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【FX初心者向け】損切り20pipsを一旦辞めようというお話し

こんにちはタクマシです。

この記事を読んでくださる方はきっとFXでなかなか結果がでずに悩んでいる方だと思いながら記事を書きます。

本日は「損切りを20pipsで設定するのは一旦辞めよう」というお話しです。

 この損切り20pipsという設定。結構多くの方が目安にしているのではないかと思います。理由は単純です。FXで情報発信されている方、手法を提供されている方の多くが平均すると、損切り20pips、利確40pips程度の設計にされているからです。そしてFXを始める方の大多数がそのようなFXの情報発信者の手法を真似る事からスタートしているからです。
 ちなみにプロの方が平均損切り20pips、利確40pipsという数字に集約されるのにはしっかりと理由があって、デイトレードの中で各通貨のボラティリティー
を考え相場の頭と尻尾をくれてやると、(いわゆる相場の格言ですね)おのずと一日の中で取りにいける適切な数字がそのあたりになってくるから
です。
(当然、ボラティリティーの大きな通貨ペアを扱っている場合にはもっと数字の設計は大きくなるかと思います。)

 しかし、FX初心者がプロの手法を真似て設計しても、はっきり言って20pipsなんてすぐに狩られます。余程、相場の短期的な流れに乗る、流れをつかむことが上手じゃなければすぐに狩られるのです。参考にしているFX情報発信者は大抵の方がその道のプロです。相当に場数を踏んで、過去検証を積み重ねた上での手法の組み立て、数字の設計なのです。初心者がプロの真似をしても勝てないのは、この短期的な波を読みきるという点において圧倒的な差があるからです。技術面でも精神面でも圧倒的な差があります。この事をまずは心に落とし込んでから相場で勝つための次のステップに進む事ができるのです。

FX初心者の時期は「相場の短期的な流れに乗る」ということがとにかく難しい。

押し目買いや戻り売り。ブレイクエントリーといった基本的な戦略は良い。
押し目の位置や戻り売りの位置の分析も良い。

だけど最後の細かいエントリーポイントをどうしても掴めず、即損切りになるのです。この原因はいくつかあります。(どれも自分が経験してきた事です)

1 タッチエントリーをしている
2 反転のチャートパターンを掴みきれていない
3 そもそも待ちきれていない

それぞれ説明していきます。

1 タッチエントリーをしている

 初心者の頃は本当にこれをやってしまいます。自分の待っているラインまできたら「おっ?!反転ポイントにきたきた!」と嬉しくなって即エントリー。しかし反転せずに滝のように通過されてしまい。ものの5分で損切りを食らうのです。
 自分の手法を過去検証に落とし込んだりもしていないので、なにが悪いのかが分からない。自分のやっている事が確率的にどういう結果になるのかも分からない。とにかくプロが提供する手法なのだから真似すればOKなのだと盲信している状況。自分が考えている方向とは逆に行く可能性について考えるという事をしない段階です。この段階を抜けるためには、負けに負け続けるしかないかもしれません。

2 反転のチャートパターンを掴みきれていない

 ダブルトップやトリプルトップ、三尊、逆三尊といった相場のトレンド転換を示唆するチャートパターンのことは誰もが「知っている」と思うのですが、この基本中の基本のチャートパターンを実際の相場で活かしきれていない。もしくは
信じていない。そもそも使っていない。
移動平均線やフィボナッチのラインにタッチしたらそこから反転する「だろう」という予測でエントリーをする。

3 そもそも待ちきれていない

自分が分析したエントリーポイントまでそもそも待ちきれない。チャートを見ていたら10pips手前で反転しそうな気がしてエントリーを逃してしまうと思い、追いかけるようにエントリーしてしまう。

結果的に損切りポイントも、当初予定していたレジサポといった重要ライン
(防衛ライン)よりも内側に入り込み、損切りリスクを高めてしまう。

 これらの要素により、最後の最後、エントリーポイントでの対応が上手くない為に理想的なエントリーポイントから数pipsずれが生じてしまい、自分が意識したライン、つまりそこが損切り手前の最終防衛ラインになるのですが、
その防衛ラインの内側に損切りラインが入ってしまうというのが良くない。
10万人の敵を目の前に1人で立ち向かっているような状態になっているのです。

 FXをやっている人が見ている「重要ポイント」は大抵が同じ箇所です。
しっかりと防衛ラインには自分と同じ方向を向いている人が敵の数と同じくらいいるのです。さらに、防衛ラインにいる味方は個人投機筋という自分達の戦力(資金力)の何千倍という戦力を持っている人が控えています。
 その戦力ある方々の防衛ラインよりも後ろに損切りを設定しておくのは、ある意味、鉄則だと考えておいた方がよいです。自分をできるだけ守ってもらうべきなのです。結果的にそれができていないとなると、他の人よりも真っ先に自分が狩られている状態になっています。

 さらに言うと、防衛ラインギリギリに損切りを設定していてもあまり良いことはありません。それはFXの世界ではよくあるオーバーシュートという現象に耐えられない距離になってしまうからです。詳しく書いていきます。

オーバーシュートについて

 よく、自分が考えていたラインを超えてから結局思っていた方向へ進んだ
ということが起こっていませんか? この現象(オーバーシュート)には以下のような要因が考えられます。

1  自分の見ているチャートのアプリではラインを超えていたけど、他のチャートアプリでは超えていなかった
2  自分の見ているラインのすぐ上に損切り注文が溜まっていて、その損切り注文を狩りにくる動きによりオーバーシュートを起こし、利確によるチャート反転が起こっている

 1については例えば、自分はMT4でチャートを見ているけど、tradingviewでみると、自分のラインはもっと上だった。という事が往々にして起こります。他のアプリでのチャートって結構ズレています。その事を頭の片隅に入れて、「ピンポイント」でラインを見るのではなく、ある程度「ゾーン」で考える必要があるのです。

 2については、本当によくある現象だと思います。自分が注文しようと思う場所って案外他の人も注文しようとしています。損切りポイントも似たようなものです。そして、中級者、上級者となると、どこに損切注文が多く溜まっているのかという事まで考えています。その損切りを狙う動きに負けてしまう。という事です。

中級者、上級者の方は当然ながら資金量も上なので、自分の場所は狙われている、という事を前提に立ち回った方が良いと思います。FX初心者、中級者、上級者の攻防が繰り広げられている箇所の心理状態を図にすると以下のようなイメージです。

図1

 防衛ライン(注文が入りやすいゾーン。目立つレジサポライン)においての数pipsのズレが致命傷になりえるのです。しかし、初心者の頃に、この攻防の激しい場所でのプライスアクションを読み切り、理想的なタイミングで打ち込んでいくという事は難しいです。それこそ、ここにどれぐらいチャートを向き合ってきたのかという勉強量と経験量が試される場所です。しかも、チャートにある程度張り付いていないと、理想的な打ち込みをするというのは難しいです。子供の世話をしている。日中、本業の仕事がある。という人にとってはなおさら難しい芸当になるでしょう。

 ここに、今回一番伝えたい事が集約されます。
それは題名の通り、一旦損切り20pips程度にしておくのは辞めようという事です。そうですね、最低でも50pipsぐらいにしてみてはいかがでしょうか?

 それぐらい余裕をみると、損切りが深い場所にあるので、オーバーシュート(狩ってくる動き)にも耐えることができて、そのあとの利確の波に乗ることができます。図にすると以下のようなイメージです。

図2

 いかがでしょうか?
 このような立ち回りであれば、生き残って戦うことができるような気がしてきませんか? わたし自身、このように損切りを一旦50pips、もしくは100pipsまで広げることによって、相場で生き残るという事ができるようになりました。
 また、エントリー即損切りという精神的ダメージも減ったため、精神面でも余裕ができてきました。(その後、また次の壁にぶち当たったのですが、それはまた次の機会にでも書いてみたいと思います)

 そして、利確ポイントですが、理想はリスクリワード2:1以上。損切り50pipsならば利確は100pips引っ張りたいです。しかしここも一旦教科書的なリスクリワードの設定を忘れて、1:1にしてみましょう。これは特に「損切りされた後にやっぱり自分が思い描いていた方向に進んで悔しい」という経験が多い人にやってみて欲しい事です。そんな状態の人は、相場の環境認識はできているけど、最後のエントリーポイントで苦労されている状態です。

 はっきり言って理想的なエントリーポイントを掴めるようになる。見えるようになるには相当の経験と過去検証、日々の自分のトレードの振り返りが必要です。
ここに一番時間がかかるのです。きっと、このエントリーポイントをマスターするまでにあなたの資金は溶けていると思います。デモ口座で相場と向き合って勉強をするというのであれば良いのでしょうが、デモ口座では人間なかなか真剣に相場と向き合う事はできないと思います。

 相場に生き残り続けるためにも一旦損切り幅を少し増やしてみましょう。ただし、ロット数はしっかりと下げて、資金管理は徹底するようにして下さい。
20pipsで負けていた時と50pipsで負ける時の損金の額はせめて一緒になるように設計しましょう。

 相場に生き残り続ける事ができるようになれば、その間にさらに自分のトレードに磨きをかける事ができます。理想的なエントリーポイントを掴むための練習をリアルタイムのトレードと同時平行で行っていく事もできます。

 今後、理想的なエントリーポイントをつかめるようになるには

 最後に本日の課題としてあげていた「理想的なエントリーポイント」を今後掴んでいくためのヒントを書いてみたいと思います。

まずは先程、エントリーポイントがつかめない理由を3つ程記載しました。


1 タッチエントリーをしている
2 反転のチャートパターンを掴みきれていない
3 そもそも待ちきれていない

これらの現象について解決を進めていく事ができれば、エントリーポイントを研磨していく事に繋がっていきます。

1 タッチエントリーをしているへの解決策

 これはタッチエントリーじゃ勝てない。という事を身を持って知るしかないです。大抵の手法は検証をかけても勝率50%にもいかない

2 反転のチャートパターンを掴みきれていない

 ダブルトップやダブルボトム、三尊や逆三尊を知っているけど実践で使えないという状態は箸を知っているけど使えないと言っているのと同じです。箸は誰もが知っていて使い方も知っているのですが、FXでいうこれらチャートパターンというものが箸と等しく、使えて当たり前のはずなのに、なぜか軽く見られる傾向があるようです。そんな基本を知ったところでという感覚なのだと思うのです。まさに自分がそうでした。これは結局他の人が言っている事を実感を持って体験する事でしかいかに大切な事かを心に落とすことはできないのだと思います。心に落とすためにはダブルトップならダブルトップと一旦視点を定めて、過去検証を行っていくしかありません。過去検証でいかにトレンド反転時にダブルトップが出現しているかと体験的に知る事でしか前進はできないと思います。
 スポーツもFXも基本の積み重ねでしかないのです。基本知識がいかに重要か、心に落とす。=身をもって知る事がスタート地点です。心からこの基本中の基本であるチャートパターンがいかに重要かを体験して、理解できればおのずと勉強するようになります。

3 そもそも待ちきれない。

 まずはFXは波の集合体であるという事を頭に叩き込みましょう。引いては押してを繰り返して価格が動くのですから、自分が待っているライン手前で一旦相場が離れていくのは当然の事なのです。
 しかし、それを分かっていてもどうしても待ちきれないという時は、自分の待つラインでアラートをかけてアラートが鳴るまでは相場を見ないようにしてみましょう。チャートを見ていると、どうしても機会損失を恐れるという心理状態が働きます。チャートから離れるという行為が大事なのです。アラート作戦は自分が実践してきたとても有効な方法です。ぜひ試してみて下さい。


いかがでしたでしょうか?

本日の記事をまとめます。

初心者の頃は相場にとって大事なエントリーポイントの見極めが上手くないから損切り20pips程度だとすぐに狩られる。

相場で生き残っていく為にも損切り幅を単純に広げて、許容範囲を広げましょう。

相場で生き残っている間に理想的なエントリーポイントをつかむための勉強や練習をしましょう。

という話しです。

FXは運ゲームではありません。知識と経験がものを言うスポーツです。
基本を積み重ね、勝てない原因を改善していけば誰もが勝てるトレーダーになり得るのです。

さて、本日もチャートの勉強をしましょう。


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