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空區地車の力学16.2022年度例大祭のゆくえ その①4月3日若中会開催

4月3日、若中会 開催
「若中会」とは、本住吉神社例大祭(だんじり祭り)への空區地車参加者の集いで、空區地区会館において行われる、その年の初めての顔合わせです。この日を境に祭りの準備が急ピッチで進められます。
私も含め基本的にバカはお祭り騒ぎには率先して参加するものです。若中会に参加している連中は正真正銘の「空區地車バカ連合艦隊」でしょう。とはいえ参加者は例年よりも少なめで、ソーシャル・ディスタンスが取られた席割りの中でも、例年通り目が合うと微笑んだり、会釈したりと和やかなムード。早くもどの目にも「早く曳きたい」という情念が宿っています。
その想いが伝わったかのように、若中会の冒頭に地車運行責任者である四役から例大祭の正式決定が発表されました。

3月27日に行われた「試し曳き」、動画は下記より
https://www.youtube.com/watch?v=Ahy_G3yyj0A&ab_channel=N%E5%9C%B0%E8%BB%8A

3月27日には地車のコマが新調され「試し曳き」を行なったので、すでに例大祭実施を知ってはいたものの、正式に3年ぶりの開催を知らされ感慨無量。

5月の大型連休に毎年行なわれる全国の祭りや催し物は、過去2年間は早々に中止を決めたものの、本年は「ヤル派」と「ヤラナイ派」に分かれている状況で、「ヤル派」代表格は何といっても「博多どんたく」。
口では経済を回すとは言いますが、祭りバカは、やりたくて仕方ないというのが本音でしょう(異議なし!)。
しかし、全国の祭りは地元企業の協賛金で運営されているので「この時期に協賛金をお願いするのも・・・」とヤル方もお願いしにくく、頼まれる地元企業も「コロナ禍に実施して企業イメージはどうなるの?」とか「コロナ禍で不景気で協賛金は勘弁してほしい」となっているようです。

3月27日に行われた「試し曳き」、動画は下記より
https://www.youtube.com/watch?v=Ahy_G3yyj0A&ab_channel=N%E5%9C%B0%E8%BB%8A

過去の本住吉神社例大祭の中止は阪神淡路大震災のみ。それでも1年飛んだだけ。しかし今回はコロナ禍で2年もふっ飛びました。この2年間も執行部は、やれるかもしれないと模索し準備をしてきたので、今年こそはとの想いも強いでしょう。しかし、3年目もようやく「まん延防止」があけたものの下げ止まりが続き「地方では第7波が始まっている」と報じられています。
例大祭も「まん延防止」や「緊急事態宣言」が出ると中止という但し書きがついた何とも歯がゆさが残る開催決定となりました。

空區では毎年寄付集めに町内を回るのですが、今年は寄付集めはナシ。ただし、来るもの拒まず、感謝あるのみとなりました。また祭り当日の食事は屋外の雨の神公園でソーシャル・ディスタンスを取って食べる。会館での酒盛りはナシ。参加者には全員空區オリジナルマスクを配布しマスク着用で行なうなどのお達しがでましたが、なんのその。祭りがやれる喜びには替えられません。
3月27日の試し曳きでも地車小屋に納車したら即解散、酒盛ナシ...
4月3日の若中会は決起大会にもかかわらず、酒盛ナシとはトホホですが、これもまたご時世。半時間ほどで即閉会となりました。

無事こそ名馬
生きるとは大変なことです。生きていれば傷もつくし、厄介なことに傷ついた心はCTでも見ることができません。だから、人間もたまには再起動が必要です。1年に一度の祭りは身と心のリフレッシュには最高の行事です。多少ハメを外すのも一興です。
ただし、どんなにポテンシャルが高くても無理をして怪我をしてしまうと「素晴らしいパフォーマンスだね」と誉められることはありません。
という私も一度だけ「右袋はぎ肉離れ」という名誉の負傷を負い、祭り後1ヶ月松葉杖生活を余儀無くされました。面目無いm(_ _)m
怪我をしないこと、無理をしないこと、「無事こそ名馬」なのです。

鍼灸院で針の施術を受ける

桂米朝さんの落語「風の神送り」
米朝落語の名作に「風の神送り」という噺があります。
昔は風邪が流行ると張りぼての人形を作って、それを風の神に見立てて、お供え物をして賑やかに、「風の神、送ろ」と囃した立てて、川へ放り込んで後ろをも見ずに逃げて帰るという風習をもとにした噺です。
私見ですがコロナ禍のだんじり祭りはまさに「風の神送り」。こんな時だからこそコロナ退散!町の安心・繁栄を祈ってだんじり祭りを!と願うのは、根っからの祭りバカだからでしょうか。

祭りまでのスケジュール

その言葉、しみるわ~
私は子供会の世話役を25年ほどしていますが、今年初めて若中会で四役から「綱をヨロシク」と声をかけられました。
全員ではないのですが若中の中には、子供会は参加させてやっている(面倒みてやっている)という上から目線で、地車のエンジンとして認識していない節があります。子供会の力を認識しているのは私を含め少数派。
しかしここ数年、子供会から曳いている子たちが若中の要職につき、また彼らも結婚し子供ができる年頃になったことで、少数派への理解者も増えてきました。
私もそういう歳になったということですが、25年の時を経て「ヨロシク」の声掛けに、心の中で嬉し泣きする私だったのです。その言葉、しみるわ~。

地車の前に綱が張られ子供たちが曳く

誰でも心の真に刺さるものは飽きることがなく、どんどん好きになっていくものです。生きていく上で、居心地のいい場所をひとつだけでいいので持っているとアンチエージングにもなり、長生きもできます。地域のコミニティーの柱が、私たちの場合は地車であり、私たちの中の太陽系は「地車」を中心に回っているのです。
地車バカ降臨!風の神、送ろ!!

#神戸市東灘区 #空區地車 #空區