「追う人」解説

この作品は、キャプロア出版刊週刊キャプロア出版第6号「非日常編」に収録されました。

もともとは、キャプロア出版用に書いたものではなく、一年ほど前に思いつきで書いてあったもので、それをリライトしました。

輪唱のように、蹴り返しどんどん続いていくようなイメージの作品を作りたくて、書いたのですが、読んだ方から、「無限に続くような気がして怖い」という感想をいただきました。

なるほど。
ぼく自身、無限に続くものについての恐怖を持って居ます。
特に死生観に顕著で、生まれ変わって新たな生を繰り返すという仏教的な死生観は終わりのない修行が続くようで、恐怖でしかありません。
人が死んだら意識はどうなるのか。結局のところはハッキリしませんが、できれば個の生の、無限のループは避けたいところです。

ともあれ、この作品を書いたときには、そこまで深く考えてはいませんでした。読む人によって印象が違うようですが、なんとなく奇妙なお話になったようで気に入っています。

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