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◆「持たざる者」は狙われない

 見た目で社会的ステータスが高いことがわかる人々が次々に窃盗・強盗のターゲットとして狙われている。中には、高級なファッションや装飾品を装った、所謂「見た目裕福そうな人」までも狙われることもあるようで。

 これほどまでに景気が悪化し、治安が悪化した社会を経験したことがない人々がほとんどだろうと思うけれども、今世間で騒ぎになっている組織犯罪や飲食店迷惑行為動画拡散問題などはおそらく氷山の一角。

 前回の投稿でも書いたが、飲食店における迷惑行為動画の拡散は、およそ株価操作によるインサイダー取引を目的としたもので、闇バイトで雇われた人間が動画をアップし、情報が拡散されることで対象の飲食店運営会社の株価が下がる。そのことを見越して空売りを仕込み、株価が下がったところで買い戻す、といったようなことを画策する者たちがいるらしい。

 これも、個人投資家・資産家・企業をターゲットとした資金の搾取の手段ということで、なりふり構わずといった具合に次々と連鎖している。カネのあるところに焦点を当てて問題を起こす輩があちこちで暴れている。

 「カネのためなら何でもしていい」などということを社会は許しているわけではない。ただ、組織犯罪の場合、主犯格と幹部ではなく、実行犯が逮捕されるに留まることが多く、組織の壊滅にはなかなか至らないケースが後を絶たないらしい。詐欺グループもこれに近い組織構造になっているため、何年経っても根絶には至っていない。

 昨日の報道で、東京都だけでも昨年60億円以上の詐欺被害額に上っているとのことで、もはや東京都は本当に安心して住めるような地域ではなくなっていることがあらゆる側面から明確になりつつある。

 働いている人たちも例外ではないと言えるのは、今の仕事における年収と自身が望んでいる生活水準とに乖離が開けば開くほど、人は道を踏み外す可能性を高める。業務上の不正行為で言えば取引請求額の水増し会計、横領、贈収賄、データ改ざん、商品表示法違反、不正の隠蔽などが挙げられるが、そうまでしなければならなくなっているのであれば、もはやそんな会社は倒産しているに等しい。

 企業内部不正と聞くとドラマ「七つの会議」を思い出す。その最終話、最後の最期には「不正はなくならない、絶対に。」という言葉で締め括られる。景気が悪化するだけで多くの人々のそれまでの平凡な人生に亀裂が入る。

 社会が急速にバランスを崩しつつある。日本国内のあらゆる業種で次々と問題や事件事故が噴出している。挙句の果てに巨大地震なんて来たら、いよいよ日本もチェックメイト。トルコ巨大地震も大変な事態だが、およそこうした自然災害は連鎖する。

 ロシアのウクライナ侵攻が起きていなかったとして、今よりは安定していただろうか。そんなことを考える意味がない。物事は数珠つなぎに連鎖して好転したり悪化したりする。

 混沌とした社会情勢を目の当たりにして、何が自分にとって適正な判断なのか。これを読み誤る人々が増えてもそれは致し方ないと言える。それでも、他者から金銭やモノを奪ったり、命を殺めたりしてまで生きようとする心理とは一体何なのか。

 住宅街に並ぶ高級車を狙った器物損壊事件が相次ぐのはなぜなのか。考えられる動機は「嫉妬」なのかなんなのか、よくわからない。

 年収マウントなんて時代錯誤も良いところ。他人に自分の年収がいくらかをペラペラとしゃべっている人たちは、単なる承認欲求から話しているのではなく、「これだけの年収があるのにどうのこうの」と、一見不満を漏らしているかのように見えて年収マウントをしているのである。陰湿なマウントと言えばいいのか。ただ自分が満たされた気分になりたいだけなら不満そうに話すことはしないだろうに。

 もう社会には、高級品を身に付けているだけで脅しては身ぐるみをはがす、抵抗すれば暴行を加えて強引に奪う、という輩が出回っている。遭遇したら所持金の1/4か1/2かもしくは全部をㇲっていく桃鉄の銀次より質が悪い。銀次は暴行などしないのだから。無論、スリは犯罪。

 質素に暮らすこと、これが何よりも防御になり得る。ネットショッピングなんかで高額商品の購入、まとめ買いなどをしているだけでも狙われる時代。いろんなサービスの名簿が流出してきたことが今になって一層リスクを増してきている。

 Googleアースで住所検索し、住宅が戸建てなのかマンションなのかアパートなのか、外観からでもわかるし、止めてある車がおよそ高級車であるかどうかも現地調査までしてリストアップしているらしいから、犯罪組織も巧妙化していることが報道だけでもよく伝わってくる。

 結局、手放すことなどできない端末がそういう事件に巻き込まれる可能性とリンクしてしまっている。SMSに届く詐欺メール、記載されているリンクを見ただけでも詐欺だとわかる。

 宅配の荷物も受け取り方を考えないといけなくなってきてもいる。自宅で受け取る、それ自体がリスクになり得るからだ。自宅以外のコンビニや受け取りBOXなどを活用して直接自宅に届かないようにすることでリスク回避になるという。身に覚えのない荷物が届くようなことがあれば居留守を使って回避するだけでいいようにするのも手。

 

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