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【全文公開有料記事】失ったその時だけは、悲しみに暮れればいい。ただ、一度どこかで、「失うということ」の本質的な意味を正しく理解しておくといい。

 実際に心の中では、最短でも一週間、長ければ何年も喪失感が心を縛り続けることがあるのが「失う」という現象の特性だろうと思う。

 過去の栄光、過去付き合ったことのある異性の人数、過去の友達の数など、過去のあらゆる記録や経験を誇りに思うことは悪いことではない。でも、いつまでもそうした過去を口に出して話す癖は直さなくてはならない。

 自分以外の人たちの心の状態は、常に自分のそれと同じわけではない。だからといって、常に察して理解に努めなければならないわけでもない。所詮、人(他者)の心など理解できるはずがないのだから。一時期、社会的にも「空気がよめないヤツはダメなヤツ」みたいに誤った常識が蔓延したけれども、ハッキリ言って、空気を読む必要はない。もちろん、自慢話ばかりして意図的に空気を破壊するのは良くないけれども、その場その瞬間で自分が思ったことや感じたことを素直に話せる社会環境を作ることはとても大事だと思う。

 とある人物の心境が、例えば「大切な何かを失った直後」なのだとすれば、それを知っていて場違いな話をするのは、空気がよめるよめないの問題ではなく、単純に「思いやりに欠けている」と表現するのが正しいだろう。

 確かに、人が人生において体験することは、その後の人生を大きく左右することがある。功績が認められたり、スキルや能力がアップしたりすることで、道が拓けることがある。

 反対に、何かしらの不幸に見舞われ、心に深い傷を負ってしまうようなことがあると、同じくそういう体験は未来に大きく影響し、「拓けるはずの未来の道を選択する機会さえも失うこと」もある。

 どんなことも「失ったという事実」は、「その瞬間から過去になる」わけだけれども、心の持ちようは誰がどうすることもできない「自分次第」で変わる。

 自分にとって悲しい過去、苦しい過去、悔しい過去については、他の誰かが理解できるものではないけれども、誰かに協力してもらってでもそれらの過去をアップデートすればいい。どんな時も自分次第で心の状態を維持できる筋金入りの心を持っている人はそうそういるものではない。そういう人物の在り方が正しいわけでもない。

 自分次第というのは少し語弊があって、つまりは「方法論」で心を縛る過去をアップデートすることが可能なのだということを言いたい。

 また、まだ起きていない出来事なのに、まだ見ぬ未来において「失うかもしれない」「もし失ったらどうすることもできない」などと不安や恐怖に駆られて、それ以上の具体的な想像ができなくなってしまうことは、それだけで多くの機会を失うことになりかねない。

 人間は、生きている以上、どう頑張ったって一つも失わずに人生を全うすることはできないし、そういう人生にこそ価値があると思い込むのもズレた人生観だと言える。

 失ったという事実は、その場でちゃんと受け入れ、それを圧倒的に凌ぐほどの幸福や喜びなどの体験をすることでアップデートするのだと考えることが、本来「失うということ」の意味に含まれているのだと認識してみるといい。

 みんな歳を重ねる度に何かを失いながら、何かを得ながら生きていて、言い換えるならば、失うことと得ることのサイクルの中で誰もが今を生きているのであって、自分だけが一方通行的に失い続けているわけではないのだと正しく理解することが大事。

 人間関係が何年も何十年も続くのは、多くの場合「家族関係」だろうけれども、それさえ失う瞬間は必ずやってくる。小さい頃から社会に出るまで、社会に出てから現在までの出会いと別れ、言葉を交わした人の数だけで言っても、思い出せないくらいの人数だろうけれども、出会いと別れの人数はこの世を離れる時までずっと等しい。

 あまり、「モノに執着する」のは感心しない。「金」にばかり執着することも感心しない。これらは、自分が死ぬときには全て自分にとって無価値となる。この世界に価値を残してきた人たちというのは、今でも多くの人たちの心に思い返されたり、書籍やデータとして残り続けたりしている。

 発信過多の現代社会は、これから先、何十年も続くこととなるだろうけれども、まだまだその中身はピンキリで、稚拙な表現物は非常に多い。失っても誰の心にも残らない発信物を発信するのではなく、誰かの心に残るようなものを生きている限り残し続けることに生命を燃やすほうがいい。金額的な価値の有無ではなく、知識や知恵、嬉しい・楽しい・面白い、人々の目に映ったり耳に入ったり、五感を刺激することで役に立ててもらえるようなものを。

 イメージクリエイションラボは、今現状は、人々の視覚をメインに思考を刺激することのできるものを発信することに注力している。これによって、過去をアップデートし、未来を切り拓く糧としていただければ幸い。

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