「治療とその効果」解説

前書きにも書いたように、この作品は誰かに読んでもらうために書いたはじめての小説作品です。
もともとのアイデアの段階では、主人公は女性でした。その主人公が家に帰ったら、そこにはもうひとりの自分が居て…というシーンが頭に浮かんで、そこから発展させました。

主人公の性別を変えたのは特に意味はなく、某文書講座の先生から、主人公の性別は作者の性別に準じるべきだ、とアドバイスをもらったからです。
結果的にはよかったような気もしますが、女性主人公でいつか書き直してみたい気もしています。

タイムマシンはいつかできるのでしょうか。
ぼくはまだ、未来人を見たことはありませんし、見たという人ともお会いしたことはありません。
もしいつかタイムマシンができるのだとすると、彼らがいまの時代にやってこれない、なんらかの理由がきっと何かあるのでしょう。
その理由を妄想するのは、個人的にはかなり面白い作業です。

人間のSF的な夢はどんどんかなっていっています。いまぼくが手に持ってこの文章を綴っている小さな端末で、いろんな人と簡単につながり、PCに取って代わるなど、ほんの30年ほど前に誰が想像したでしょう。
しかし、時間に関することだけは別のようです。いくら生活がテクノロジーで効率化したように見えても、時間に追われなくなる日は一向に来ません。
だからこそ、想像がふくらむのでしょう。

作品の話に戻ります。
この作品は、もともといわゆるバッドエンドの作品でした。ただ、個人的にはそちらも特にバッドエンドとは思っていなかったのですが、知人に試読していただくと、救いがなさ過ぎてつらいという意見をいただきました。その意見を参考に最後を変えることにしました。
エンターテイメントととして考えるとよかったのかなとも思います。前のバージョンも気に入ってはいますので、もしご希望があれば公開させていただきたいと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?