「透明な箱」解説
先日、カミさんの知人友人のグループの飲み会に参加してきました。
カミさんの知人たちは、ほとんどがぼくたちと同じように既婚でしたが、ぼくが来たことが不思議だったようで、口ぐちに「夫婦、仲いいですね」と言われました。
どうもほとんどのかたは、自分たちは夫婦仲がよくないと思っておられるようです。
ぼく自身は、とくに仲がいいという実感はなく、夫婦仲は普通だと思っています。くだらないことで言いあいし、ケンカすることも日常です。
夫婦なんてもともと他人です。血のつながった家族だって自分じゃない、ということでは他人でしょう。
他人と生活する以上、我慢することがなくなることはないと思います。それはそれぞれ、お互いさまなのではないでしょうか。
お互いさまなのに、自分の感情や気持ちを伝えず、相手の感情や気持ちを受け取らず、ただただ意味もなく我慢し続けている人が多いように感じました。
きっとそういう人って、すごくやさしく、聞き分けのいい人なのでしょう。
もしくは言ってもムダだと思っているのでしょうか。
ぼくはやさしくないし、聞き分けも良くないので納得のいかない我慢はしたくないと思います。
そして、カミさんのことは、納得いくまで話できる人だと信じています。
この作品に出てくる恋人のように、相手を透明にしてはいけないと思っていますし、ぼく自身もなりたくもないのです。
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