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俳句ポスト——空蝉

なんでしょう、格好いいですよね、空蝉。笑
うつせみ。ひらがなでも格好いい。笑
昔、着付け教室行ってた時に、ここ、ショーをやるのが大好きな教室だったのですが、十二単のスルッと人間を外したのを「空蝉」言うてました。
想像出来ますかね?説明難しいんだけど。笑
難しいみたいで(だいたい十二単自体ないですよね、着付けようにも。笑)副校長がやってました。
という訳で思い出話もそこそこに掲載順にご紹介。


亀田荒太
夜を産み朝には空つぽの空蝉

「昨夜」は今朝の「空蝉」が産んだんですね。詩、ですね。
脚ちぎる空蝉はもう血がでない
いやいや!セミの足ちぎっても血ぃ出ませんやん!というつっこみは、なしで。笑
ラーラ
空蝉のどこか胎児の姿して

そう言われると、そうですね、似てるのかなぁいのちの始まりの形というのは。
空蝉よ魂の色教えてよ
茶色、ではないことを願います。笑 茶色嫌いなので。笑 よ、よ、と畳みかける感じがせつない。
月の道馨子
うつせみはじゆうですか

さて、どうでしょう?
空蝉や母居る壺の重きこと
お母様は壺に居るのですね。骨壺かとは思うのですが、思い浮かぶのは西太后…たぶんこんなホラーな画を浮かべてるのは私だけです、すみません。お母様。
パッキンマン
空蝉や数万体の骨仏

骨仏、ググったら沢山の人の遺骨を集めて作った仏様とのこと。一心寺にあるやつですね、うちの会長もこれです、お盆に行かないとな。美しい取り合わせですね。
ももたもも
空蝉や父には妻のあるらしき

一読すると「いや、居るやろ」と思いますが、あぁ自分のお母さんじゃない人ね、と。人ごとっぽいのが空蝉の乾いた感じと合いますね。
江口小春
空蝉を踏んで足占のやりなおし

これ、いいよね「踏む」があることで音、聞こえてくるでしょ?笑
って自分で言うとく。
真宮マミ
空蝉や再婚すると人づてに

あら?なんか、こう再婚と空蝉合わせたくなるのかなぁ。なんか時々こういう面白いことありますよね。連想すること似てくるんですかねぇ。
豆田こまめ
空蝉や森には雨と死の匂い

あぁそういえば空蝉の匂いって嗅いだことないな。こまめちゃんは嗅いだとみた。笑
豆闌
空蝉や鬼の宿りて墨を摺る

こわい…なんか、こう平安時代の呪術師を思う。知らんけど。笑
陰陽師の世界。
福良ちどり
子宮てふ空蝉のをる腹は冷え

あぁ。なんか、こう、身につまされる。笑
なんか知らんけど謝りたくなる、ご先祖と地球に。笑

むにむにちゃん
蝉の殻命まるごと朝へ発つ

朝日に向かって飛ぶ蝉がみえるようです。
深草あやめ
空蝉や無言電話の息づかひ

え〜変態?「息づかひ」とか素敵に言われても…笑
瀬波秋鮭
空蝉をくだこうとして指迷う

あーこれなんていうか、ギリギリに出した感じするわぁ。笑
だいたいさ、空蝉を砕こうとする時に「指」かな?砕くならグーでやる、私なら。パーもなんかこう、ダイレクトに来そうでいや。ましてや指なんて絶対いや。笑 な、やっぱり、足やって。足占やって。笑

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