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第662回 落語研究会

8/19、8/20と大阪で落語してきました、が、それはまた後日書くとして今日はこれを書かせて(笑)

抽選当たった時は夢かと思いました。
夏休み明け初日から会社を早退した甲斐がありました。会場はほぼ満席。

「天狗刺し」桂二葉
大人気の二葉ちゃんですが、生で拝見するのは初めて。小柄な上に、私が後方の席だったので余計に小さく見えましたが何というパワフルさ!天狗をすき焼きにするという荒唐無稽な噺なのに妙に「こういう人いるかも」と言う説得力の強さ。また拝見したいと思いました。

「転宅」柳家三三
二人目(二つ目じゃないよ)に三三師匠と言う、この日の番組の凄まじさよ。演じ分け、間の取り方、押し引きどれをとっても巧みなのですが、でもやっぱり噺の世界で遊んでる感じもあって。そういや初めて生の小三治師匠を拝見したのも「転宅」でしたが、また違った魅力。途中でスマホが鳴ってしまった(会場内は電波を遮断してるので、着信ではなくアラームだったのかも)のが本当に残念。

「応挙の幽霊」柳家さん喬
ハメモノあり歌ありの華やかな高座。酔っ払う幽霊の可愛らしさに客席メロメロでした。頭の中で想像して楽しむ落語だからこそ、幽霊みたいに存在感が希薄なものの方が却ってはっきりとした姿が見える気がします。勿論、さん喬師匠の腕前あっての事でしょうけど。

「祇園会」三遊亭笑遊
会場で配られた冊子によると、一朝師匠から習ったと言うこの噺。なるほど本格的なお囃子も素晴らしかったですが、前半の三人連れのやりとり、後半の東西対決ともに笑遊師匠ならではのとぼけた雰囲気が堪らなくおかしかったです。

「拾い犬」柳家喬太郎
最近ではお馴染み、釈台を置いての高座。「師匠が正座してるのに…」と言うぼやきにどっと笑いが起こった後に「果たして笑ってしまって良かったのか」と思い直したり。それこそ、やろうと思えば一年くらい休んで膝の治療に専念する事もできるだろうし、それをしないって事はもう不可逆なくらいに慢性化してるのだろうと思うと寂しい。

根多は新作「拾い犬」私は聴くの初めて。長屋で犬を拾った男の子二人が全く異なる人生を歩み、やがて成長した二人は再会する。新作と言っても古典の雰囲気(擬古典と言うらしいですね)で国立小劇場の雰囲気にぴったり。会場に爽やかな余韻が満ちる中、幕が降りました。

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