僕の脱ステ10年物語④~人の心の冷たさと、温かさを知る3ヶ月~
脱ステして、1番僕が学んだことは、
『人は見た目が9割』
そんな本が昔ありましたね。
でも、これは綺麗事抜きに、事実なんだと突きつけられます。
今まで明らかに仲良くしていた友達が、僕を避け出したのです
『そんなゾンビのお前といるのは、恥ずかしい』
特に、学生というのは、ちょっとでも可愛い、かっこいいグループに属することが、自分のステータスとする人が多かった。
僕も少しそういうところがあったから、分かります。
お前といると、俺のステータスが下がる
口には出さなくても、そういう心が友達にはありました。
友達って、何?
辛いときに、そばにいてくれないの?
その時から、思いました。
人は見た目じゃない、は綺麗事だ。
だからこそ、アトピーは絶対に皆治さないといけない。絶対に自分が治して、周りにもステロイドを辞めて掻いたら治るんだと伝えてやると、決意しました。
さらに僕に追い討ちをかける出来事が起こります。
以前の彼女から、急にメールで連絡が来ます。
ちょうど脱ステをする1ヶ月前に別れたのですが、
用件は、部屋に忘れてたものがあるから、取りにいきたいと。
同じ部活の後輩だったのですが、
このゾンビの姿を見られたくないと思うと同時に、
僕はまだその元彼女のことが好きで、
もしかしたら何か戻れるチャンスがあるかもしれないと思い、家に来てもらうことにしました。
しかし、玄関で10秒会話して、終わりました。
そして、
その時の元彼女が僕の変わり果てた姿を見て一瞬見せた、
関わりたくないという表情が、僕の心に深く深く突き刺さりました。
もういい、
もう落ちるとこまで落ちた、
這い上がってやる、
絶対に。
そう深く決意しました。
しかし、決意しても、状況は何一つ良くなりません。
辛いなか、歯を食い縛りながら、
孤独に、
這いつくばりながら授業を受けて、国家試験と、卒業試験に受かるためだけに全勢力を注ぎました。
そんなときに、ある大学の先生が声をかけてくれました。
『お前、最近大丈夫か??』
その先生は、玉利先生といって、
その時までは特に深い関わりもなく、
ただ1生徒としての関係でした。
しかし、僕のただならぬ状態を見て、
後で俺の教授室に来て放課後話そうといってくれたのです。
そして、僕は今までの経緯を話しました。
脱ステしたこと、
そこから人が離れていったこと
寝れないこと
かゆくて、痛くて辛いこと。
一通り話しました。
『そうか、、辛かったな。。』
僕の心の蓋が、一気に外れて涙が溢れ出しました。
僕が今まで孤独に、誰にも理解されずに戦ってきたことを理解してくれて、
ちゃんと話を聞いてくれて、
そして人として向き合ってくれた。
脱ステをして3ヶ月の中で、
人の冷たさも、温かさも、
どちらも経験でき、
僕の心の中に今でも残っています。
自分が苦しいときにそばにいてくれる人こそ、
ありがたい人だし、
大切にしなきゃいけない、
そう強く誓った日でした。
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