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2020年とわたし

平素よりお世話になっております。みづさんです。

前回、前々回とブログに反応ありがとうございました。RTAinJapanの配信を見ながらこの文章を打っています。
2020年はもう特にブログを書くつもりはなかったのですが、おおたさんが2020年の締めブログを書いているのを見て書きたくなった次第です。

そんな感じの2020年締めnoteです。よろしくおねがいします。

2020年はみなさんにとってどんな年でしたか。100%心から「いい年だった」と言うにはあまりにも色々ありすぎた年だったと思います。くそばかコロナのせいで公私ともに生活が大きく変わったという方もいることと思います。
かく言うわたしも3月末に元々いた派遣先との契約が切れて以降、コロナ禍の煽りを受けてなかなか仕事が見つからず、臓器のどこを売ればおいしい飯を食えるのか考えた時期もありました。半分くらい嘘です。
趣味の方面でも、外出ができなくなった関係で遠征・観劇はおろか友人との飲み会すらできない状況でした。それでも、一人暮らしであることや医療従事関係者ではないことから、まだ遠征観劇はできる方の人種だったとは思います。
とはいえ、チケット戦争に挑む勇気が出なかった公演やチケットは手に入れていたけど結局行かなかった公演もあるわけで、悔しい思いをしていないわけではありません。今だって、自分が我慢した公演を観に行ってるツイートなんかを見ると悔しくて、一人で勝手に落ち込んだりふてくされたりする日々を過ごしています。

コロナ禍によってわるいことばかりだったかと聞かれればわたしはNoと答えますが、それでも「いい年だった」とは口が裂けても言えません。

今年がどんな年だったかといえば、いろんなものの本質というか、思いの強さみたいなものが見えた年だったなぁと思います。わたしが前回の記事でやたらめったら「真摯さ」というワードを出していた原因もたぶんこの辺りだと思います。
今年の3月辺りから今に至るまで、エンタメ業界や舞台俳優の方々の態度や対応というのは、作品ファンや野次馬めいた人たちなどの各方面から注目されていたように感じます。
その中で、「観に行けない人」「観に行けなくなった人」「観るという選択をした人」それぞれに対してどのような対応をしたのか、どのような声をかけるのか、少なくともわたし個人は、去年までは全く気にしてなかった気がしますが、今年に入ってからはかなり気にかけるようになりました。
公演中止になるまでの経緯や、なってからの対応の早さ、どうにか開演までこぎつけてからの物販対応や会場内衛生など、素人目に見ても、各運営の公演に対する気持ちの入れ方みたいなものは伝わる部分もありました。
観る側が何を観に行き、何を配信で視聴して、何を諦めるかを取捨選択する中で、そういった面で信頼できる運営かどうかというのは個人的に選択時の理由の一つとなりました。単純な話、安くはないチケット代を貢ぐんだから信頼できる相手に貢ぎたいですよねって話に帰ってくる部分ではありますが。
前回の俳優さんのnoteでもちらっと話した気がするんですが、自分以外の人だの何だののバックグラウンドなり心中なりを勝手に想像して自分の中で決めつけることがすごく傲慢な行いだとはわかっているつもりです。それでも自分なりの判断基準を作っておかないと、観に行きたい作品が増え続ける一方だなと思うなどしています。

ところで現地に観に行く回数が減る一方で、配信の数はめちゃくちゃに増えたのは、コロナ禍における数少ない恩恵の一つだと思います。現地に観に行けない公演を自宅から見れるのももちろんありがたいし、「気になるけどわざわざチケ戦参加するほどじゃない」「チケット取らなかったけど今更気になってきた」って作品を気軽に見れるようになったのもありがたいことでした。
配信が増えたことで「(外出の)予定がないのに(配信の)予定がダブって忙しい」みたいな事態も結構増えた記憶があります。自宅の回線速度をこんなに呪った年もなかなかないです。
あとは、配信疲れみたいな単語もちらちら見かけた覚えがあります。コロナ禍初期の頃なんかは特に、中止公演の配信というよりは過去作連続○夜配信!みたいなのがあちこちで行われていて、毎日晩御飯食べがてら何かしらの配信を見るなどもしていました。小さい画面を何時間も自宅の座椅子に座ったまま見続けないといけないわけで、まぁ疲れても仕方ない気もします。

そう考えると、コロナ禍によって「作品」に触れる機会自体はめちゃくちゃに増えたんだなぁと思います。それでもやっぱり現地で観たい/観たかったと思ってしまうことばかりですが。興行を行う側からすれば厳しい状況下でさらに費用や準備を増やす必要があるという大変な流れとは思いますが、選択肢が増えたことは個人的には正直めちゃくちゃ嬉しいです。


ところで一つ、今年観てよかったなぁと思った作品の話もさせてください。12月に大阪で観た、HELI-Xという舞台作品の話です。
この作品には今わたしが推している人たちは出演していません。それでも観に行ったのは、脚本家の方が毛利亘宏さんという、さきやまさん出演作の「死神遣いの事件帖」やおおたさん出演作の「メサイア」シリーズの脚本を書いてる方だったというのが大きな理由です。わたしにとって初めての、「脚本目当てで観劇した」作品でした。
(実は末満健一さん脚本演出「黑世界」のチケットをHELI-Xより先に取ってはいたのですが、そちらは現地観劇が叶わなかったので……)

推している人たちが出演している作品を観に行くとどうしても推しの人を中心に目で追いかけてしまうのですが、今作は前述の通り、推している人が出ていない舞台なので、作品そのものにどっぷりひたることができました。毛利作品特有の少年漫画じみた展開の熱さや二人の人物間におけるクソデカ感情の描き方に終始惹かれっぱなしで、買う予定のなかった千秋楽配信も勢いで買いました。演出もさることながら中二心をくすぐる設定とキャラクターデザインも最高に良かったです。
この作品とメサイアシリーズの話は、後日まとめて書きたいなと思ってる話があるので、また後日だらだらとお話させてください。

で、何が言いたいのかと言うと、つい最近までは俳優さん目当てで行っていた観劇が、だんだんと脚本演出も気にするようになったという話です。俳優さんの演技を見るのが楽しいというところから、観劇そのものが楽しいみたいな方向に少しずつ寄り始めている自覚があります。
また、逆に推しが出ていても演出脚本が好みでなかったら観に行かないという選択もするようになりました。演劇沼とかいう危険な領域に足を突っ込み始めているなというワクワクする危機感をじわじわと感じております。ちなみに今気になっている演出家さんは松崎史也さんです。魍魎の匣めちゃくちゃよかった。

たくさんの作品とそれらを作る人達の気持ちに触れて、たくさんの作品があるからこそ、その中で何を観るのかを考えていく、2020年はそんな年でした。
そんな今年を乗り越えて、来年はまた今年とは全く違う観劇・視聴ラインナップになるのかなぁと思うと、自分でもちょっと楽しみです。ついさっき東京の新規感染者数が1300人超えという号外が入ってきたところでそんな事を言うのはあまりにも不謹慎、と言うか楽観的かもしれませんが、それでも来年はもっともっと良い年になると信じていたいです。

あと、個人的な2021年の目標というかやりたいことは、一回でいいので現地で宝塚の演劇を観ることです。まだ足を踏み入れたことのない世界に一歩踏み出せるよう、いろいろがんばりたいと思います。


年末の忙しい時分に、自分語りへのお付き合いありがとうございました。
心優しいみなさんにとって、2021年が良い年になりますように。

そして来年も、このメンヘラポエマーをどうぞよろしくお願いいたします。

よいお年を。

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