ファミリーヒストリー 草刈正雄の回について

草刈正雄のファミリーヒストリー見てました。彼が若い頃の「グリコアーモンドチョコ」のCMが鮮烈でこんなに美しく整った顔立ちの人がこの世に存在するのだと感心したものです。
そんな彼が米兵だった父親とのハーフだということで番組はそのルーツをめぐり展開していきます。「ハーフ」という言葉が日本人とは異質なハイカラで先進的で外国の血が入った美しい人。という良いイメージだけが先行してしまうが、「あいの子」という言い方がボクが幼い頃の大人たちは哀れみを含んだ言葉の使い方をしていたのをよく憶えている。「ハーフ」と「あいの子」
しかしこれはテレビ番組なのでね、全てを美談として語られる訳ですが現実はそうではないと思いました。絶対違う。
草刈さんだいぶ苦労されたことでしょう。俳優としての成功があったから美しい物語とされてましたが、要するに妻と子を見捨て父親は国に逃げた話なんですよね。あの時代の日本ですから、偏見や差別と闘いながら母子2人で生き抜くには相当な苦労があったと想像します。
こういった話は日本の特に基地のある街では多くあり、例えばボクの母親の近所に住んでいた子が米兵の黒人とのハーフで、父親だけ本国に帰り大人になったその子は不幸なことに若干の精神障害もありホームレスになっていました。ということがあった。地面に落ちた吸い殻に火をつけタバコを吸っていた。その様子を見ていたらギロリと睨まれた記憶が強く残っている。
他にもボクと同じ保育園に通っていた子も同じく米兵とのハーフで、その子は真夜中の保育園の入り口に箱に入れられ捨てられていたそうです。小学校が違ったので彼のそれ以降のことは知らないですが、ヤクザな道に堕ちてしまい若くして亡くなったという噂を聞きました。
それ以外にもこれに似たような話を見聞きした。彼らは自分が、何のために生まれてきたのかという意味を自身に問うていたのかも知れない。苦しむために生きてるのか。など、。想像できないが。
草刈さんはわざわざ亡くなった父親の本国とその実家を訪ねて番組は美しいエンディングを飾っていましたが、。テレビ番組はただの売り物なので、キレイな商品じゃないと成立しないからね。草刈さんのホントの心の内側はどうなのだろう。
俳優としての矜持をもって、自分を捨てた父親に対する複雑な思いはあるはずで、それを飲み込んだ上で、父親への感謝を示す息子の役を演じていたのかも知れない。だとするとそれは悲し過ぎることではあるが、自分を捨てた侮辱すべき父親に対する復讐とその完全勝利を得たことなようにも見える。
ボクが感じたことはそんな綺麗事だけでは済まされない部分が多くあり、現実はそうではないですよ。っていう感想です。

今日も米軍ヘリが東京の空を飛ぶ。うるさい。

https://www.nhk.jp/p/famihis/ts/57RY735RG4/episode/te/2J43WG1VGY/?fbclid=IwAR0LygVNXHnzFFxqxfAwp_iqFWFzE9Cm67Wt5O11GhSX-swc0B_znPzDEAg_aem_AYkgOfE7hl6ifa2Wl0exfynCcX1Lwanwqjlcji9aRN_SlBZmbB6w_NRMhUgyPjylhPg

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