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姉様キングスクリスマス夜会(落語鑑賞覚書)

木馬亭

雑俳 おとめ
佐々木裁き 染雀
ワクチン兄弟 あやめ

中入り

音曲漫才 姉様キングス
歌謡股旅ロック 極悪いちご団×のまど舎しょうけい
シャンソンショー マダム・アヤメビッチ&ミス・ジャクリーヌ

(敬称略)

近年は年一回は大阪に行って上方落語を聴く機会があったのですが、このコロナ禍で去年今年とままならず、先日の社会人落語日本一決定戦でも寄る時間はなく、と思ってた所に、アマチュア落語仲間のゆ乃月さんから東京公演のチラシを頂きまして。不思議とクリスマスには用事がなく、伺ってきました。姉様キングスは初体験。

開口一番、桂おとめさんの雑俳は舞台を現代にした改作。二席目の林家染雀師匠の佐々木裁きはこっちで言う佐々木政談か。いつ見ても仕草が本当に綺麗。桂あやめ師匠は先日亡くなった、神田沙也加さんの(主に一方的な)思い出と、コロナ騒動をネタにした新作を。ワクチン接種の商売面に切り込む感覚が上方っぽく楽しい話。

ここまでが落語会の本編、後はデザートだそうで。ただ、このデザートがコッテリしてた(笑)

姉様キングスは、白塗り芸者姿に着替えたあやめ師匠と染雀師匠がコンビで登場。染雀師匠は三味線、あやめ師匠はバラライカ(ロシアの弦楽器)を肩からぶら下げて、都々逸から謎かけ、小唄(ストトン節)から阿呆陀羅経までお賑やか。特に阿呆陀羅経はこっちではまず聴けないので前のめりに楽しませてもらいました。

極悪いちご団×のまど舎しょうけいさんは、ギターとチンドン屋スタイルで、浪曲や講談の世界を歌い上げるスタイル。実は先日、別の場所で見させてもらった事があり、この年の瀬にこうもチンドン屋さんに縁があるとは縁起が良い。

シャンソンショーは、洋装に着替えたアヤメビッチ(あやめ師匠)とジャクリーヌ(染雀師匠)。アヤメビッチは時短営業に苦しむ居酒屋をテーマにした歌を。ジャクリーヌは、なんと言えばいいのだろう、歌う前から「らくだ並の大作」と仰ってましたが、本当に大作でした…。ある女の半生記をテーマにした歌なのですが、歌唱力、表現力ともに尋常じゃない…美◯憲一とか、美輪◯宏とか、そういう系譜に連なる、手加減なしのガチなやつ。マジで泣きそうになりました。最後は二人でLGBTをテーマにした「オーバーザレインボーLGBT」という明るく弾けた歌でお開き。

また来年のクリスマス、早ければ夏フェスをやりたいと仰ってたので、次の機会も伺いたいと思います。

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