川合大祐「スロー・リバー」12

川合大祐「スロー・リバー」の一句観賞12回目です。わたくしごとですが、子供の頃イリオモテヤマネコを見たことがあります。では、早速観賞に移りましょう。



戦場が擬音が見えるほど近く

打ち間違いではないかと、二回ほど句集の原句の「が」を確認した。やはり、「が」だった。なかなかここまで踏み込んだ「が」は使えない。まさに戦場が迫りくる恐怖がある。祖母の満州引き上げの話を思い出した。山賊が、レイプが、死が近くにあった。戦争は体験していない人にとっては非日常的だが、生きた人にはそれは現実でしかない。もちろん、わたしも戦争を知らない。それこそ、擬音の使われるマンガや映画では見ることはあるが、その度に辛くなり、嫌だ。それでも、戦争はあり、無くならない。怖い。



川合大祐「スロー・リバー」あざみエージェントより

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川合大祐さんが2021年4月9日に第二句集を出します。書肆侃侃房さんより「リバー・ワールド」です。

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(了)

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