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地域の隠れた逸品を発信!郵便局が主導する特産品開発プロジェクト #ダレハナ 「誰かに話したくなる にっぽんのはなし」

TOKYO FM「山崎怜奈の誰かに話したかったこと。-誰かに話したくなる にっぽんのはなし」

このコーナーでは、よんなな会発起人の脇雅昭が「ダレハナ自治体コンシェルジュ」としてレギュラー出演。地方のキーマンから、日本全国、地方自治体の魅力を伺います。

4月6日の放送は、「地域のいいもの産地からプロジェクト」の提供で、ゲストに日本郵政株式会社執行役で新規事業を担当している砂山直輝さんをお迎えしてお届けしました。

全国各地に約24,000ある郵便局。そんな郵便局が行う、地域に根ざした取り組みについて伺いました。

隠れた名品を磨き上げる

郵便局では、本業の郵便配達や郵便貯金窓口に加えて、地域に根ざした取り組みをしてきました。例えば、そのエリアの物産展を開いたり、観光のキャンペーンに参加したり、地域のプロモーションを担っています。そんな中で、今回は新しい取り組みとしてスタートした郵便局と広告会社による特産品開発の取り組みを紹介いただきました。

郵便局員の多くが、その地元の隠れた名品を全国に届けたいという気持ちを持っています。しかし、隠れた名品があることは知っていても、磨き上げるノウハウがあるわけではありませんでした。そんなとき、広告会社が「特産どうしよう講座」というプログラム持ってることを知りました。パッケージや味わいなど、プロの目線で磨き上げる講座です。我々が見つけてきた地域の商品をそのプログラムで磨けたら面白いのではという発想で、この取り組みを始めました。

まずは4つの地域で試験的に取り組んだこの取組。実際にどんな商品があるのでしょうか。

例えば、宮城県石巻市の事業者に作っていただいた商品が「ホップソルト」です。ビールの原材料のホップを使ったハーブソルトです。東北大震災の影響でお米が作れなくなり、ホップを育てている土地があり、ビール以外の使い道を模索していました。広告会社に相談したところ様々なアイデアが出る中で、地域の塩と組み合わせて、苦味のあるふりかけにしてみようということで生まれました。なかなか味わい深い苦みがあるので、お肉にかけたり、人によってはビールに足したりといった使い方をしてもらっています。

パッケージには「おとなのふりかけ」と書いてあり、香りもよく、食欲が進みそうな商品です。

他にも漁師の一言で生まれた商品もあるといいます。

千葉県いすみ市の「サワラ」のしゃぶしゃぶセットですね。一般的には、サワラは刺身で出荷していたそうですが、地元の漁師がどう食べているかを聞いたら「やっぱりしゃぶしゃぶがおいしいよね」と言われたんです。刺し身の方が人気があると思って出荷していましたが、地元の食べ方も届けたいと思い、地元の漁師さんの間で親しまれている名前「ぶっしゃぶ」をそのまま商品名にして販売することになりました。

他にも、味噌で作った出汁、ナマコで作った手がすべすべになる石鹸、能登のひばの木を使って仕込んだ日本酒など、様々な特産品を開発しています。

ナマコの石鹸は、地元の漁師がナマコを捌いていると手が何歳になってもツルツルだというところから作られた商品だと聞いてます。

地元では当たり前のものでも、他の地域の人は意外と知らなかったりします。その魅力を橋渡しして伝えることができる取り組みです。この価値を体験できるイベント「地域のいいもの産地からプロジェクト」が、4月7日から9日まで、東京駅前のKITTE地下一階「アクセス 東京シティアイ」にて開催されました。ご紹介した商品をはじめ、石川県七尾市、千葉県いすみ市、宮城県石巻市、宮城県女川町の4つの地域から、ほぼ東京初デビューの商品が紹介されました。

地域のいいもの産地からプロジェクトの様子

地元の人にとってはおなじみでも、外部の人から見ると「そんな魅力的なものがあるの、なんでもっと発信しないの」と思うようなものがたくさんあります。地域に根ざした郵便局だからこそ、その商品や背景にあるストーリーを知る機会が多くあるのかもしれません。さらに広告会社と一緒に価値を高めて、まだ伝わりきってない魅力と共に届ける、素敵なプロジェクトでした。

みなさんの地元ではあたりまえでも、外の人から見ると魅力的なものあるかもしれません。そんな視点で、もう一度地元のことを見てみるのもいいかもしれません。

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