(ダークファンタジー) 奈落の王 その十五 銀仮面卿の初仕事
そして次の日の朝。
ロランの部屋にハルフレッドがやってきて、言うのだ。
そう、何度も言うが当然ハルフレッドの方が身分は上だ。
ロランはサマンサから教えられたばかりの、ぎこちない礼をハルフレッドに返す。
「早いな」
「ああ、おはよう『銀仮面卿』」
朝一番に自らのお出ましなのだ。
なにか火急の用でもあるのだろうか、いや、あるに決まっている。
と、ロランは思い、眠気眼を擦っては、姿勢を無理にピンと伸ばし彼の顔を見た。
うん、何度見ても彼の顔も体つきも自分そっくり。
ただ違う