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ダークファンタジー小説 奈落の王

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ダークファンタジーの小説、「奈落の王」のまとめ記事です。
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#ハイファンタジー

(一次小説 ・ ダークファンタジー )奈落の王 その三十 わらわら、わらわら。

右からも左からも、そして正面からも規則的に聞こえてくる、太鼓の音。 それは低く、うねりを…

燈夜(燈耶)
8か月前
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(一次小説 ・ ダークファンタジー )奈落の王 その二十九 一難去って。

砦の門前で、未だに争いは続いている。 喧騒と、叫び吠えと雄叫びが、とめどなく聞こえてくる…

燈夜(燈耶)
8か月前
2

(一次小説 ・ ダークファンタジー )奈落の王 その二十六 急使

──ッシュ! 窓から首を出した一人、ロランは風の音を聞く。 「危ない!」 と、隣のタスク…

燈夜(燈耶)
9か月前

(一次小説 ・ ダークファンタジー )奈落の王 その十九 前線の伯爵公子。そして砦…

何人が人数を減らすことになったロラン達一行の前に、辺境伯の城に負けず劣らずの石壁とそれを…

燈夜(燈耶)
9か月前
2

(一次小説 ・ ダークファンタジー )奈落の王 その十七 深き森の砦。照葉樹林も深…

木々が密集している。 昼間でもなお、暗い森。 森が動く。 道の悪さのためでなく、明らかに森…

燈夜(燈耶)
9か月前

(一次小説 ・ ダークファンタジー )奈落の王 その十六 兵站こそ戦の生命線。主計…

馬車がギリギリ通れるほどの道なき道。 土は剥き出し、しかも岩の合間に木々の根が伸びていて…

燈夜(燈耶)
9か月前

(ダークファンタジー) 奈落の王   その十五 銀仮面卿の初仕事

そして次の日の朝。 ロランの部屋にハルフレッドがやってきて、言うのだ。 そう、何度も言うが当然ハルフレッドの方が身分は上だ。 ロランはサマンサから教えられたばかりの、ぎこちない礼をハルフレッドに返す。 「早いな」 「ああ、おはよう『銀仮面卿』」 朝一番に自らのお出ましなのだ。 なにか火急の用でもあるのだろうか、いや、あるに決まっている。 と、ロランは思い、眠気眼を擦っては、姿勢を無理にピンと伸ばし彼の顔を見た。 うん、何度見ても彼の顔も体つきも自分そっくり。 ただ違う