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薬指の標本/小川洋子


透明感があって官能的。とても艶やかなお話だった。

読んでいる途中で、すごく深いところまで行ってしまいそうになったり、現実世界に戻ってこれなくなりそうになったり。そんな不思議な感覚。

その静謐で澄んだ世界がなんだか少し怖くて、息をするのも忘れてしまいそうだった。