マガジンのカバー画像

ダークファンタジー小説 奈落の王

30
ダークファンタジーの小説、「奈落の王」のまとめ記事です。
運営しているクリエイター

#妖魔

(一次小説 ・ ダークファンタジー )奈落の王 その三十 わらわら、わらわら。

右からも左からも、そして正面からも規則的に聞こえてくる、太鼓の音。 それは低く、うねりを…

燈夜(燈耶)
8か月前
3

(一次小説 ・ ダークファンタジー )奈落の王 その二十九 一難去って。

砦の門前で、未だに争いは続いている。 喧騒と、叫び吠えと雄叫びが、とめどなく聞こえてくる…

燈夜(燈耶)
8か月前
2

(一次小説 ・ ダークファンタジー )奈落の王 その二十八 森の中で、光と闇に出会…

暗き森。 その森にたたずむ者がいる。 森に生き、森に住み、森を命の糧としてきた生き物が。 …

燈夜(燈耶)
9か月前
6

(一次小説 ・ ダークファンタジー )奈落の王 その二十七 敵襲

──それは黒い森から湧き出てきた。 雄叫びを上げて、一番乗りを競うかのように、森の出口か…

燈夜(燈耶)
9か月前
3

(一次小説 ・ ダークファンタジー )奈落の王 その二十六 急使

──ッシュ! 窓から首を出した一人、ロランは風の音を聞く。 「危ない!」 と、隣のタスク…

燈夜(燈耶)
9か月前

(一次小説 ・ ダークファンタジー )奈落の王 その二十五 犬頭の軍勢。迫る妖魔。

アリアがいる地下へと向かおうとした、銀仮面卿ことロランとタスクラン公子に、砦の兵士が急報…

燈夜(燈耶)
9か月前
1

(一次小説 ・ ダークファンタジー )奈落の王 その十八話 初陣

殲滅した、はずだった。 妖魔、ゴブリンどもが煙玉を使う。 ──逃げる気だ! ロランは直感的にそう思う。 だが、何かが引っかかる。 しかしロランは迷いを振り払って叫ぶ。 砦は近いはずだ。 援軍の頼む手もあろうが、辺境伯の兵、ハンスはともかくロランは地理に不案内である。 「逃がすな! 殲滅しろ!」 と、ロランは叫んだ。 銀仮面は鼻から上を覆っているだけ。 発音に困ることはなく、その声は遠くまで届く。 透き通るような声だった。 「言われなくても!」 「そうだぜ!」 と