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エッセイ

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2022年5月の記事一覧

本の評価 【エッセイ】

人からよく「お薦めの本は何ですか?」と訊かれる。 好みのジャンルを聞き、どの本にしようかと思案するが希望に添えられるかいつも不安である。 自分が良いと思っても、相手もそうとは限らない。 逆にお薦めの本と聞いて読んで、あまりピンと来なかったこともあった。 本の評価というのは、そんなものだろう。仕方がない。 世界的に評価の高い「村上春樹」は、どうだろうか。 「ノルウェーの森」「ダンス・ダンス・ダンス」「羊を巡る冒険」と読んだがダメだった。 ディスっているのではない。満足におもし

好き、嫌いなタイプの条件 【エッセイ】

僕が高校生のときだから、雑誌のインタビューを受けている中山美穂は、17歳前後ということになる。 ずいぶんと昔の話であるが、それだけ印象深いことであった。 「好きな男性のタイプは、何ですか?」 「○○です」 伏字の○○は、本当に覚えていない。ありきたりだった。 「嫌いな男性のタイプは、何ですか?」 「舌打ちをする人です」 ライターが、「そういう人がいたんですか?」と尋ねる。 「ええ、前にスタッフの中にいて、気になって仕方がなかったんです」 僕はそれ以来、舌打ちをしないと心に決

技術だけでないもの 【エッセイ】

近くに紙とペンがあれば、用意して、そこに丸い円を描いてください。 きれいな「〇」であれば、あなたは絵を描く天才です。 手塚治虫は、小学生時代、コンパス使うよりきれいな円が描けたらしい。 ジョット・ディ・ボンドーネ(イタリア人画家)は、街で評判となり、ローマ教皇の使いから、実力がわかる絵を描けと言われる。赤い丸を一枚、描いて「これで私の実力がわかるだろう」と渡したエピソードがあります。 それほどフリーハンドできれいな丸を描ける人は、天才といわれるほどの才能の持ち主らしい。

近年の面白いサイト

僕は、パソコンのインターネットで、YouTubeを見ることが多い。 登録済みの新着をまわり、いろいろ調べていると、YouTubeでなくても、いつまにか面白いサイトが増えているのに気が付いた。 以下、紹介しますがパソコン上であり、スマホで見ると操作性は良いけど、広告が多いので対策は必要かな、と思います。 例えば、Pinterestの一例です 「ピックアップ」 『Pinterest(ピンタレスト)』 おしゃれなインテリアや毎日のレシピなど、暮らしのヒントがさくさく見つかる画

後悔と反省 【エッセイ】

「青くさい質問をしていいかね、笹沢さん」 三つ向こうのテーブルから低い声が飛んで来た。 コファンがこっちを見ている。 「あんたは何のために生きてる?」 「考えたこともありませんよ、そんなことは」 「後悔したことはあるかね、今まで」 「数え切れないほど」 「そのたびにどうした?」 「別に何も」 「何もしないために酷い状態に陥った経験は?」 「それほどの結果は産まなかった」 「たぶん、強運の持ち主なんだね、笹沢さん、あんたは」 「たいていのことは時間が解決してくれました」 こっち

禁断の食べ物 【エッセイ】

元プロレスター、橋本真也氏の付き人が語っていた話である。 橋本氏は、付き人を巡業でもよく食事を積極的におごっていたという。 焼き肉屋でのこと、皆で腹一杯、焼き肉を食べたあと、 橋本氏は締めにどんぶりの「白ごはん」だけを頼んだ。 それだけなら何のこともないが、「これがうまいんだ」と言いながら、 ごはんの上から焼き肉のタレをたっぷりかけた。 お茶漬けならぬ、焼き肉のタレ漬けなのだ。 これをよく食べていたらしい。 宿舎に帰ると、付き人は何度も飲み水を運ばされた。 「あれを喰うと何