ニンジャスレイヤーを読み始めた経緯

 ニンジャヘッズの中でときどき話題になる「ニンジャスレイヤーを読み始めた経緯」を書く。

 一番最初にニンジャスレイヤーという名前を聞いたのは2012年8月14日のお笑いライブだった。誰が言い出したのかまったく覚えていない。オールナイトのトークライブだった。休憩時間にガラケーから検索して、わけのわからない日本語が綴られていたので記憶から消した。本当にずっと忘れていた。
 というのも実はこれは自分のライブメモにニンジャスレイヤーの文字を発見したことで思い出したのだ。こないだの土曜日に掃除をしたら発掘され、目を疑った。どういう流れで出てきたのか全然わからない。
 そして調べてみたらこの夜は【◆ザ・ヴァーティゴVS地底科学世界◆その1◆】がやっていたらしい。午前3時に何一つ知らない者が摂取していい内容ではない。

 次に触れたのはアニメイシヨンだった。当時ツイッターでフォローしていた人が「ニンスレのアニメすき」ということを呟いてからアカウントが動かなくなり、なんとも不安になり、ついでに見てみることにしたのだ。このときもう既に上記のことを忘れている。
 1話を見て、ちょっと混乱した。混乱しているうちに終わった。ギャグかな? マジかな? とりあえず最新話を見てみるか……と触れたのが、ラストガールスタンディングの後編だった。
 「あ、ちゃんとしたのも作れるのか」と思ってるうちにFlashになり、そもそも後編だから全然ストーリーが入ってこないなと思っていると、コメントで「togetterで無料で読めるから」という言葉が飛び込んできた。
 当時の私はひどい育児ノイローゼで、保育園とドラッグストアとスーパーとコンビニ以外に行くと、判断力がゼロになった。いつもの商品以外を選べないのだ。syrup16gの「神のカルマ」で「最新ビデオの棚の前で 2時間以上も立ち尽くして 何も借りれない」という歌詞があるが、まさにあれ。
 なのでまぁ、いまどき漫画がtogetterで読めるなんていい時代だな〜というぐらいの軽い気持ちで、「ニンジャスレイヤー コミカライズ」などのワードで検索し、ウキヨエアカウントに辿り着いた。

 確かそのとき現行でやっていたのが、ワンミニットビフォアザタヌキだった。多分4話前編だったと思うが、さすがに1話から見ようと思ったら、

アンタイ・ニンジャウイルス「タケウチ」に侵された
師匠ドラゴン・ゲンドーソー
特効薬を求め ニンジャスレイヤーは
自称ジャーナリストのナンシー・リーと秘密会議を行っていた

 ここで引かずに、「いやこれちゃんと最初のエピソードの1話から読んだら分かるやつだろ」と判断したのは今思えば英断としか言いようがない。相当に暇だったのかもしれないし、もしかするとこのカラーページと力強いあらすじから何かを感じ取ったのかもしれない。
 そしてコミカライズを読み進めた。マシンオブヴェンジェンスは、まぁ面白いけど第1話って感じだなーなどと思っていたが、その後のキルゾーンスモトリでやられた。

 コケシマートのチープな音楽が流れる中、廃墟を探検する装甲服のサラリーマン……「ま る ま り 〜」ゾンビのようなスモトリ!
 「ウワーッ!!!」となった。結構、マジでなった。要素を分解すれば、廃墟もサラリーマンもサバゲーもゾンビも力士も知っているのに、組み合わせるとなんだこのドキドキ感! スゲー!
 私はマーケティングとかそういうことに詳しくはないが、コミカライズ2話で(正確にはネオヤクザフォーセールがあるけど)キルゾーンスモトリ入れるのも、アニメイシヨンで5話にレイジアゲンストトーフを入れるのも、かなり正しいと思う。
 作品こそニンジャスレイヤーではあるけれど、キャラクターより世界観が何より魅力的なのだと、当時は分からなかったけど今にしてみればそういう気持ちで読み進めた。ラスガはぐっときたし、最後に気になるキャラクターが出てきたけど、とりあえず次が読みたい!と進めた。
 そしてヤクザ天狗により頭がおかしくなった。いやなんだこいつ……なんだこの……いや……好き………………

 とこんな感じでコミカライズを夢中で読んだ。この時点でアニメイシヨンを見てから1週間は経っていて、シヨン最新作のトーフもたいへん面白かった。
 勢いで小説アカウントも読んでみよう!と思ったが、当時ニチョームウォーがやっており、これだいぶ総集編ぽいな?と感じとった。何しろ出てくるキャラクターが多いし。
 それでキャラクター把握のために非公式のwikiを読むことにした。第3部に出てくるメンバー、ほうほうアマクダリ、チバ、えっラオモトに子供いたの、などと把握していると、スーサイドが所属している組織が見つかる。あーそういえばコミカライズで出てきたなあのイケメンのにいちゃん……じゃあまあとりあえずこの話を読むか!シドヴィシャスも好きだしな!と、ヘイルトゥザシェードオブブッダスピードから手をつけた。

 これが確か21時ぐらいだった。読み終えたのが1時ぐらいだった。

 呆然とした。そしてウロウロした。続きが気になるあまりに必死に読み続けていたが、いや、今なにを読んでいた?
 ええとまずニンジャが殺され……いやそもそもフジキドなんで探偵やってんの? そんで依頼人の夫婦どっから見つけてきたの? まぁそこ置いといてシマナガシが……えっ? あそこほんと無関係だったな? あれでもアマクダリに喧嘩売ってたからそこはそれなのか。いやなんで喧嘩売るのに暴走族とレースを……ていうかニンジャがレーサーで幽霊でメンヘラで? 屋台のソバ屋で絡んでクリニックに……なに? ゾンビが……ゾンビじゃなくてミイラが? 鉄条網を出すのはまだしもプレス機みたいなパンチとは何がどういう……無限再生の敵をどうやって倒すんだ……カラテ……カラテとは……スピードの向こうに……カケルの幸せとは……
 ギンギンに興奮して眠れなくなったのも15分ほどで、布団に入ったらすんなり眠くなった。久しぶりに、眠剤を飲まないですぐに寝付いた。

 そんな調子でのめり込みました。というような経緯です。