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一分間だけ/原田マハ

読み始めて少し後悔しましたね。なんてものを手に取ってしまったんだろう、わたしにこれを読み切ることができるのだろうか。そんな風に思いました。案の定、少し読んでは止め、また少し読んでは止め、を繰り返して約2ヶ月。いやかかりすぎやろて。やっと読了。
正直めっちゃ辛かったですこのお話。色んな感情が錯乱しました。怒り、悲しみ、愛おしさ、楽しさ、心苦しさ、気持ち悪さ、喜び。ずっと、本当にずっと胸の奥が痛かった、そんなお話でした。

読書感想文をここに残そうと思ったんですけどダメでした。進まない、泣く、泣く、泣く。


𓂃𓋪◌


君はわたしたちのところに来て幸せですか?散歩にはたくさん行けないし、君はぬいぐるみやおもちゃが特に好きではなかったから遊ぶことも少なかったし、わたしが高校生になってからは大きな公園へ連れてってあげることもなくなってしまったね、ごめんね。

アレルギーがあるから、歯石がなるべくつかないように、って、ごはんも制限しちゃったね。

爪切りは今でも嫌ね、じっとしてたらすぐ終わるのに、わがままめ。

すぐ撫でてって甘えてくるくせに、構いにいったらたまにムキムキしてくるのあれなんなん、でもわたしと似てるね。

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わたしがちょっと悩んでるときとか、元気が出ないときとか、ずっと側にいてくれるね、本当にずうっと。そういうときはいつもみたいに構ってってピーピー言うんじゃなくって、ちょこんとわたしの隣に座ってわたしの足を枕にして寝るだけで。その君のあたたかさにはすごくすごく助けられてるよ。知ってた?


もし君が苦しみに襲われてしまったら。


きっとわたしは、目の前が真っ暗になって、何も受け入れられなくなるでしょう。



𓂃𓋪◌


読み終わった今でもわたしはこの物語の中心人物、藍、のことは好きにはなれんけど、リラの最期を受け入れて自分が今できることを最大限の愛を持って行う姿に感動した。


簡単に言えばキャリアウーマンとゴールデンレトリバーのお話。深く言えば命のお話。


大好き。


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