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繊細×マイペース×まじめ=遅咲き

ふりかえると私は「いわれたことをやること」に一生懸命な人生を送ってきた。
もちろん自分の意思で選んだこともたくさんある。けれども、学業や仕事についてはとくにそうだった。


職場で「マイペース、意識がたりない」と注意されたのは最近のことだった。
私のマイペースで要領がわるいところは昔からかわらない。
なにかができるようになるまでは時間がかかったけれど、いったん人よりも時間をかけて自分なりのやりかたをみつけたあとは真面目にやるぶん評価されることが多かった。


注意されると、ほかの人のようにすぐに変わることも「はいはい」と聞き流すこともできない私はしばらくおちこむ。
うまーくまわりをみて、すぐきりかえて、気持ちをフラットに、要領よく、先を読んで働けたらどんなにいいだろう。
そうしたいけれども今の私にはそれができない。


ふりかえると私は中学、高校、大学、卒後研修のそれぞれがはじまるときにはいつも下の方からスタートした。
けれど数年たって卒業するころにはトップのほうにいた。
それはきっと私が地味に時間をかけて成長するタイプだということなのだと思った。


ほかの人から「マイペース」といわれて、嬉しい人はあまりいないと思う。
日本ではそれは悪口としていわれることのほうが多い。
しかし私のまわりで幸せで豊かな人はいつもマイペースだ。
まわりにどう思われてもなにをいわれても自分が感じることがすべてで、自分が幸せならそれが正解と思っている。
若くて道なかばでも未熟でもそうだ。


時間をかけてもうまくできないけどそれでいい。
まわりにわかってもらえなくてもいい。
これから私はまた学生時代のようにゆるやかに坂をのぼっていく。
むかしよりもっと長く時間がかかるかもしれない。
でも、いつかマイペースな生き方はこれだと思えるところにたどりつく。

繊細×マイペース×まじめな生き方は遠回りで大変だ。
でも遅咲きなこの生き方も、いつかいっぱいの幸福と感動をもたらしてくれると信じている。

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