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たまデレラ

昔々あるところに、たまごまるというnoterがいました。彼はnoteのwackという街に住み、時々たまごを売る生活をしていました。

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たまごまるはとても優しく、たまごまる杯などの企画をしていろいろなnoterに喜んでもらおうと、人のためにいろいろな工夫をする日々でした。

ところがおせっかいなnoterたちと付き合うようになって、たまごまるの生活は変わり始めました。

一人目は「私の戦闘能力は53万です」という謎のハンドルネームを持つnoter、通称フリーザ。

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「ん? たまごまる、お前、夜遅くまでnoteの記事読み込むとか何やってんだよ。夜はシンデレラタイムの22時~2時には寝ないとお肌に悪いって説を知らねーの?」

「え…? でも、フリさんこそ、冷蔵庫企画とかで遅くまで記事書いてたんじゃ…」

「あーん? 俺は冷蔵庫だからいいんだよ、24時間働いてないと冷蔵庫の中身が腐っちまう。でもお前はたまごって名前なんだからたまご肌目指すべきだろ。これからnoteはほどほどにして、無理せず22時にはとっとと寝てお肌ツヤツヤになって、ちょっとリッチな朝食食ってから本気出せ」

…と謎の理論で強引に説き伏せられ、以来たまごまるはシンデレラタイムを強要され「たまデレラ」と呼ばれるようになりました。

ある朝、たまデレラが書物院に行き、たまごまる杯のための調べ物をしようとしていると、珈琲のいい香りをさせて大賢者白が現れました。

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「やあ、たまデレラちゃん。珈琲でもどうだい」

「あっ、ハイ、ありがとうございます、白さん」

「まあ、一杯やりながら、君の話を聞かせてくれないか」

珈琲を飲みながら、白と談笑しているうちに、お昼になりました。記事のつづきを書こうと家へ戻ろうとすると、友達の絵本作家、桃ちゃんに出会いました。

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「たまちゃん、ちょうどよかった。みてみて、この間たまちゃんが冷蔵庫企画で披露していたしらすパスタ、審査員さんたちより先に作ってみちゃった」

「おーももちゃんが作ると一段とお洒落さと美味しいそうさが増すね✨」

「レモンをかけるとAGE対策になって老化も防げるよ。お昼に食べていかない?」

「えっいいの? ありがとう」

ちょっとリッチな朝食のあとに、だいぶリッチなランチを桃ちゃんにいただいて、楽しくおしゃべりして、気が付いたら日が暮れていました。

「しまった…今日もたまごまる杯の選考、あまり進んでいないなあ」

そんな悩みをつぶやきながら家のポストを見ると、こんな広告が入っていました。

「あー冷蔵庫企画のフリーザ賞、結果出たんだ。桃ちゃん入賞しているじゃないか、さすがだなあ。明日おめでとうって言わなきゃ。」

「白さんも…裏? とにかくフリーザ賞に入ったことには違いないってことなのかな」

もう一人の友達、ゼロちゃんもフリーザ賞を受賞していました。

*受賞者は賞状授与のため、冷蔵庫企画表彰式にご参加ください*

その案内を見て、たまデレラはため息をつきました。

そうだ、ゼロちゃんはプロのコピーライターで、文章がすごく上手いし記事を読むのも丁寧なんだよな…。ああ、ゼロちゃんに審査員を手伝ってもらえたらいいのに。自分もフリーザ賞を取れたら、冷蔵庫企画でゼロちゃんに会えて、誘うことができたのに。

「僕も、表彰式に行きたい…。」

にゃにゃにゃにゃーん。

「?!」

背後で謎のファンファーレが鳴ったと思うと、クラッカーが鳴りました。

ひとつ、ふたつ。

そしてそこに現れたのは、教会の相談員の凜。

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「たまま、おめでとうございます! たままの作品、エントリーナンバー16番、「早い、かんたん53秒クッキング」が緑川凛賞に選ばれました!」

「ぬあ〜緑川凛賞受賞?! なんだって?!」

「ええ、賞品を受け取るために、ぜひ冷蔵庫企画表彰式にいらしてくださいね(*´▽`*)」

「え…冷蔵庫企画の表彰式? それって、フリさんとちづちづの賞と同じ会場?」

「そうです、コロナ対策でズーム授賞式ですけどね。こちらがURLとパスワードです」

お城の舞踏会までコロナ対策ww と内心思いながらも、たまデレラは夢のURLチケットを握りしめました。

表彰式当日、そこには見慣れたや懐かしい顔が揃っていました。桃ちゃんに白さん、それに…。

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「まるる、おめでとう! まるるは絶対凜さん賞だと思ってた(´∀`*)♥」

「ぜ、ゼロちゃん…! フリーザ賞おめでとう。それから、ゼロちゃんにどうしても頼みたいことが…僕の企画、最後のたまごまる杯の、審査員になってください!」

かくして、たまデレラは大好きな友達たちと表彰式を楽しみ、たまごまる杯には素敵な審査員が加わりました。

めでたしめでたし。

あとがき

たまごまる、誕生日おめでとう! 冷蔵庫企画が終わって、何か最近のいろいろな変化がちょうどいい時期だったから話を合わせて物語形式にしてみた。継母が俺、魔法使いが凜たんで、王子様がゼロちゃんって感じのシュチュエーションだな、ちょっと強引だけど。

初めてたまごまるに会ったときのことははっきり覚えている。フリーザスタイルの表彰式でも書いたけど、ワディが電子書籍化のためにビュー数を上げたいって話をしていて、たまごまるはそれならスキも上げなきゃってことで全力を尽くしてワディを応援してたんだよな。スキスキスキ♪とか一休さんの歌うたいながら。

その後俺も応援することにして、他の人もそれに続いたけど、こういうこと率先してやるのっていつもたまごまるだなってよく思う。でもお前、他の人にこういうことをやるべきだ、みたいなことは言わねーんだよな。むしろ他人に甘い。こういう記事とか。

こういう風に相手の立場で気遣ってもらえるのはすごく嬉しいなって思った。いつもいろいろとありがとう、ひと仕事終わってふざけられる時を楽しみにしてるノシ

さて、凛たんのバースデー会場記事に、このプレゼント、「たまデレラ」を持っていくか。