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結局どう捉えるかは自分次第

こんばんは。旅3日目の千葉瑛太です。

今日で3日目となりますので、まだ1日目と2日目を見ていない人は先に見てくださると嬉しいです。

また、コメントしてくれると励みになります笑


さて、今日は和歌山県からスタートしました!昨晩3時までパワプロとウイイレをやってたのでめちゃ寝不足でしたが、アドレナリンで乗り越えました。スタートは10時、だいたい予想で広島着が18時。

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よし、これまで順調だからなんとかなるっしょ!と楽観的に考えてたのに…

昨日までのようにうまくはいかない。毎度毎度、白い目で見られる。まぁそれも慣れたんだけど。

誰にも声をかけられずに1時間が経過。嫌な予感がした。さすがに3日目連続でうまくはいかないと思ってたけど、やっぱちょっと萎えるよね。

すると、トイレから出てきたおじいちゃんが

「あんた友達でも待っとんのかい」と。ヒッチハイクを知らないらしい。

「神戸に行きたいなら電車の方が早いやろ」

確かにそうなんだけど。なんも言えなかった。

「まぁいいや、乗りたいなら乗らん」と。

中にお邪魔すると同じようなおじいさん仲間が、全員で3人いた。何を話せばいいかわからなかったけど車は大阪に向かって進みだす。

この声をかけてくれたおじさんは、和歌山県白浜市の元町長で、元和歌山県議会議員だったらしい。普通に驚いた。東大阪のお寺に友達と向かってるらしい。

「お前さんは将来なにがしたいんだ?」

「大学はどうするんだ?夢はあるのか?」

たくさんのことを質問してくれた。正直、疲れてたのもあって話題をつくるのも頭が回らなかったから色々話しかけてきてくれて助かった。

やっぱり議員を務めてなさったのもあって、考えが理論的に話してくれる。

「やっぱり、選挙権が18歳から与えられてるんだから行使しなきゃもったいないでしょ。若者が学校つまらないとか、教育やばいとか日本の未来終わったとか、言うけど、そりゃ若者が選挙行かなければ高齢者の過ごしやすい日本になるよ。自分たちがどうしたいかもっと世の中に主張しなきゃ!若者が変えてくしかないだよ。」って。

正直このことしか覚えてない笑

自分が「将来気仙沼市の市長になるのも面白いかなって思うんですよ。」って言ったら、

「だったら、そん時は俺がいろいろ教えてやるよ。」って名刺をくれた。

降ろしてもらうはずだったパーキングを通り越してしまい、下道でおろしてもらった。

「また和歌山県に遊びに来いよ。」と言ってくださり、私たちは別れた。

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他に乗ってたおじさん2人とはほぼ話してない笑


さぁ下道におりて、どうやって高速に戻ろうか考えたけど土地勘も全くない自分はなにも考えられなかった。

(どうやったら高速行けんの!!!!)

そんな事考えても誰も助けてくれるはずなんかない。とりあえずボードを掲げながら歩き続けた。

下道の車から自分を見る人は、バカにしてるのか珍しいから楽しいのか、わからないけどみんな笑って通り過ぎていくからちょっと嬉しかった。さすが、大阪だなって思った。

ひたすら歩いて、立ち続けたけど、乗せてもらえる気配がない。本当に手段がなかった。

すると、目の前に一台のタクシーが。

気づいたら手をあげてタクシーに乗ってた。

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「近くのパーキングまでお願いします!!」

もう、やけくそだ。

まぁ3000円位かなって思ったら6500円…

しかもパーキングにたどり着かない…

でも大阪万博の前まで連れて行ってくれた。お金は取られたけど、タクシーのおじちゃんがいい人で、少しおまけしてくれた。

「ほら、少し待っててあげるから作戦立てなさい。こんなんじゃ日が暮れてしまうよ笑」と。

おじさんの言う通りに、大阪万博に遊びにきている車を捕まえてそのまま中国道に乗る作戦に。

車が止まれそうな場所を探して再び、ボードを掲げる。もう、笑われてもなんも気にならない。近くに高校があったからすれ違う高校生に、「あれヒッチハイクやん」とか、「なんか突っ立ってるぞ」と言われても、もはや誇りだった。

1時間待っても誰も乗せてくれない…時間は2時。結構やばかった。でも、どうすることもできない。

なにを考えたかわからないが、人の波に流されて大阪万博の中心に来てみた。

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クリスマスだからカップルばっかり。もうこの話は終わりにする。

もはや、自分から声をかけなきゃやばいと悟り、駐車場の前に立って今から帰ろうとする人を待ち構える。

「すみません。今お時間ありますか?」

だいたい声をかけると手に持ってるスケッチノートを一目見て、

「すみません、急いでます。」こんな人ばっかり。そう言いながら、車の横でタバコを吸う…

まぁ俺はなんにも言う権利はない。

でもこれ、自分から話しかけるって相当勇気いるよ。これだけは一生慣れないと思う。

もう、終わった、無理だ、と思いながらも、足を止めれば全てが終わると思ったので、車が止まってくれそうな位置に動いてボードを掲げる。

30分位だろうか。1人の若いお兄ちゃんが、

グーサインをしながら「乗りな。」と。

お兄さんは、大阪に遊びにきてたらしく実家に帰る途中。よくヒッチハイクをしている人は乗せるらしい。韓国とのハーフで英語もペラペラで、関学を卒業しているエリートだった。

30分くらいで到着。

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ありがとうございました!!

気合を入れ直した。すぐに広島方面を目指して出発。

乗せてあげられないけど、応援してるよって温かい缶コーヒーをくれた赤いコートのお兄ちゃんありがとう。そんな温もりが俺を奮い立たせた。

しかし、現実はうまくいかない。ここは、なんか乗せてくれる人がいない雰囲気を密かに感じていた。

見た目怖そうなおばちゃんに、

「ヒッチハイクなんて乗せたらなにされるかわからんから無視無視。」って後ろで言われたりしたときは少し寂しかったけど、まぁそんな事を引きずってる時間はなかった。

小学校の遠足かな?

「お兄ちゃん、ヒッチハイク頑張って!」

って小学生の男の子と女の子に握手されたときは、嬉しかった。

松山高校のサッカー部のバスでは

「ヒッチハイクじゃん!乗せてやろうぜ!」と高校生の周りが見えなくなって叫び続けるノリを聞かされて、勇気も出たりした。

でも、暖かかった缶コーヒーは冷めてた。

寒さが厳しくなって、空が暗くなり始めた時、

後ろからヒッチハイクの常連みたいなおじさんみたいなお兄さんに、「あんちゃん。そろそろパーキングで野宿も想定するんだよ…」

って言われたときは、鳥肌が立った。結構ガチで、野宿さえ考えた。まぁ、乗せてくれないこともあるよなって開き直ってたりもした。それでも鳥取ナンバーとか山口ナンバーの車を見かけては希望を抱いた。でもそんな希望はすぐに粉々に粉砕される。

立ち続けて1時間半。太陽が沈んできた頃。

家族連れのお母さんが声をかけてくれた。

「広島市までは行かないけど、福山までは帰るから乗せて行ってあげるよ。」と、笑顔で。

本当に、こんなことあるんだって感動した。

結構諦めてて、歩いて高速を降りようか、なんて考えてた矢先の事だったから…

ファミリーの車に乗せてもらうのは初めてだったから、緊張もしたけど車内は温かかった。

奈良県に10人で旅行に来てたらしく、その帰りらしい。中学生の男の子が、乗せてあげなきゃかわいそうって言ってくれたんだって。その子に救われた…

車の中では、本当にいろんな話をした。

広島の高校の話とか、趣味とか、寮の話とか、気仙沼のこととか、夢の話とか、震災の話もした。

こんな事言っていいかわからないけど、少しだけの間だけど、自分もその家族の一員になったかのように感じた。

それくらい本当に温かいご家族だった。

約3時間くらい乗せていただいた。

車に乗っている間、今ここにいることが信じられなかった。もちろん、目的が博多でそれに向かって進んでるわけだが、自分の力ではどうしようもできないヒッチハイクで、東京を出発して、今このご家族と出会えた事が不思議でたまらなかった。

福山駅でおろしてくださりお別れ。でもなんかこのご家族とはまたどこかでお会いしそうな予感…

時間的にも遅かったので、新幹線で広島駅に向かうことに。本当は、最後までヒッチハイクで行きたかったけど、泊めさせてもらう友人にも迷惑がかかるため、断念した。

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福山広島間 4510円 所要時間25分。


そして、友人と広島駅で合流。

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本当は鉄板で食べに行く予定が、自分が大幅に時間が遅れたので持ち帰ってきてくれたんだって。それでも、本場のお好み焼きは美味しかった。

なんだかんだちゃんと目的地にはたどり着けた。

やっぱそんな簡単に終わるわけないよな。なにが起こるかわからないそれも旅の醍醐味。

いろんな人の温かさに触れた1日でもあるし、

孤独で心が冷たくなった1日でもあった。

それでも今日はやり切った自分を褒めたい。

明日からは友人3人と九州旅行。

自分の旅は後半戦に入るわけだが、違うポイントは18切符を使って電車で行くこと。

つまり、ヒッチハイクは今日で終わり。

また、絶対春休みにしたいなって思った。それほど自分にとって濃い3日間だった。

乗せてくれた11組のみなさん本当にありがとうございました。このご縁がまたどこかで結ばれる日が来ると信じています。

ぜひ、このnoteを見て旅面白いな、やってみたいなって思った人が少しでも増えてくれたら嬉しいです。


ヒッチハイクの旅 完


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