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ケ.ハレ花 (褻晴れ花)


花屋であるからには、日々様々なご用途の花贈りのご依頼をお任せ頂いてます

ピンク系、秋

"それっぽくない雰囲気で"というご注文

その方への愛情を映し出す由縁か、
また悲しみの淵から少しでも日常への
復帰願い

だから仏事花は
穢れ(気枯れ)とは言い難いと思ったり。
私はこの様なご依頼を供養花ではなく

" ケ.ハレ花(褻晴れ花)"と踏まえています

ピンク、紫系の供

毎日が"ハレ"(特別な晴れ事)であれば良いのですが当然 "ケ"(通常事)の場合もあったり、というか
我々の通常の日々には悲しみを伴う事も含まれる
ます。

この様な御供のご依頼などはその顕著たる例かもしれません

「晴れ」ハレと「褻」ケの狭間が花屋の日常
よくよく考えれば両種の波が引きなりしに現れる稀有な職種

大体さっきからハレとケって何やねん?
という事ですよね


日本神道の観念とは別解釈にて民族文化学的には冠婚葬祭は"ハレの日" いわゆる
晴れ着とか晴れの舞台など
しかし乍ら
葬祭などを"ハレ"とは現代では言い憚る訳で
葬儀、仏事は日常の"「褻」ケ"という方が区別しやすいです。


つまり花屋は

ハレを花を造り乍らケの花もこなす、
それも交互に、時には同時に

花屋とケ(日常の不幸など)の関係性は実は密接。仏花、供花、葬儀花なんて良い例ですね。

Sankoudouも50年続く花屋ですので
お寺さんでの回忌花の納品なども日々有ります。
また例に洩れずお彼岸やお盆などでは相当量の
お仏花を制作致しております

それとは別にお正月前には皆様は新年をお迎えする準備として祖霊を敬い墓参りを済ませ、お仏壇を綺麗に掃除されてお仏花を購入されますよね。

よく日本人は無宗教なんてよく言いますが、ワタクシは腑に落ちません。だって、お墓参りや仏壇の献花を欠かしませんよね。
それらがなくても大切な方の悲報などでは枕花を贈る日常習慣(ハレとケ)が実は静かに根付いていると思うのです

人然り動物やペット然り、察するに
"ケ"とは我々日本人にはごく普通な出来事です

冒頭に触れましたが、
悲しみから立ち直る願いを込めて、だから
クヨウバナではなく今後は
"ケ.ハレバナ"といっても良いのでは?

*お棺花について*

通常の御供えの花をご依頼も多々有りますが
コロナ以降は葬儀の形態も変化し
棺花のご依頼も増えました。

お客様には不明なコトも多々あるかも知れませんのでコチラで少し紹介を。
どの様な形式で贈るべきかアドバイスできるかも知れません

価格帯:

コレという規定は設けてません。それぞれの方の思い入れもあるでしょうからお客様のご予算で
相応しい花を用意します。

そのまま敷き詰める切花を用意させるのか?
ラッピングをしてご用意するのかによっても
お値段は変化致します

Sankoudouで制作する棺花用のラッピング一例
コンパクトで洋花のご依頼

特に棺花では
セロファン、輪ゴム等、石油製品やホチキスなどの資材は使用しません。花は主に天然繊維で纏め、ラッピングも数種の可燃資材で制作します。手間は少々掛かりますが、この様なお花には
自然に還るモノを使う事が本来の自然な日本の弔いではないかなと思うのです

とても長くなりましたが
" ケ"の仕事のご紹介でした



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