法のルールの中での選挙に大変な違和感を持ちました。

その上、いつどこで誰が決めたかわからない選挙のカタチがあって、例えばタスキや白手袋や選挙カーの名前連呼や顔大写しで名前は極太文字のポスターや、、、何故か政策は真逆なのにカタチは皆さんほぼ同じなのがおかしいなあとも思ってきました。

おかしいなあと思ったことは変えたい。変えたいからこそ、選挙にも積極的に関わり始めたのですが、自分たちの選挙では、はめなかった白手袋はめて選挙カーから「かじかわです!よろしくお願いします!」って声を張り上げました。苦手だと思い込んでいる演説も「困ったな」と思いながら真剣にやりました。それはこの選挙戦のひとコマであり、多くの人のひとコマの連続で選挙は出来上がっていきます。

梶川さんは前半の街宣で応援してくださる人たちに駆け寄ろうとしてコケてケガをされ、顔に青あざを作り、絆創膏を貼っての選挙でした。声を枯らせながらも終始明るく、最終日にお会いした時は開口一番、「絆創膏、やっと取れてん!」っておっしゃった。

柔軟で力強く明るい、そしてブレない素晴らしい知事候補だと日に日にその思いが増しました。

選挙カーの運転手さんもアナウンスする女性陣もみなさん、市民ボランティアです。政党の党員もそうでない方もいらっしゃるのだと思います。

人が集まってやることだから全部が全部、みんなの思うようにはいかない。時には揉め、だけど日々労い合って作られていく。

選挙カーが演説地点に着いたら、沿道には応援の皆さんが待ってくださっていることも多いのですが、その高齢化は否めません。

立って待っていることにくたびれて道端の縁石なんかに座って待ってくださっていることも多い。

手に手に手作りの宣伝物を持って。

デモや選挙の横断幕や宣伝物がデザイン的にどうしてもダメ、という方も多いと思います。私もそうです。

それは、だけど、それぞれの表現なのだと思うと、ダメ出しする理由はどこにもありません。

「ちょっと違うな」と思ったら、その人がその人らしい表現で関わったらいいだけなのであって。

「もう家から出るのも大儀やけど、それでも行こう」、そう思って沿道に座ってでも応援してくださる姿が目に焼き付いています。

今回、西脇さんは当確記者会見で「民主主義の基本は選挙による投票ですから」とおっしゃった。これは大きな間違いです。

民主主義イコール選挙ではありません。

むしろその思い込みが、民主主義ってなんだろう?って考えることを妨げているのです。

民主主義イコールなんでしょう?

きっと十人十色の答えが返ってくる。

毎日毎日考えながら、おかしいなあと思いながら、困ったなあと思いながら、思いついたことを仲間とやり続ける。

自民党のマネロンの告発の行方も待ちながら、西脇知事にも会いに行って対話をしたい。

かじかわ選対としては、分析とか総括が必要で、その報告も必要だと思います。そして、そもそも選挙制度や公選法はこれでいいのか?民主主義ってどういう状態をいうのか?そんなことも対話を続けていきたい。

今は最善ではないけれど、それは当たり前。

この町のあちこちで、誰からも褒められず、むしろダメ出しされながら、悶々しながら考え行動し続ける人たちと一緒に、私も毎日悶々しながら動いていく。

連続し変化し、進化したり退化したりしながら。










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