個人的レトロなビデオゲーム良作23日目「ヘラクレスの栄光2」

個人的レトロなビデオゲーム良作 Advent Calendar 2017 23日目。

ファミコン全盛期と思われる時期にリリースされた、今は亡き(一応ある)データーイーストの看板作品の一つである「ヘラクレスの栄光」シリーズの二作目である。

ちなみに1はめちゃくちゃ難しいので割愛。クリアできなかったしヘラクレスに大根や人参ばかり食わせるの心のダメージ結構大きい。

2からはシステムが一新され、ドラクエのシステムを踏襲したような作りになっているというか、まんま「ドラクエのパクリ」と揶揄されることもある。

が、ギリシャ神話をモチーフにしたストーリーはファンタジーファン的には放っておけないところだろうし、やっぱり最強の闘神と名高いヘラクレスが出てくるんだったら、さぞかし面白いだろうと期待の一つもしちゃうってなもんだ。

しかし、1がかなり難しいため、ほとんどの人は2から入り、SFCへとプラットフォームを移して3と4をプレイしたという感じじゃないだろうか。

ちなみに、1の時は主人公がヘラクレス本人なのだが、このクリア時点でヘラクレスは神の座をもらっており、2の時にはすでに神様の一人として現世を見守っている存在となってしまっている。

なので、2以降の主人公はヘラクレスでは無い。ヘラクレスは登場するし、仲間にもなるが、あくまで神様としてであり、最強の仲間であるものの、主人公たちのような明確な使命と目的意識を持っているわけではないお助けキャラ扱いになるので、割と陰が薄い。

世界観がギリシャ神話モチーフなので、当然ギリシャが舞台となっており、当然アテネも出てくるし、ゼウスとかそこらへんの定番神様も出てくる。みんな大好きメデューサもちゃんといるぞ!

これまでにもドラクエのシステムを踏襲したゲームというのは他メーカーからも数多くリリースされているが、作りが雑なのが多かったし、単なるフォロワーゲーという感じであった中、ヘラクレスの栄光2についてはしっかりと作り込まれており、クリアまでのバランスもちゃんとしている。

終盤に仲間になるヘラクレスは当然めちゃくちゃ強いが、その頃にはパーティ全体も育っているのでバランスブレイカーというほどでも無いし、ラストまでサクサクいけるのは気持ちいいものだと小学生時代に感じたものだ。

パーティは最大4人編成で、主人公(人間)、ケンタウロス、動く石像(女性)、ヘラクレスの4人になるのだが、この辺りもちゃんと勇者、戦士、僧侶、魔法使いというバランス型になっているのもよし。ヘラクレスは強いがただの筋肉バカなので戦士扱いね。

言ってもドラクエのシステムをそのまま持ち込んだようなゲームなので特筆すべきシステムみたいなものはない(せいぜい、武器や防具破壊の概念があるくらい)が、主人公一行は皆それぞれの目的のために同行しており、そのあたりのサブストーリーをこの時代に突っ込んでくるあたりは新鮮かもしれない。

世界を救うために頑張ってるのは主人公とヘラクレスだけで、あとの二人は特に世界を救いたいとか思ってるわけではなく、ただ自分の目的を果たすことを第一としている。最終的にみんなで頑張るぞー! という定番のパターンにはなるが、これまでのRPGではそういう感じのものなかったような気がする。

あと、空飛ぶ乗り物がペガサスなのだけれども、これがかっこよかったのね。ドラクエだと6が天馬だけれども、この辺りになると「ヘラクレスの栄光2のパクリじゃーん」ってなっちゃうわけだ。パクった相手にパクられたみたいな。いや、絶対そういう意識ないと思うけど。

そんな感じのゲームではあるが、当時ではドラクエ、FF以外で「ちゃんとクリアできる」珍しいRPGだったし、出来も非常によかった。その後、データーイーストはかの名作メタルマックスシリーズなどのRPGもリリースしていくことになるのだが、やはりデコ(データーイースト)のRPGといえばヘラクレスの栄光だよなーってなるくらい印象深い作品であったのだ。

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