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REBECCA、幻の早稲田大学シークレットライブ。

 年に1度は必ずYou Tubeで観るREBECCAのライブ映像がある。最初に観たのは10年以上前で、いま観られるものよりカットされていて短いものだった。ノーカット版でも30分ほどのそのライブ映像はREBECCAを語る上で欠かせないと私は思っている。それを観ると得も言われれぬ感動と元気をもらえるのである。

 映像は1986年11月1日に雨の早稲田大学の野外ステージで行われたシークレットライブの模様である。MCから察するに雨で中止になりそうだったのを、雨が止んではいないが、降りが弱くなったのか中止とならなかったみたいだ。

 ちょうど大ヒットとなった4枚目のアルバム「REBECCA Ⅳ〜Maybe Tomorrow~」の発売から約1年後だ。
 1曲目は同アルバムから同年5月にシングルカットされた「RASPBERRY DREAM」から始まり、アンコールの「PRIVATE HEROINE」の全6曲。
 雨の影響による機材トラブルで予定していたのと違うセットリストとなったようだが、結果的にライブは大盛り上がりでアンコールを迎える。

 年に1度必ず観返すライブが何故これなのか。その理由はとにかくボーカルのNOKKOが熱すぎるパフォーマンスを観られるからに尽きる。
 全6曲、時間にして30分という短い尺だということもあってか、雨の中で全力投球の超本気なパフォーマンスを見せてくれている。

 そもそもNOKKOはパワーボーカリストである。だがしかし、この頃は自身の体力の無さに悩んでいた時期だったとも記憶している。当時でもそうだが、こんなに熱く歌うボーカリストは現在でも数少ないと思う。
 ステージでは体を少し前に屈め、激しいステップを踏みながらステージ狭しと走り、踊りながら全身を使って歌う姿が印象的です。
 
 歌い方には可愛らしさも節々にみられつつも、高音はターボを効かせたように急激に伸びるし、とにかくパワフルで独特、それでいて女性的。こんなにパーフェクトな女性ボーカリストが他にいるのだろうか?
 声質も独特で少しだけ鼻にかかったような、初めて聴く曲でもNOKKOとすぐにわかるでしょう。
 
 そんな私でも、80年代中盤に高校生でREBECCAが流行りだした頃は苦手でした。たしかREBECCAの売り文句が踊れるロックみたいな…。ディスコを意識したイメージが強くて…。それでも今思い出したのですが、「76th Star」と「Maybe Tomorrow」は好きだった!! 

 無骨で硬派な音楽しかロックでないと思い込んでいた当時はJ-ROCK(J-POPみたいに浸透しなかった言葉)以外にも、パンク、ネオロカビリー、ハードコア、なども絶大な人気を誇り、女性ロックボーカルやガールズバンド(プリプリなど)は自分の好きな音楽とは違う!! という嫌いな素振りをしていただけのような気がします。
 なので、REBECCAを改めて真剣に聴いたのは30歳も半ばを過ぎてから。もともと自分は多様な音楽が好きだったとは思うのですが、思春期の凝り固まった思考で他のジャンルを受け入れられなかったことを後悔さえしました。

 とにかく、久しぶりに聴き、観たREBECCAの映像は衝撃的なパワフルさで、なんでこんなにも素晴らしい音楽を拒絶していたのかと、あらたな出会いで得をした気分と共に、本当に何でも聴いて体験してみないとわからな無いものが世の中にはたくさんあることに注意を払わなければいけないと思ったわけであるのです。
 恐らくですが、このREBECCAの一件で、本当にオールジャンルで音楽を聴くようになったと思います。
 
 これを書くにあたり色々と調べていたら、この早稲田のライブは数年前にBlu-ray化されてるようですね。久々にパッケージの製品を買おうかと思ってます。それほどに良いライブ。
 みなさんもご興味がありましたら是非。まさに百聞は一見にしかず、です!!

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