学食

学食のバイト

私は、大学生の時、ご多分にもれず、お金がなかったのでいろいろバイトをしていたんですが、いちいちそれぞれのバイト先まで行くのに、時間もお金もかかるし何かもっといい方法は、ないかと思って見つけたのが、大学内にある学食でのバイトでした。

学食のバイトはまずなんと言っても、職場が学校内にあるので、授業が終わった後、すぐそのまま働くことができ、夕食のまかないは食べ放題、しかも残りモノも持って帰ってOK だったので、日頃の食費にもほとんどお金がかからず、非常に助かっていました。

当時、家賃18,000円の格安のアパートに住んでいたので、食費、電気代、ガス代、水道代を合計してもひと月に5万円くらいで生活していたような気がします。

その学食は、基本的に社員の男性2人とパートのおばちゃん1人だけで切り盛りしていて、昼と夕方の忙しい時間帯だけアルバイトが数人加わる感じで、私の仕事内容はいたって簡単で、調理の補助と料理の提供が主な仕事でした。

私は、飲食関連のバイトはその時が初めてだったのですが、最初のうちは、気楽に考えていたので、知り合いがくるたびに、唐揚げを1個おまけしたりしていたのですが、それがその後、店長にバレ、「お前は、俺の店をつぶす気か?」と怒られたりして、お店が利益を出す為にどれほど大変な思いをして切り詰めているのかということを間近で見ることができました。

そして、お客の中には、やれ量が少ないとか、美味しくないとか、中には、虫が入っていた(本当に入っていたかは不明)からお金を返せとかいうクレイマーみたいな客もたまにいたりして、それから社員の人の両腕に、無数のヤケドの跡が点々とあったんですが、その理由を聞くと、入社して以来、揚げ物の料理をずっとしてきたので、少し油がはねては小さなヤケドになりというのを延々と繰り返すうちにこうなってしまったと言っていました。

飲食の仕事って、まぁ楽しいんですけど、あまりにも大変で自分がやれる仕事じゃないなとその時の体験を通して思いました。

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