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私が中高生の頃に書いた人権作文

 夏休には、人権作文が宿題に出ることが多いと思います。豊かな人権感覚を身につけることが目的ということらしいです。
 私の通っていた学校では、夏休み前が提出の締め切りだったので丁度今頃ですね。

人権作文 福祉体験~高齢者施設

 私の通う学校では、毎年福祉体験学習を行っています。保育園や障害者施設、地域のディサービスセンターなどで、お手伝いやボランティアを体験します。
 私は、保育園での体験を希望しましたが、希望人数が多くて、じゃんけんで負けて高齢者施設に行くことになりました。
 はじめは、高齢者施設と聞いてどんなところなのかよくわかりませんでした。私は、あまりお年寄りと接する機会がなくて会ってどうしたらいいのか、何を話したらいいのかよくわかりませんでした。だから、不安な気持ちが膨らんでいました。
 「こんにちは」と、思い切ってドアを開け受付の人にあいさつしました。「いらっしゃい。よく来てくれました」と、快く迎えてくれました。案内された部屋は、思い描いていたものとは違っていました。戸惑いオロオロする私に、その部屋にいたおじいさん、おばあさん、スタッフの方、みんなが拍手してくれました。おどろいたけど不思議と不安な気持ちはなくなりました。
 そして、スタッフの方の指示でお年寄りの方と話をすることになりました。そこでは、はっきり、ゆっくり話すこと、ひざを曲げて、目線を合わせることなどを教えてもらいました。はじめは、緊張して何を話したらいいのかわかりませんでした。でも、おばあさんのカツラがずれたり、笑うと入れ歯がはずれたりするのを見ると、テレビの中のうけねらいで演出の一部だと思い込んでいたお年寄りのしぐさが本当にあるのだと思うと、それがかわいらしく思えて、私も自然と笑顔になっているのがわかりました。そこで働くスタッフの方々もみんな笑顔が素敵な人ばかりでした。「大変な仕事なのに、いつも笑顔ですごいですね」と、言うと「おじいちゃんもおばあちゃんも、笑顔で介護された方がうれしいでしょ、その方が楽しいでしょ、だからここではみんな笑顔なんだよ」と、教えてくれました。確かに、嫌な顔されて介助してもらうのは申し訳ないし嫌だと思います。私も笑顔で接することの大切さを勉強できました。
 交流会では、おじいさん、おばあさんと話をしたり、ゲームをしたりしました。車いすに乗った方や、手の不自由な方など介助の必要な方は、簡単なゲームでも大変そうに見えました。私が、体験に行った日は、輪投げ大会をしました。おじいさん、おばあさんは、身体が思うように動かなくても、とても楽しそうでした。
 そして、折り紙も私はツルしか折れないのに、あるおばあちゃんは、シュリケン、カブト、アサガオなどを折ることができました。あやとりもとても上手で、ヒコウキにハシゴ、東京タワーと、次々と得意技を披露してくれました。その姿は、とても楽しそうで生き生きとしていました。お世話をしに来たのに、逆に教えられることの方が多かった気がします。
 そして、「あなたが来てくれるのを楽しみにしていました」と、言ってくれたおばあさんがいました。少し照れくさかったけどとてもうれしかったです。これから、ますますお年寄りは増えていきます。今回の福祉体験学習やボランティアなどで、若い世代の人たちとお年寄りとの交流が増えていけば、お年寄りも元気になります。さらに、私達も体験しなければわからなかったお年寄りの知恵や経験から引き出されるアイデアなどを知ることができて、学習することができます。私自身も、福祉体験に行く前に、老人施設に抱いていたイメージは、実際とはかけ離れたものだということがわかりました。知らないということからの思い込みだとわかりました。
 人は、誰でも年をとっていきます。体が思うように動かせなくなったり、耳が聞こえにくくなったり、目が見えづらくなったり、もの忘れもするでしょう。生活していくうえで困ることは増えていきます。今は若い私達もいつかはそうなっていきます。だから、お年寄りを大切にし、出来なくなってしまったことは、出来るものが助けるべきだと思います。お年寄りだけでなく、障害のある人や小さな子供など様々な人が暮らす社会全体がみんなに優しくなればいいなと思います。だから、私は、これからは、困っている人を見かけたら声をかけてみようと思います。  

おしまい。下手な文章でちょっと恥ずかしいですね。



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