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【偉人の名言】目的を見つけよ、手段は後から付いてくる。マハトマ・カンジー

 目的意識がない人ほど、時間もお金も浪費する。気が付くと、若い時にできたことができないくらいに歳だけを重ねている。それでもなお、強引に自分の人生に後悔はないのだと言い張る人の言葉には、重みも温度も感じられない。

 今の自分の生き方はどうなんだろうか、そんなことを自然と考えさせられるのがガンジーの名言。宗教云々を抜きにしても、この言葉が何を意味しているかを考えさせられるのは、自分も同じく「生きる人間」だからだ。簡単に人を頼ろうなんて考えていたら、目的以前の問題ではないだろうか。

 仕事でもさ、わからないとすぐに人に訊いて解決しようとする人間がいるでしょ。考えればわかりそうなことでもすぐに人に訊いて解決しようとする。それで解決してしまうと、「なんだ、訊けばいいんだ」と錯覚するようになる。やっぱりね、例えば訊いた相手が上司なら、「自分で考えてみろ」という意味の言葉をかけてやる必要があるように思う。

 そこで教えてしまうから、自分の頭では考えない部下が出来上がる。部下だけの責任ではない。上司にも責任がある。部下が言うことを聞かない、部下が自分で考えて動こうとしない、そんなふうに嘆いていても上司の右腕ほどには一向に育つことがない。上司部下は鏡。上司が上司なら部下も部下。互いに嫌うようではどちらにも性格に問題があるのだと思うべき。向き合う気がないから上司は部下の、部下は上司の愚痴を垂れるんだよね。

 その辺に転がっている問題に対して、自分事として考えようとしない人間は、問題を解決するための目的すらも考えることがないため、手段もプロセスも、それらについて思考回路が行き届かない。普段からそういう意識でいると、肝心な時にまともな思考が働かなくなる。結果、上司に頼るしかなくなるという、一つのサイクルが出来上がってしまうんだよね。

 自分の頭で考える思考回路がないのなら、本を読んで開拓すればいい。得た知識を、実際に試してみればいい。それでダメならさらに本を読めばいい。そしてまた試してみればいい。目的を達成するためには、まず目的がないと始まらない。目的が決まれば、「何が必要か」を自然と考えられるように人間の脳は出来ている。自分の脳を信じられなくなったら、個性も独自性もあったものではない。これを本当の意味で「無能な人間」と言うのではないか。

 集団が目的を無視して物事を曖昧しようとしか考えていないのであれば、その状況をまず破壊したほうがいい。破壊して、物事の本質、問題の要因、本来在るべき姿などといった正しい前提認識が何なのかを敢えて示せばいい。その瞬間、問題解決のための目的が明確に議論されるようになる。

 人間はね、物事に対して無関心で他人事思考で時間を過ごすと、いつの間にか視野に入っていてもそれを問題であると認識しなくなるんだよね。左右鏡映しの絵があるとする。左の絵が正しい絵で、右の図は左の図といくつか違いがある、間違い探しをすると、人によって「1番最初に見つける違い」がまず違う。でも、その前に、この目的が「間違い探し」であると認識していなかったとしたらどうか。2つの似たような絵を1枚ずつ渡してみたら、最初に渡した絵と次に渡した絵に違いがあるなどとは思わないだろう。どちらも同じ絵のように見えるだけで、間違いがあることにさえ気付けない。これが他人事思考の人間の特徴とも言える。

 不意に絵を渡されると、描かれている絵のモノにばかり目が行く。家、羊、道路、リンゴの木などが描かれていると、見た目でそれぞれが何かを認識する・・・で思考が止まる。次に渡された絵も同じように見えてしまって、まさか最初に渡された絵といくつか違いがあるなんてその瞬間には気付けないんだよね。直感的にでも「1枚目の絵と2枚目の絵が違う」ということに気付けるだけでも素晴らしい目を持っていると言える。

 人間は、いちいち誰かが物事の目的を教えてくれるわけではないし、なぜそれをするのかといった質問をすれば教えてくれるというわけでもない。人がやることには全て意味が備わっていないといけないし、大方意味がある。無駄なことが1つもないのだとすれば、1つ1つ、どんな意味があるのかを自分で見出さないといけない。「こんなことやって何の意味がある?」などとボヤいている人間は、仕事の作業精度も低く、そんな調子でしかできていない。

 「どうすればいいか」という未来思考を常に持っていたいね。それが「自力」ってもんだ。挑戦しなくなったら、人生とは言えない。ただエサを与えてもらって糞尿垂れる家畜と同じ。自分のことをそんなふうに思いたくないのなら、自分の頭で考えて動け。目的を決めて動けば手段は後から必ず見つかる。そう自分に言い聞かせると、何をするでも考えられるようになるし、ふとした違いや異変に気付けるようになるし、予防だってできるかもしれない。「なんでもっと早く気付けなかったんだ!」なんて言っても後の祭りだからね。

”自分が登る山を決めずに、「とりあえずこの山に登ろう」と安易に決めて登ったところで、人生の目的は達成されない。”(孫正義)

 結局のところ、世間が認めるほどの成功者というのは、ただひたすらに、自分が登る山を決めて登り続けただけなのだ、と言うこともできる。多くの人が夢を叶えられないのは、登った山の頂上が自分が描いていた夢とは全く別の次元だということに頂上に着いて気付かされるから、もしくは、7合目8合目あたりの苦難に挫折して諦めてしまうから。

 現実がどうあれ、目指すべき夢とは関係ない。それくらいの信じる気持ちがなければ、ちょっとしたことで諦めてしまう。諦めさえしなければ、手段が後から見つかることを、きっと彼らは知っているのかもしれない。

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