見出し画像

世界を変える美しい本

先日、先にトークイベントに参加したタラブックスの展覧会に行ってきました。チケット買ったし。しかし、チケットを写真に撮ってTwitterにあげたのですけど、ものすごく細かいのが改めてわかりました。

開催される細見美術館はもう大好きで。近代美術館の近くにあるので、ここに行ってふらふらしながら帰る途中で見つけたんです。美術館って展示見なくてもミュージアムショップには入れるでしょ?どんな美術館でも。ちらっとのぞくの好きなので、のぞいてみたら、まぁなんと洒落てるんでしょう!一目惚れで、それから近代美術館に行く度にミュージアムショップだけのぞいて帰ってました。なので、実際に展示を見るのはもっと後になります。だいたいとても変わった展示をしてて、高いので「みよう」とまでは思わなかったんです。で、行った人ならわかるんですけど、造りが変わってるので…笑

で、いつ行くかな、と思ってたんです。八月十八日までやってるんですが、この美術館アクセスも悪く、どの駅からも歩く。夏の京都、暑くて死ぬ。笑 もうこれは一刻も早く行くべき、で、七日まで三階のお茶室での展示もある。これはもうこれまでに行きましょうと張り切って参りました。

午前中に行こうと思ってたのですが、まぁいつものように一応、午前中に家を出る、で達成しました。
それにしてもまだそんなに暑くない。思惑通りで良かった。ここへの道は京阪三条から歩くのが好きです。ちょっと遠いですが。白川沿いを歩くのがとても好きなのです。で、今回もいつものルートで歩いてたんですけど、時期が悪いのか、前に雨が降ったからなのか、白川、へんな匂いがする。こんなことは初めてです。なんか、とたんにこの道がイヤになりました。単純。次はいつもの涼しげな(あくまで「げ」です、涼しい訳ではない笑)白川に戻ってますように。

展示も思惑通り、そんなに混んでない。なんなら、一部屋私だけしか居ない、なんてことも何度か。この展示写真撮り放題だと聞いていたので、どんどん撮ってました。で、あとから注意書きをちゃんと読むと「作品と一緒の記念撮影はおやめください」…撮ってたやん、ごめんなさい。

こちらの出版社、インドでシルクスクリーンで手で製本してる。カラーも美しいのですが、原画のモノクロのも私は大好き。あと、ボツになったのも。画自体が好きなもの、発想の楽しいもの、レイアウトが面白いもの等々、たくさんありました。ビーチの昼と夜の絵本は絵巻物みたいになっててぐるっと繋げられるのです、で、表はビーチの一日が描かれてあって、内側は海の中の様子が。面白いですよね。(上の画像、手前がビーチ、奥が海の中)あとは、インドってカースト制があるじゃないですか。低いカーストの人達は寺院に入れないんですって。その代わりに布に神様(女神)を手捺染した(木のハンコみたいなのを手で捺して繫げる)ものを飾ってお祈りするそうなんです。で、それの本バージョンを作っていてその本の展示と実際の布、布を作る工程がDVDで流れてたんですけど…これが突っ込み所満載で。笑 言いたいけど、ひとりだし…横のベビーカー押してるおにーちゃんに思わず話かけそうになりました。笑

じっくり観て、そして、お楽しみの三階のお茶室へ。こちらにも展示があるそうです。映像作品もありました、ギータ(出版社の主宰)のインタビュー?会談?これ観ようかなぁと、茶室の横のベンチに座ろうとしたら「どうぞ、ご自由にお入りください」と声を掛けられてしまったので、先に入ることに。笑 あ!さっきの!神様の布が、床に!お軸の代わりですね。すっとしてる。あとは版木の展示もありました。なるほど、やはり版木も美しいです。用の美でしょうか。ちょっとちゃうか。笑 冷たいチャイとお菓子のセットをお願いしてしばらく展示を眺めてました。どこでもお好きな所にとの事でしたので、女神がよく見える所に座って待ってました。静かだなぁ…誰も来ない。笑 チャイとお菓子が到着。お腹も減ってたし、透明で甘いお菓子が染みます!美味しい!そして、冷たくてスパイシーなチャイと合う…しみじみ噛みしめてました。風もどこから来るのか心地良く、静かで、女神に見守られて…なんという贅沢。別にからっぽじゃなかったけど笑、どんどん満たされていくのがわかりました。お菓子とても美味しかったけど、あの空気の中で頂くからだろうなぁ。キャンプのカレーみたいな。笑

充分にひとりを堪能し「お帰りの際にお声かけください」と言われたので、声をかけました。なぜならお勘定をしないとダメだからです。こっそり帰ってはいけません。笑 上品でも食い逃げです。笑

マダムとひとしきりお話をします。
「もう、絶対に早く来ようと思って、暑くなる前に、さらに祇園祭も始まる前に」
「そうですね、今日は本当に涼しいです。ここの屋根、直接暑さ来るんで」
「え?めっちゃ涼しいですね」
「はい今日は特別ですね」
「助かりました。夏の京都…息、出来ないでしょ?」
「…笑 はい、そうですね、わかります。」
マダムいい人そうだし、ヒマそうなので、先程からの言いたいをぶつける事に。
「あの、この神様の布なんですけど…」
「はい」
「下でビデオ観たんですけどね…雑じゃないですか?」
「笑」
「所々かすれてるし、押す度に濃度ちゃうし、模様は繋がってないし…」
「そうですよね…笑」
「私、今すぐにでも交代出来ると思いました、私のが上手く出来る」
「笑」
「あと、簡単にお金儲け出来ると思って神様の布を作ろうとする人もいるけど、そんなのは出来ない、夢に女神が出てくるって言ってましたけど、あの人の所にも女神出たら良いのにと思いました、もっと丁寧にやれって」

いやもうね、あの様子を日本人に見せたらみんな同じ感想だと思います。笑
「それでええん?」と思います。ええんやな、インドは。

ここで思いの丈をぶつけたので、すっきり帰宅できました。ありがとう、マダム。京都の人怖いと思ってたけど、お腹の底はわからないけど、表面的には優しくしてくれてありがとうございます。笑

ここで少しお腹に入れたので、少しは冷静な判断が出来るはずと、これまたお楽しみのミュージアムショップへ。イベントの時にも少しは販売してたのですが、ポスター、実物みて選びたかったので。観たら迷う。笑 五種類あるんですよ。色で選ぶか、内容で選ぶか…結局ひとつには絞れず、ふたつ。夜の木からのポスターなのですが、ここのポスターにもなってた蚕の木と孔雀の木を。どちらかをリビングに、どちらかを寝室に。あ、ならべて寝室でもいいか、夜の木だし。あとはチケットにもあった水の生きものの絵本を。シリアルナンバーをいちいち確認して。笑 1380にしました。お誕生日が38なので。笑

いやぁ、満足、満足。

本当に世界が変わった、少なくとも私の。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?