レジェンドオブルーンテラ2024パッチノート概観

PvP環境がどうやら大きく変わるらしい。調整方針をまとめたパッチノートが発表されたので概観する。

(変えようとしない限り)変わらないもの - 一本道型チャンピオンたち

除外:パイク、レク=サイ、ベイガー、セナ、ダイアナ、ノクターン

追加:ブラウム、ブラッドミア

潜伏、ダークネス、ナイトフォール(の大半)を除外します。
デザイン上、私たちはあるアーキタイプを「一本道型」と言い表すことがあります。これは、そのアーキタイプに特化した、幅の狭い調整を施されたカードのみを対象としたデッキを意味します。「潜伏」は、一本道型デッキの好例です。「潜伏」を持つカードだけをデッキに組み込みたくなってしまいますし、その他のデッキに組み込みたくなるような「潜伏」を持つカードを、「潜伏」デッキのバランスを崩さないように作ることが困難なのです。これは、「潜伏」プレイヤーだけでなく、他のプレイヤーにも魅力的に映るような新カードをデザインするのがとても難しいということも意味しています。その結果、「潜伏」のデッキリストはほとんど変わることがなく、相手にした時に単調さを感じてしまうことになります。
一本道型デッキが本質的に悪いわけではありません。ですが、常にトップティアのすぐ下にいて、新たなバランスパッチのリリース後に不意打ちを仕掛られる状態は改善した方がもっとおもしろくなるはずです。スタンダードでは、対戦するデッキが時間と共に変化していく環境のほうが健全です。一本道型のアーキタイプの追加と除外をローテーションで行うことで、パイクに8回目のナーフを施すことなく、多様性を生み出せるのです。

引退組のラインナップに「ディープ」がいないのが気になったがこの調整に大きな文句はない。問題にされている部分が「"相手に"した時に単調さ」であって「自分が使うときの単調さ」ではないことは注意が必要で、「潜伏」を使う奴はマジで一生飽きることなく「潜伏」を使い続ける。これはこのゲームの七不思議の内の一つ。

人は苦労して強くなる - 「改善が必要」なチャンピオンたち

除外:ルシアン、ジャーヴァンIV、トリンダメア、ダリウス、レネクトン、カリスタ、ケイル

追加:スレッシュ、ヤスオ、ヴァイ

エターナルであまり爪痕を残せておらず、パワーレベルが低いスタンダードのようなフォーマットでより競争力を持つであろうチャンピオンたちをローテーションで復活させます。

多分ゲームが面白くなる調整だと思う。どうせヤスオみたいな弱いカードを入れるならコスト下げるみたいな上方が欲しかった程度。

一人が気楽 - 解散したチャンピオンたち

除外:ハイマーディンガー、クイン、セジュアニ、ゼド

追加:ヘカリム、ルル、ガングプランク

このデザイン戦略にはたくさんの利点があります。チャンピオンにしっくりくる居場所が自然とできるほか、シンプルなデッキビルディングで新しいメカニクスを取り入れやすくなります。ですが、チャンピオンの組み合わせが固定され、メタを支配している特定の戦略が単調化する原因となってしまうこともあります。
ペアの固定は、チャンピオンが自身の最も強力な使用方法に合わせてバランス調整されていて、使い方の幅を広げられないことも意味します。
(中略)
分かりやすい選択肢がなくなったことで、どのようなシナジーが新たに生まれるのか楽しみです。

「一本道型」の説明と大体同じことを言っているがどうやら運営は強いデッキが固定化するのを防ぎたいらしい。正直ペアがいなくなったチャンピオンが新しいシナジーによりメタが回る期待よりシンプル産廃となりカードプールが狭まるだけになる予感しかしないんだが大丈夫なんだろうか。「楽しみです。」で文章を終わらせるのやめてくれ、単に環境全体のカードパワーを下げることがメタの流動性を加速させると勘違いしてそうで怖い。

たとえ恐ろしくても、予想外を受け入れよ - 変わり者のチャンピオンたち

除外:ユーミ、リヴェン、バード、ケイン、ヴァルス、エイトロックス、ライズ

追加:タリック、フィオラ
LoRで最も議論を呼ぶアーキタイプには共通点があります。それは、特殊な勝利条件です。これは文字通りの意味の場合(ライズとワールドルーンのように)もあれば、対戦相手が通常通りに対処できないようなユニークな戦略が存在するという意味でもあります。例えば、いきなりユニットの攻撃力を40に強化するリヴェン、チャイムを300個設置するバード、終焉を告げて巨大なダーキンと迫ってくるエイトロックスなどが挙げられます。私が所持している20種類のライズデッキコレクションで証明できるように、こうしたユニークな戦略をプレイしている方は本当に楽しいのですが、敵に回すと非常にフラストレーションを感じます。これらのチャンピオンはゲームの通常の軸からは少し外れた動きをするので、「弱いと思われているが、実は驚くほど強い」という場合には魅力的なのですが、メタを支配してしまい必死で対策して戦わざるを得なくなくなると、ひどく苛立たしいものに変わります。

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特殊勝利はイラつくよねっていう最初の一文は十分に共感できる。対戦相手が通常通り対処できない、そう例えば、リヴェン、バード、エイトロックス。ん?????
カテゴライズの感覚がどうやら運営と自分とでは感覚が違うらしい。
特殊勝利がイラつくっていうのは言葉足らずだ。"相手の勝利条件を妨害できない形の特殊勝利はイラつく"と書いた方が良い。
例えばライズ、マオカイLOなどのデッキを妨害する手段は限られているし、セトカルマみたいな黙って10ターン経つのを眺めるデッキも特殊勝利と呼んでいいと思う。とにかく、自分から相手のライフを奪うアクションを起こさず相手の攻撃をただ対処するだけのコントロールを煮詰めた汚物を特殊勝利と呼ぶべきであって、盤面を処理するだけで対処できるような軟弱なデッキはその限りとするべきではない。リヴェンバードエイトロは通常通り対処できます。言いがかりで追放されたチャンピオン達に合掌。

永遠のお別れじゃない - ベーシックなチャンピオンたち


除外:ルブラン、フィズ、ナミ、カルマ、セラフィーン、アクシャン、パンテオン

追加:アフェリオス、シヴィア
このグループのチャンピオンは、今回のローテーションと今後のローテーションの主要な目的を達成するために重要な役割を果たします。その目的とは、スタンダードがエターナルおよび過去のスタンダードフォーマットの両方と有意義な形で異なっていると感じさせることです。

(中略)

また、このリストの大半がスペルを主軸にしたチャンピオンであることにお気づきかもしれませんが、それは偶然ではありません。なぜならLoRの核となるルールによって、スペルや反応性には自ずと優位性が備わるからです。スペルマナの節約、スタックを消費して相手のプレイに反応するルールや、一度に持てるユニット数の制限。これらはすべて、このゲームエンジンでは多くのスペルをプレイすることが有利に働くことを示しています。「スペルの使い手」のチャンピオンたちはその恩恵をしっかりと享受しているのです。またこれは、スペルを主軸にしたチャンピオンの弱体化が非常に難しい理由でもあります。彼らの最も強力なアドバンテージは、チャンピオンカードに書かれている内容ではなく、デッキのシナジーによって生まれているからです。これらの戦略はあまりに長いあいだ環境を支配していたため、スタンダードではこのエリアにおける選択肢を減らし、メタがどう進化するのか確かめてみたいと考えました。

後半に書かれている内容は極めて正しい。このゲームはスペルを有効に使えるデッキが強い。OK、で、それが強くて何が悪いんだ??
スペルマナの節約、スタックを消費して相手のプレイに反応するゲームシステムなどによりスペルチャンピオンが強いというのは、裏を返せばより多くのゲームシステムを使っているということでもある。そう、このゲームは盤面に生き物だして殴るよりスペル使っている方が面白い。

それってあなたの感想ですよね?とか言われそうだが、実際奥深い盤面の取り合いみたいなことをしたいならLoRじゃなくていい。(というかLoRでそういうやり取りはあんまない)

多くのカードゲームの進行における大きな軸となるのは「盤面の取り合い」と「ライフの取り合い」である。
(望むなら「手札の取り合い」も入れても良いがここでは省略)

A君は盤面を弱くしてでもライフを取りにいったり、B君は序盤のライフを犠牲に中盤以降の強い盤面を取りに行ったりのような戦略性の違いによって「アグロ」だの「コントロール」だのと言った戦略に分けられるのが通常のカードゲームであるが、LoRの特筆すべき点はそこに「マナの取り合い」というレイヤーを加えたことにある。

俺が言いたいのは、そのデッキの「強弱」というよりそのデッキの「面白さ」という点で見た時にスペルを多く使うデッキの方が面白いということであり、正直盤面にフォロワーを出して殴るだけのデッキ(アニージンとかモルガナガリオ)とかがTire1よりセトカルマがTire1の方が嬉しい。前者より後者の方が考えることが多いからだ。

今回の調整に関していうならば環境居座り罪でカルマ、セラフィーン、フィズは無期懲役でもまあいいと思うがアクシャンやパンテオンは環境に居すぎもせず面白いカードだったので追放は残念だった。
もっと愚痴をこぼすならセラフィーンを調整できないのは理解できるがセトカルマはコインがバーストからフォーカスになったあたりは健全なデッキだった。システムのせいで壊れたわけではなくて水底の聖堂とかいうカードのせいだろとは言っておきたい。

総括

なんも考えず読んだ通りの第一感を文字に起こして振り返ると批判多めになった。しかしながらこれはこのゲームをやりこんでいるオタク目線の戯言であってこの文章を読んでいるあなたが初心者ならば(天文学的確率!)この妄言を気にすることはないとだけ書いておく。

既存のデッキタイプが解体されることは一概にマイナスという訳ではなく新規が入りやすいことを意味するし、ゲーム性もそれに呼応するように従来のオタク向けのスペルシステムから盤面を取り合うことに重点を置くようになっている。
 
2024年になっても運営が前向きな姿勢を持ってPvP環境をを調整していることに関しては素直に応援していきたい。
この文章を読んだみんなも一緒にTFTやっていこう!!


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