川合大祐「スロー・リバー」9

 川合大祐「スロー・リバー」の一句観賞9回目です。わたくしごとですが、ミーアキャットが大好きです。では、早速観賞に移りましょう。

リア王と渥美清の親和性
 冒頭で申し訳ない暴露をするが、リア王も渥美清も正直分からない。シェイクスピアと寅さん? という以上になにも語れない。それなのに、なぜこの句を観賞しようと思ったのかを説明したい。この句をみた瞬間、にやりとした。直感的に作者はおそらく親和性なんて感じていないだろうと思ったからだ。読者を無関係な二物に関連性を見出す沼へ導く句だと感じた。この句に答えはない。それぞれで見つけることができればいいし、できなくてもかまわない。その過程を楽しむことが醍醐味なのだ。掲句以外にもこのパターンは多く見受けられたが、この句がまだ浅そうな沼だと思って取り上げた。

川合大祐「スロー・リバー」あざみエージェントより
https://www.amazon.co.jp/dp/4906849261/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_T1PBCFB38CP6833WKH7K

川合大祐さんが2021年4月9日に第二句集を出します。書肆侃侃房さんより「リバー・ワールド」です。
https://www.amazon.co.jp/dp/4863854536/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_MVSVADFECPQ4B9W1J2HV
(了)

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うっかり(一枚の本)
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